Lesson32 確認する。質問する
やっと、少しだけ
対人関係の基本が分かってきました。
今まで人と接すると、ひたすら疲れて
気を遣うだけだったけれど
やっと、本当にやっと、
ましになってきたかな、と思えます。
自分の傾向と癖、そしてそれの修正方法が
掴めてきたからです。
今までの私のコミュニケーションは
主に「読心術」からなっていました。
読んで字の如く、「心を読む」のです。
人と話す時、相手の表情、その時の環境、相手との関係性、文脈、その話題をここで出してくる意味、意図、さまざまなことを総合的に考えて相手の心を読みます。
そして「相手はきっとこう返事してほしいのだろう」「こう答えれば、気持ちに沿うだろう」と、その時の最大公約数のような返事をして、場を乗り切ります。
場を乗り切る。
自分で書いてぴったりだと思いました。
その場をいかに穏便に、物分かりがいいと思わせて、乗り切るか。その最適解を見つけだすことに労力を使うので
会話を楽しむこともリラックスすることもできず、肩はガチガチ。脳はフル回転。
これが、普段の私のコミュニケーションでした。
相手は私を物分かりが良いと感じるでしょうし
よき理解者だと思ってくれるので、必然的にそういう私を求める人が寄ってくるので
私をそういう人間だと誤解されたままのコミュニケーションが続いていきます。
感覚的に、「この人は普段の私でも大丈夫だ」と思う人がたまに現れて
その人に対しては、全く気を遣うことなく楽に接することができるので、
この読心術は、本能的に苦手な相手に適応されることが多いようです。
でも、最近気づいたのです。
こうやって読心術で人付き合いしても疲れるだけで
しかも誤解されているので自分も苦しい上に、相手もきっと少し違和感があって
そして常に「あなたの考えていること、これでOK?」「私の読みって、合ってる?」という正解のない問いが続くのだ、と。
それが結果的に他人の評価に依存するという流れも作り出してしまうのです。
私の問題の根本が、この読心術だと気づき
私は、確認すること、質問することを始めました。
こんなのコミュニケーションの基本ですので
普通、多くの人はしているのでしょう。
ですが私は質問されると「責められている」と感じる癖があったので
自分もできないし、人からされても焦っていました。
質問されないように自分のことを話すのを控えたり、話しながらどんどん言葉を足していって、質問の余地がないようにしたり。
少しずつ色々、おかしいのです。
やっと、確認すること・質問することは本当に大事なんだと気づけて
その場のコミュニケーションを楽しむ余裕が生まれました。
アンテナを貼りまくってキャッチしなくても、その場のその人の言葉を聞いて
あれ?と思ったら聞いて確認すれば良いのです。
そしたら、その場で全て終わるのです。
その後に「あれって、あの返しで良かったかな?」「伝わったかな?」とモヤモヤしなくて良いのです。
そして、例えそのことを確認できなかったとしても「今考えても絶対にわからない」と諦めることもできるようになりました。
人の心は絶対にわからない。
わからないことを素直に認めて
でもわかりたいから、聞くんだ。
多様性の第一歩、めちゃくちゃ当たり前のことに
遅ればせながらやっと気づけたのです。