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ショートケーキソング第十一号

2020年1月26日、恋愛短歌同好会第24回のツイキャス歌会を行いました。noteへのアップが遅れてしまって申し訳ありません。キャスに来ていただいた方、ありがとうございます。今回の選者は朝野陽々さんにお願い致しました。選ばれたすてきな六首はこちらです…!

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自分では一読して読み解けない歌がいくつかあって、評を読ませて頂けて非常に良かったです。作者と評の全文は、文末のリンクから飛ぶことができます。

実は今回で恋愛短歌同好会は2周年を迎えました…!2年間も毎月第五日曜日にキャスをしたり、六首選んで貰ったりみたいな営みが2年間続いたことにびっくりしています。タグの数も最初の5倍くらいになって、なんだかすごく感慨深いです。毎月ご協力いただきありがとうございます…!
なので、ちょっとスペシャルな回にしたく、PDF版のゲスト選者を千原こはぎさんにお願いしました。
恋愛短歌といえば、こはぎさん…なのですが歌ではなく評をお願いするのは珍しかったかもしれません。あまり見る機会のないこはぎさんの評が読めて、まず自分がいちばんテンションが上がりました…!恋愛短歌同好会の性質上、タグから検索してもらうかたちになるので(今考えたらこれ、パピプペポ川柳と一緒だな…)、大変だったかと思います…改めて、ありがとうございました。

千原こはぎさんの恋愛短歌のなかで、好きな歌を一首引かせてもらいます。これは書肆侃侃房から出版されている『ちるとしふと』のなかの歌なのですが、

あぁいなくなるってこういうことなのかこんなにジャムの蓋が開かない

(『ちるとしふと』癖より)

蓋が開かないことは、開けてくれる誰かの不在と同時に、開けたら零れてしまう想い出のことを表しているのだと読みました。自分の話になってしまって恐縮なのですが、自分はこの歌と少し近い感覚を詠んだことがあって、

ジャムの蓋いまなお固く大人でもひとりで老いてゆくのは怖い

という歌だったのですが、まあ実際怖いので「怖い」ことに焦点が当たってしまっていて、ジャムの感じをそこまで生かせていないなあ、と…このこはぎさんの歌を読んで嘆息しました。

この『ちるとしふと』は、読むひとの心の空白にあてはまるような歌がたくさんあって、すっと入ってきて、あ、自分のことかな、と思わせる心の動きが上手に描かれていると感じます。また、恋愛短歌以外に仕事の歌も多く、そっちの歌も大好きです。好きなので、調子にのって引くのですが、

誰ひとり気づきはしない0.2ptフォントサイズを下げる

(『ちるとしふと』Ctrl+Zより)

とか、ああ、そうだよなあ…解る…と自分の仕事に重ねて思ったりしました。

今回も無事に恋愛短歌同好会の第11号を発行できて嬉しいです。
次回、第12号で恋愛短歌同好会のPDFが一周年になるのですが、そちらでは特に何もする予定はなく(笑)ただ、編集長がそろそろPDFの紙面デザインを一新してくれるらしい(一年間編集長ご苦労様です!いつもありがとう!)ので楽しみにして頂けたらと思います。


恋愛短歌同好会会報ショートケーキソング第11号
https://drive.google.com/open?id=1qt2xK023wJqJabHtYLXwhCSeto5bViVV

恋愛短歌同好会規約など
https://drive.google.com/file/d/1drVpBH0VsLsz7M1KXNqmQMmRzY_b94Or/view?usp=drivesdk

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