鶏殺臓物地獄

17歳 ジョルジュ・バタイユ ジル・ド・レ フランス近代 フランス中世 何かあれば 1zanziro@gmail.com

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最近の記事

-「救国の英雄」から「聖なる怪物」へ- ジル・ド・レ素描

 なぜジル・ド・レは「救国の英雄」から「聖なる怪物」へ転落し、処刑されたのか。  ジルが身を滅ぼした要因をおおまかに挙げると、元々貴族の身に生まれ祖父の歪んだ教育を受けていた事、その祖父から与えられた国家を傾けられる位の多大なる遺産が相続され、それを当時禁忌とされていた黒魔術や錬金術に浪費し尽くした事が大きい。  ジル・ド・レは父母を幼少のうちに亡くし、祖父に預けられた。祖父は所謂金の亡者の堕落貴族で犯罪行為もジルの前で当たり前に行い、幼いジルに道徳面で非常な悪影響を与える

    • バタイユから見た「子ども」、「至高性」に関するジル・ド・レとカフカの共通点

       バタイユの言う「子ども」を持ったものとして挙げられる人間で、私が共通性を見出したのは、ジル・ド・レとフランツ・カフカである。  「子ども」というのは社会規範や有用性から開放された純粋で無垢な存在で、それはバタイユが理想とする「至高性」に近い。  カフカは父親から除名された者として、子供っぽさの中に留まることを欲した。それは、父が代表する目的中心的な、生産的な世界の外で文学をする自由を追求すること、つまり純粋な無益さを追いかけるという、現在の欲望を優先する目的地のない逃走なの