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カウンセラーがクライアントの悩みに引っ張られてしまう心理を解説します!

カウンセラーはクライアントの悩みに寄り添い、共感しながらサポートする役割を担っています。

しかし、時にクライアントの悩みに引っ張られてしまい、冷静な視点を保つのが難しくなることがあります。

なぜカウンセラーはクライアントの感情に巻き込まれてしまうのでしょうか?
その心理的な要因を分析しながら、どう向き合うとラクになるのかを考えていきます💡✨

なぜクライアントの悩みに引っ張られてしまうのか?

まず、なぜカウンセラーがクライアントの感情に巻き込まれてしまうのか?
その理由を心理学的に分析してみます💡

1. 共感疲労(コンパッション・ファティーグ)

カウンセラーは、クライアントの悩みに共感しながら話を聞くため、
知らず知らずのうちに感情的な負担を感じることがあります。

特に、カウンセラー自身が過去に似た経験をしている場合、
「私も同じだった…」という無意識の反応が起こりやすくなります。

→ クライアントの感情が強ければ強いほど、それに引っ張られやすくなり、カウンセラー自身が消耗してしまうことも。

2. 投影(プロジェクション)

カウンセラーが自身の過去の経験や感情を、クライアントに投影してしまうことがあります。

例えば、「私は母親として失格なのでは?」と悩むクライアントに対し、
カウンセラー自身が「私もそう思っていた」と感じると、冷静な視点を持つことが難しくなります。

その結果、クライアントに過剰に寄り添いすぎたり、自分の価値観を押し付ける形になったりする可能性があります。

3. 未解決の個人的課題(カウンセラー自身の内面の問題)

カウンセラー自身が過去に似たような罪悪感を抱えた経験がある場合、
それが「解決されていない問題」として無意識に影響を与えることがあります。

「クライアントの話を聞くことで、カウンセラー自身の過去の傷が刺激される」ことも。

「このクライアントを助けないと、自分の過去も救われない」という無意識の動機を持ってしまい、客観性を失うことがあります。

4. 自己効力感の低下

カウンセラーがクライアントの強い罪悪感に引っ張られると、
「こんなに悩んでいる人をどうやって助けたらいいのか…」という無力感を感じることがあります。

これが積み重なると、「自分は良いカウンセラーではないのでは?」という自己疑念につながり、
カウンセラー自身が罪悪感を抱くことも…。

その結果、クライアントに対して過剰に優しくなりすぎたり、逆に距離を取ろうとしたりすることで、適切な介入ができなくなることも。

5. 「良いカウンセラーでなければならない」という思い込み

クライアントの罪悪感と同じように、
カウンセラーも「自分は常に共感的で、完璧にクライアントを支えなければならない」という思い込みを持っていることがあります。

すると、「クライアントをうまく救えない=自分の責任」と感じてしまい、
必要以上に感情的に巻き込まれることがあります。

これは、「母親は完璧でなければならない」という思い込みと同じ構造であり、カウンセラー自身が自己否定のスパイラルに陥るリスクを持っています。

カウンセラーがクライアントの悩みに引っ張られないために

では、どうしたらカウンセラー自身がクライアントの悩みに引っ張られずにいられるのでしょうか?
いくつかの対策を紹介します✨

1. 専門家としての視点を意識する

クライアントの感情に共感することは大切ですが、
「私はこの人の悩みに巻き込まれるのではなく、専門的な視点からサポートする立場だ」
と意識することが重要です💡

「クライアントの感情=カウンセラーの感情」ではない、という距離感を持つ!

2. 自分の過去とクライアントの話を切り離す

もしクライアントの話が自分の過去と重なると感じた場合、
「これはクライアントの話であり、自分の話ではない」と意識的に区別することが大切です💡

カウンセラー自身が未解決の感情を持っている場合、スーパービジョン(他の専門家に相談する機会)を活用するのも有効!

3. 自分自身のメンタルケアを怠らない

共感疲労を防ぐために、カウンセラー自身の休息やセルフケアをしっかりとることが必要です。

「クライアントを支えるためには、まず自分が安定していることが重要!」と考える!

4. クライアントに「未来志向」を促す

罪悪感に囚われているクライアントに対して、
「これからどうしていきたいか?」という視点を持たせることで、過去の後悔から抜け出しやすくなります✨

「今からできることは何だと思いますか?」と問いかけ、クライアント自身が未来の行動に目を向けられるようにサポート!

まとめ – カウンセラー自身のバランスを保つことが大切!

「共感=巻き込まれることではない」と理解する
「クライアントの問題」と「自分の感情」を切り分ける
自分のメンタルケアを優先する!
スーパービジョンを活用する
「クライアントの人生を背負うのは自分の役割ではない」と認識する

カウンセラー自身が安定していることで、より良いサポートができる✨

クライアントを支えるためには、カウンセラー自身の心の健康が何よりも大切です!
「自分を守ることは、クライアントを守ることにつながる」と意識しながら、
無理のない距離感でカウンセリングに臨んでいきましょう😊

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・カウンセラーになりたい方へのレクチャーも開催しております!


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