困った人は…=困難事例? ▶︎▷note福祉用具部
よく、介護の世界で聞く言葉があります。
『困難事例』と。
つい、使ってしまう言葉ではないですか?
例えば、
▶︎ちょっと細かい所ばかり突いてくる利用者。
▶︎ゴミ屋敷に住んでる利用者。
▶︎いつも不機嫌な利用者。
などなど、何か【自分が思う普通】と違えば、全部の利用者が【困難な人】というレッテルを貼られる。
いや、自分が貼っている。
あなたの考えと違う人達は全員【困難な人】だと思いますか?
家族や友達、同僚などに対して、
「こいつ、俺と考え違うし、困難な奴やわー」って、思いますか?
そうだとしたら、自分以外の全ての全人類が【困難な人】ですね…。
私が思うにこの、
「困難な人」や、「困難事例」という言葉は、介護現場から出てきて、それが広まったと思います。
介護現場では、特に認知症の利用者に対してだと感じますが、
▶︎同じことを何度も言ってくる。
▶︎何も自分で出来ない。
▶︎弄便
▶︎異食
…そんな利用者を介護している職員から、
「わっ!また便を壁に塗っている!」
「何回同じこと聞いてくるねん!」
みたいなコトを、【困難事例】と評し、困難な人というレッテルを貼り、如何にも利用者が、自分達よりも『劣っている』と虐げることで、自分達の立場を正当化しているのかもしれません。
でも、先程も書いた通り、自分の考えと違う人は全て困難な人なんですかね?
少し、手が掛かるかもしれません。
それだけです。
その利用者の、背景を見ることもしていないのに、その利用者を【困難】というレッテルを貼る介護従事者(福祉用具専門相談員も)は、一から出直してこい!と言いたい。
だから、私は困難事例という言葉が嫌い。
寄り添うこと、耳を傾けることもしないうちに、レッテルを貼る資格はあるのか?
ないよ。
仮に、【困難事例】があるならば、私は喜んでいく。
確かに関係を築くことは容易くないでしょうし、結果、関係を築くことすら出来ないかもしれない。
でも、関係が築けた時の嬉しさは他には変えられないし、自分の成長に繋がります。
だから、私は【困難事例】が好き。
あなたは、【困難事例】は好きですか?
最後に一つ。
『困った人は、困っている人』なんです。
by inochi
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【inochi プロフィール】
これまでの、福祉用具、住宅改修の実績は3000件を超える。
【資格】
二級建築士/福祉用具専門相談員/福祉住環境コーディネーター二級/ホームヘルパー二級/神戸市キャラバンメイト/既存住宅状況調査技術者
〇執筆実績
■日総研出版
「訪問介護サービス」、「達人ケアマネ」にて、福祉用具・住宅改修の「福祉用具のQ&A」を2年半執筆連載。
■日本医療企画
全国誌にて、現在執筆連載中
〇講師実績
福祉用具専門相談員指定講習会主任講師
介護職員初任者研修
認知症サポーター養成講座(地域住民・NPO・企業・介護施設など)
〇施設向け研修
「明日から使える!福祉用具の使い方」
「知っているようで知らない福祉用具活用法」
「どこにも載っていない、手すりの取り付け方と考え方!」
など