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自分は運がいいと決めてしまう?

私にとっては、非科学的なイメージの「運のいい人」と科学がどう関係するのか。
科学がつきとめた「運のいい人」』という本を興味を持って読んでみました。


ランダムウォークモデル

「ランダムウォークモデル」という数学の理論が紹介されています。

たとえばコインを投げて、表が出たらプラス1進み、裏が出たらマイナス1進む、と決めておきます。実際にコインを1万回投げると、およそプラスのほうに200~300、マイナスのほうに200~300くらいの結果になることが多く、1万回すべてがプラス、あるいはマイナスということもめったに起きないそうです。

運もこれと同じようなもので、ランダムウォークモデルをあてはめると、人生という限られた期間における表(プラス)・裏(マイナス)の出方は、ある程度はどちらかに偏ってしまいます。

しかし、圧倒的にマイナスだとか、圧倒的にプラスだという人も、滅多にいないということです。

いわれてみればそうですね、私もなんとなくイメージできました。

もしかすると運をよくするための行動パターンや考え方があるのでは?と思ったわけです。

ということで、次にその行動や考え方のことについてです。

自分を大切にする

自分を粗末にせず、自分を大切に扱う。他人を敬うのと同じように、自分自身を敬うのです。

運のいい人は自分を大切に扱う

ここでは例として、ナディーヌ・ロスチャイルドの著書「ロスチャイルド家の上流マナーブック」という本のことが紹介されています。

ナディーヌは、貧しい家庭に生まれ育ったといいます。中学卒業と同時に家を飛び出し、町工場などで必死に働き、やがて小劇場の女優となるのですが、大人気スターというわけでもなく、それほど美人というわけでもなかったのだそうです。

そんな彼女が、世界の大富豪のひとりでもあるエドモン・ロスチャイルド男爵と出会い、結婚、美と贅沢の世界を手に入れたという話です。

その彼女が著書で述べていたのが、「あなたがまず心を配るべきなのは、自分自身です。」という言葉でした。彼女は「もしあなたがひとり暮らしなら、部屋は常にきれいに片づけるべきです。ひとりでお茶を飲むとしても、ふちの欠けたカップなどではなく、いちばん上等なカップを使ってください。家でひとりで夕食をとるなら、帰りにお花とおいしいデザートを自分に買ってあげましょう」とも言います。

運のいい人は自分を大切に扱う

なるほど!運のいい人にはそこにつながる考え方と行動があるのですね。

運のいい人というのは、自分を大切に扱っているからほかの人から大切にされる。

だから良好な人間関係を築いて運を味方にできるようになるということです。

その人の運のよしあしは、周囲の人といかに良好な人間関係を築けるかということに大きく左右されます。

自分を大切にしていると結果的にほかの人からも大切にされるようになるというのです。

私は、「自分に心を配る」って素敵な言葉だと思いました。そして自分に心を配ることが、周囲の人を思いやることにつながることを知りました。

たとえば身だしなみに気をつけたり、健康に配慮した食事を心がけたり、身の回りを整理整頓することが、自分に心を配ることになるというのです。

これは、今日から実践できそうです。自分で意識して継続できるようにしたいものです。

自分は運がいいと決める


なんの根拠もなくていいので、自分は「運がいい」と決めてしまうこと。

これが運をよくするコツのひとつだといいます。

ただ心の中で「運がいい」と思っているより、声に出して「運がいい」と言ったほうが、長期間の記憶にかかわる脳の細胞は活発に働き、「自分は運がいい」ということが脳に定着しやすくなるのです。同時に、「運がいい」「ラッキー」「ツイている」などと書いた紙を部屋の目につく場所に貼っておく、というのも視覚を働かせるので有効でしょう。さらに、これらは少なくとも3週間は意識して続けるようにしてください。人間の脳に新しい回路ができるようになるには、少なくとも3週間はかかるとされているからです。

運のいい人は「運がいい」「ツイている」と声に出して言う

感覚器官を多く働かせるほど、記憶は強化されやすく、長期間にわたって残りやすいのだそうです。

以前にこれと同じような話を聞いたことがあり、実際にやってみたことがあります。

それは、私が資格試験の学習のときになかなか記憶が定着しないため、ノートに繰り返し書いて覚えるという経験をしました。

実際に自分の手を動かし、何回も見て書いて覚えました。書くと同時に声に出せばより効果が上がりそうですね。

それはさておき、ここに紹介されているように「ラッキー」「ツイている」などと紙に書いて目につくところに貼っておくのも運をよくする効果があると思いました。

ゲームをおりない

ここでは、小説「ハリーポッター」シリーズの著者、J・K・ローリング氏の例があげられています。

彼女は、幼いころから小説を書くのが好きだったそうそうですが、結婚生活には恵まれず、離婚して生活苦になり、うつ病もわずらってしまったとのこと。でも彼女は小説を書くことをあきらめず、病気を完治させ、「ハリーポッターと賢者の石」を書き上げました。

ところが、この作品は12社の出版社から断られ、13社目にしてようやく出版が決定したのだそうです。

どんなに才能があったとしても、もし彼女が「小説家になる」というゲームを途中でおりていたら、彼女の夢は実現していなかったはずです。つまり、ゲームをおりないということが重要なのです。とてもシンプルなことですが、運のいい人はみな、ゲームを簡単にはあきらめないのです。

運のいい人はゲームをおりない

いってしまえば、運を手に入れられるかどうかは、その人がもともともっている運のよしあしではなく、「ゲームをおりるか、おりないか」の差にすぎないというのです。

えっ、そうなんですか!という感じですが、夢や目的へ向かう道のりは、コイン投げのたとえにあったように常にランダムウォークモデルのように進む、と心得ておくのがよいそうです。

マイナスの出来事がたて続けに起きるかもしれないけれど、いつかは必ずプラスの方向に振れるときがくる、と考える。いつかくるプラスのときのためにいま何ができるかを考え、準備しておく。逆にプラスの出来事が続いても気をゆるめずに、夢の実現に向けて邁進する。とにかくゲームをおりずに粘り続ける。これが最後に勝つコツといえます。

運のいい人はゲームをおりない

運がいいといわれる人に共通するのは、自分にマイナスの出来事が起きたときに、落ち込んで打ちのめされたとしても、けっして自暴自棄にはならない。マイナスの状況をいったん引き受け、「では、どうするか」と切り替えることができるといいます。

一方、運の悪い人というのは、自分にとってマイナスの出来事が起きたときに、それにあまりにこだわりすぎて、「最悪だ、もうだめだ」などと考えて自暴自棄になってしまう傾向があるとのことです。

このことを参考にして、身の回りで一見マイナスに思える出来事があったとしても、短絡的に考えて自暴自棄にならないように心掛けていきたいものです。

そして、マイナスの状況であっても、粘り続けるのが勝つコツだと自分に言い聞かせていきたいと思います。

「コツコツ勝つコツ」ですネ。

実現可能な夢や目標を定めて可視化する


運のいい人はいつも頭のどこかで夢を意識しておくといいます。

まずは自分の夢や目標をはっきりとさせましょう。このとき大事なのは、自分なりの「しあわせのものさし」で測った夢や目標を設定すること。一般的な価値観や他人の意見を鵜吞みにした夢や目標になっていないかを確認しましょう。

また、その夢や目標を現実的なものに落とし込むことも大切です。夢や目標が非現実的なものであると、脳はこのことに反応します。あまりに非現実的なものであると、うまく動機づけできなくなってしまい「やる気」が起こらなくなってしまうのです。よってあまりに非現実な夢や目標は、少し現実的なものへとレベルダウンさせましょう。

運のいい人はいつも頭のどこかで夢を意識しておく

夢や目標が明確になったら、それを常に頭のどこかで意識しておきたいものですが、脳は「忘れやすい」性質があるので、忘れないためにも「紙に書いておく」という方法がいいそうです。

夢や目標は紙に書いておくと実現しやすいとか、手に入れたいものがあったら、その写真や絵を普段目につくところに貼っておくといい、というのはよく聞くことですね。

これには、ちゃんとした理由があるということです。

それは、脳内の神経伝達物質であるドーパミンが関係しています。

ドーパミンは、人がしあわせや喜びを感じると分泌されるのだそうです。

紙に書いた夢や目標を見たとき、脳が実現後をイメージすると快を感じてドーパミンが分泌されます。そして「やる気」にかかわるドーパミンは、夢や目標の達成のための行動を促すといいます。

目標を紙に書いて見えるようにしておくと実現しやすいというのは、科学的な理由があったのですね。

さて、あまり年齢を気にしすぎるのもよくないと思いますが、私は60歳台に入りました。

もちろん、「まだまだ、これから」という気持ちでいますが、ランダムウォークモデルにあてはめると、時にはマイナスの出来事が続くこともあると思います。

そんなときでも実現可能な夢や目標をもち、紙に書いて可視化しておくとより効果的だと思います。そしてその達成のために行動していきたいものです。

以上、最後までお読みいただきありがとうございました。


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