Tory 𓄿
'93生 / 読んだ本と旅の記録と、詩や小説の創作の場……の予定。。文章や思ったことの備忘録。
普段はTwitterメインで、読了記録や文章を残しています。ここは一種の保管庫。
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「センス・オブ・ワンダー」/ レイチェル・カーソン いまを生きているこの世界のすべて、を感じられる人の持つ掛け値ない稀有な感性
「センス・オブ・ワンダー」/ レイチェル・カーソン上遠恵子 訳、川内倫子 写真 #読了 村上春樹作品の読書会経由で、お貸しして貰った本でした。 川内倫子さんの自然の写真や本の装丁も素敵な一冊だった。 「沈黙の春」の作者として知られるレイチェル・カーソンの遺作の本でもあって、未完となっていることが悔やまれる。 著者レイチェルがアメリカのメイン州のブースベイで、小さな子供の甥のロジャーと一緒に海辺や森の中を探検し、星空や夜の海を眺めた経験を元に書かれた作品であり、 おそらく
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『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』/ 村上春樹 #読了 感想及び、色彩をめぐる考察・釈迦の四門出遊の巡礼と四方位の四聖獣の色について
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』/ 村上春樹 白を欠いてしまった青と赤と黒との巡礼 「あなたはナイーブな傷つきやすい少年としてではなく、一人の自立したプロフェッショナルとして、過去と正面から向き合わなくてはいけない。自分が見たいものを見るのではなく、見なくてはならないものを見るのよ。」 そう言って彼女は彼を「巡礼の年」へといざなう。 ************** 自分がこの小説のテーマとして端的に示すのは『邂逅』です。 閉ざしていた過去の記憶との、邂逅。