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不登校連盟

私は単位がないと卒業できないので、
授業の半分教室にいて、もう半分は保健室にいる。

そんな半保健室登校の私には、新しい友達ができた。
その友達は中三の女の子、教室に二ヶ月ほど行けてないらしい。

「とらさんは、どうやっていつも教室に行ってますか?」

ストーブの前で、暖かいはずなのに足が震える彼女が私に尋ねる

「気合いかな、あといつでも逃げていいと思いながら行ってる。でも私が中三の時なんて保健室にすら来てなかったんだからあなたの方が偉いよ」

心の底からそう思った。私は中三の時は、逃げてたんだから。
私と彼女との繋がりは、お互い不登校の経験があるということからだった。
そういう関係もありなのかもしれない。

「教室の圧迫感が嫌で、あと人に自分がどう思われているか怖い」

彼女は私に打ち明けてくれた。否定されたら怖いだろうに、理由を話すのも勇気のいることだと思う。

「他人は思ったより、自分のことなんて見ていないよ。多分、レアポケモンだっ!
ぐらいの感じ」

私は笑顔で、そう答えた。多分そんなことを言われていても、怖いのは変わらないだろう。知ってるよ。

私は彼女の助けになれているのだろうか。
中三の時、私も不安で人生すら終わらせたかった。
前の私が欲しかった言葉を、救われるような言葉を、与えたい。

頑張ろうね、一緒に
君が頑張っているなら、私も頑張らないとね



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