2人目不妊治療の実際
不妊治療をしている方が増えている昨今、不妊治療について振り返って思ったことを以前noteに書きました。
怪獣さんを出産後、不妊治療を再開するまではこちら
今回は実際に2人目不妊治療を行なってどうだったか?をお話ししたいと思います。
都会のクリニックは回転率も診察も早かった
初診となるためネット予約のうえ、紹介状を前医に依頼しそれを片手にクリニックへ。
初回は利用できないとのことで怪獣さんにはシッターさんとお留守番をお願いしました。
驚いたことに、担当医制ではない複数人医師が診察をしているクリニックということもあり、想像以上に診察に呼ばれるのが早かった!
しかも、当日採血などもあったものの会計終了まで1時間〜2時間程度。今回は混み合っていたとのことで時間がかかったとお会計の際に受付の方に謝罪されたことも衝撃。
前医の最長5-6時間を思えばびっくりするほど優しい。
通院して実際に採血がある場合は予約の30分ほど前に受診の指示があるものの、それでも1時間ちょいで毎回会計を済ませられたのには感動でした。早い時は1時間もかからない!
しかも治療の流れの説明やパンフレットはしっかりわかりやすい内容で自宅でも復習できるYouTubeまで存在していました。
予約もアプリやネットで可能で実にシステムが整っているのにはありがたかったです。
公共交通もかなりの頻度で動いているので仕事帰りや仕事の前にも通院しやすく助かりました。働く人にあわせて診察の開始と終了時間が設定されており大いに助けられました。
都会の恩恵ですね。
どの治療からスタートするのか
受診と同時に悩み医師にも相談したのはここでした。
第一子の治療の際は結局『原因不明の不妊』ということで治療をステップアップし体外受精にて妊娠に至っており、再開するなら体外受精からというのがセオリーではありました。
ただ悩んだのが治療再開の時の自分達の体力面と時間面の負担です。
子どもをほぼワンオペで私が対応しており、保育園は基本的に就労でないため頼れない。
職場には不妊治療休暇は存在しており、職場の上司にも相談済み。とはいえ、職場の同僚には内緒で...という形。
あまり頻度の高い通院は色々辛い。
前医の凍結胚盤胞を移送する時間猶予がいる。
そのため人工授精からスタートしたいとお願いしました。
人工授精の妊娠率などから、3回までが妥当とのことで開始しました。
1周期あたりの通院回数も少なく処置等の時間も短かったため仕事も1ー2時間休暇でサクッと通院できたので正直とても楽でした。
しかし妊娠に至らず、ワクチン接種等もあり採卵→お休み期間→体外受精へと移行することになりました。
採卵で感じた前医との違いと自身の加齢
3年前の採卵では育った卵胞が多くて穿刺回数が多い割になかなか卵が得られずではありましたが、5-6個卵が得られて最終的に胚盤胞を3個凍結することができていました。
実際に使用して2回目の移植で妊娠に至ったのですが、その際に『採卵しても卵が取れないから年齢を重ねたらもっと厳しいだろうなぁ』と思っていました。
同時期に不妊治療をしていた少し年上の友人も『採卵でそれほど胚盤胞にならなかった』と話していたのも頭に残っていました。
さて3年ぶりの採卵ですができるだけ一度の採卵で10個程度卵を獲得し最終3個程度の胚盤胞凍結を目指すという明確なクリニックの指針から、採卵のためのホルモン補充が『自己注射』というPPOS法でした。
※前医でも目標は同じでしたが、内服でのホルモン補充+ピーク処理が深夜の病院での注射という別の方法でした。
これが結構、上の子どものお世話をしながらだとバタバタでうっかり注射時間がずれそうになったりと大変でした。
まだペン型での皮下注射でしたので針も細く痛みはマシでしたが(それでも想像以上に思いきりを最初は要しました)薬剤を生食に溶解して注射するパターンですと事前指導で一度試しましたが針の太さの兼ね合いで相当痛くて無理...!!となりましたので...。
今回は結構な卵胞を穿刺して得られた卵は6個。『わぁ!前より全然多い!!』となったのですが、胚盤胞になったのは1個のみ...
加齢とともに次にお話しする自身のコンディションの悪さも痛感し、手間や負担からすっかり諦めがつきました。
コンディションを整える余裕のなさ
仕事に育児に家事(ほぼワンオペ)とフル回転に通院がプラス。
通院負担はかなりマシとはいえ、夫が仕事を調整できたのは数回だけで、ほぼ私が仕事を数時間ずつ休む形で保育園には内緒で通院というパターンでしたので、負荷度が大きく『睡眠時間を確保して風邪をひかないよう頑張る』が最大限でした。
産後痩せてしまった体重は頑張っても一向に戻らず、運動も再開する余裕もないまま葉酸を補充するのが手一杯で、コンディションはどう考えても前の方が良かったです。
本当に余裕がなさすぎる...
両親は少し距離がある核家族ゆえのこの状況、今思うとファミサポさんやシルバーさんなど外注して余裕を生み出せばよかったと思います。
それでも前医よりは格段に通院の負担は少なく、受診の拘束時間もかなり短く、さらに主治医はこちらの事情を心配して調整してくれるというミラクルゆえに治療継続が可能でした。
多分前医ですと残っていた凍結胚盤胞を移植して終了だったと思います。
胚盤胞の移送
さて人工授精で良い結果が出ず、いよいよ移植を考慮し前医保管の凍結胚盤胞を移送となりました。
クリニック培養室と打ち合わせ→前医へ確認→同意書等郵送→専門業者の見積もりを依頼→培養室同士で打ち合わせ→見積もりをオッケーして実際に移送&お支払い
という流れでした。実際には2ヶ月程度かかりました。
気になる料金ですが、移送の距離等や手続き等もあり20万円近くかかりました。
いざ移植!
ついに移植周期となりました。
折しも『治療はこの月まで』と夫婦でも話していた期日までに、凍結胚盤胞の2個を移植したらおしまいという期間が重なり、『いよいよどんな結果であれ不妊治療を本当に卒業だな...』と思ったことでした。
さて移植なのですが、前医での移植はホルモン補充周期での移植でした。これは日程のコントロールだけでなく、『ホルモンが少なくて着床しなかったら後悔しそう』という気持ちもあり選択しました。自然周期との妊娠率の差はないため本当に気持ちが大きかったです。
ただその時に胎盤からのホルモンが充分に得られるまでの期間、薬剤を継続するのがしんどかった覚えがありました。
今回はできたら自然周期で...と思いましたが、問題の通院回数と不確定さが悩ましく『やっぱり日程調整しやすいホルモン補充周期で』と選択しました。後ほどそれを大いに後悔します...
前医では内服と膣剤でしたが、今回は貼り薬と膣剤でコントロールすることとなりました。
採卵時同様、薬剤の投与時間帯を忘れそうになるのに加え、貼り薬が曲者で皮膚が痒くなるうえにまさかの一緒にお風呂に入る子どもが興味津々で触ろうとするという...
さらに膣剤も3年前と違い1日3回、職場でこっそり入れるということに...これは結構辛かった。膣剤はどうしてもおりものが油っぽくなるためおりものシートが欠かせませんし辛かったです。
移植自体は慣れたものですぐ済みました。
なお、3年前と同様に今回も『着床環境を自然と同じにしよう』という目論見で移植数日前に避妊せずタイミングを取っています(医師指示ではなく勝手に想像でなので影響は不明)
さていよいよ判定日。
3年前は尿検査と採血でしたが、今回は採血のみ。
ドキドキしながら職場を早退し受診すると、『着床していますね』とのコメント。まさかの1度の移植で!と感動しました。
ただあくまでこれは第一関門突破だけ。前回の妊娠の初期出血などのトラブルや流産率を知っているだけに喜びもありつつの不安との戦い生活の始まりです。しかもお薬はクリニック卒業までは継続です。
さてこんな感じで私の2人目不妊治療はありがたいことに『着床』という結果に至ったのですが、その後想定外だらけの経過をたどります...
これはまたお話ししていこうと思います。
2人目治療は短期決戦
実際に2人目治療を行って思ったのは『協力体制がないと大変』『短期決戦』ということです。
幸い第1子は元気に熱も出さずに保育園に通えていたおかげで仕事も治療も並行できましたが、家事育児など協力がないと本当に詰みます。
また治療にかかる時間もお金も増えるほど『このお金と時間を第1子にかけるべきでは』と思うことも...そう思うと短期決戦がいい気がするのです。
あと私は1人目がいてくれるからもういいかな...という諦めもつきやすかったです。
もちろん治療をしたからこそ諦めがついたなと思います。
不妊治療は負担も多く、ゴールの設定と納得感がやはり大切だと思います。今回治療をして妊娠に至らなくても納得できたと私は思っています。
どなたかの参考になれば幸いです。
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