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もう、自分だけの体じゃない【妊娠初期】
初回の産婦人科の帰りにラーメンを食べに行ったけれど喉を通らず、次の日からはほとんど何も食べられずに吐くようになった。
恐れていたつわりだ。
受けていた仕事は全てキャンセルし、吐き気と闘いながら寝て過ごした。幸いにも旦那と義父母の超超手厚いサポートを受け、本当に酷かった2週間は乗り越えた。
これを機に義実家へ引っ越し、それからも一ヶ月近くは眠りづわりと吐き気でなにもせず寝ていた。
つわりで手一杯(?)だったのか、この間はメンタル的な不調はなかった。
つわりが治まるにつれて、事の重大さに気付いた。
「もうこの体は自分だけのものじゃないんだ」と。
得体の知れない生き物(失礼な)が自分の中にいて、私の体を作り変えて成長している。
食べることも、遊ぶことも、働くことも、おしゃれも、もう自由にできない。
もう「死にたい」と思っても、それは私一人の問題ではない。
不気味で、責任重大で、逃げられない。
優しい旦那に、何度も不安をぶつけた。
「赤ちゃん、いなくなったらいいのに。」
「今ならまだいなかったことにできる。」
恐怖と罪悪感で泣きながら訴えた。
そしてそんな時に限って、お腹の赤ちゃんは動くのだ。
もちょちょ
安定期に入りつわりがほとんどなくなったので、久々に友人と遊んだ。
この時会った3人は気の許せる友人だったので、妊娠の報告と同時に、かなり不安があることも話した。
帰宅したあと、そのうちの一人が心配して連絡をくれた。
「夏生さえりさんという人のエッセイがおすすめ。きっと今の気持ちに合うと思う」とリンクを送ってくれたので、すぐに読んだ。
(記事下にリンク貼ります)
不安な気持ちも赤裸々に、でも妊娠・出産でしか味わえない喜びも美しく書かれていて、読んで心がすっきりした。
「こんな幸せがあるんだ」と。
それからは徐々に気持ちは切り替わり、恐怖の対象であったお腹の子は、
「守りたい宝物」と素直に思えるようになった。
SNSで「胎児ネーム」とやらをつけてお腹の子を可愛がっている人をそれまでは正直理解できなかったが、私も真似してつけてみた。
もちょもちょ動くから「もちょちょ」。
私と旦那と、この記事を読んだ人だけが知っている。
旦那は「子どもがかわいそう」と嫌がっている。
(大判焼きの別名(?)の「ベイクドモチョチョ」の響きがこの時期のマイブームだった)
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