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10月27日 神戸異人館へ行ってきました。

 本日は神戸異人館へ行ってきました。

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 何しに行ったのか、というと「資料写真」を作るため
 CG勉強がすでに始まっているので、これから作る物の資料を作るために行ったわけです。先月のブログに書いたけど、なぜ神戸異人館へ行ったかというと、あそこを巡り歩くだけでアンティーク家具資料がどっさり作れるからです。

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 前にも神戸異人館へ行ってきたのだけど、後で写真を確認すると資料として使えない写真が一杯で。逆光とか雰囲気重視の写真ばかりで、細かいディテールがわからない。というわけで今回は、ひたすら“ディテールのみ”を撮ってきました。

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 ひたすらドアノブばっかりとか、ひたすら蝶番とか、ひたすらサッシとか……。普通の人はまず撮らないような写真ばかり撮ってきた。3Dで作るわけだから、全方位必要になってくるわけですよ。帰る頃になって「そうだ、椅子の裏を取り忘れた!」とかなっていたけど。

 今回撮ってきた写真は1000枚ほど。普通の人が見たって、何一つ面白くない写真だよ。本当にえんえんドアノブばっかりとか、えんえん照明ばっかりとか、そういう写真ばっかりだから。

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 これは面白いかな……という写真はこれ。コンロの下に、ガス缶が置かれている。たぶん大正時代の設備だと思うのだけど、この時代はこうやって火を付けて調理していたのか……という発見のある設備。

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 オランダ館の照明。
  これすごいよね。完全な一点もの。この一個のためにこだわるのが洋館の面白さ。

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 問題のほうは、CG勉強のほう……。いまだにメッシュポリゴンの扱い方がよくわからなくて……。
 ポリゴンの丸を作って、そこから引っ張ったり押し込んだりして、最終的にキャラの顔にする……っていう話だけど、いまだに「そんなのできるのか??」と疑問。ポリゴンの丸を作って、そこからキャラになる……という間のプロセスがぜんぜん理解できない。私が持っている教科書にそういうのぜんぜん書いてない。せいぜい、丸を3つ重ねてお猿の顔を作る、くらい。あんなに頂点をぽつぽつ作って押したり引いたりの作業をやってたら、何百時間の作業になるぞ。キャラ1体作るのに1年くらいかかってしまう。本当にあの方法しかないのか疑問。


 キャラの話をしてしまったけど、家具を作るにしてもアンティーク家具を作るわけだから細かな彫刻も入れなければ説得力に欠く。でも教科書に書かれている技術をどんなに使ってもあんなの作れるわけがない。作れるとしたら、何百時間の作業の末……ってことになってしまう。
 うーん……もうちょっと別の教科書に当たったほうがいいのだろうか。

 もう一つの問題は、CG勉強が思いのほか進んでないってことかな……。いろいろすることがあって、勉強のほうに手が回ってないのよね。どうしたものか。誰か一緒に作ってくれないかな……。

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 風見鶏の館のほうへ行くと、見覚えのある女の子が……。
 Fateじゃねーか!
 言峰さんもいた。館内BGMもよくよく聞いているとFateだ。
「はらぺこでも館内飲食禁止」と書いてある。あの騎士様を意識した注意書きだろうか。
 ちゃんとFateの聖地だと認知されていたんだなぁ……。
 前来たときにはこういうのなかったもの。

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 異人館通りの様子は?
 人が少なかった。まあおかげさまで、ゆっくり資料写真作りができたわけだけど。
 ただし、半分くらいは休館。うろこの館のほうへ行くつもりだったけれども、休館だった。もしも行くっていう人は、事前に調べてから行ったほうがいい。
 人が少ないから写真撮影には向いている時期だけど、営業している館が少ない……というのが今の状況。

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 それにしても洋館はいいものですね。“居心地の良い空間”作りに全精力を注いでいる感じがある。あの場所に1人でいるだけで、どこか居心地が良い。神戸異人館は椅子も重要文化財なので座っちゃダメなんだけど、あの空間のなかで椅子に座ったら、もう立ち上がる気もしなくなるんじゃないだろうか。空間の広さと、その一方で空間が閉ざされている感じがあるのだけど、その閉ざし方に“美”が詰め込まれている。なんでもない壁の作りとか、天井の漆喰彫刻とか、照明のデザインだとか……住む人の意識そのものに働きかけるような空間設計に徹している。そうしたものに囲まれている、というだけで“安心感”以上の何か、“恍惚”のようなものを与えてくれるような気がする。
 日本の住空間のあり方と、なにかが違う。私が今こうしてこれを書いている部屋は、はっきり居心地が良くない。物だらけ(主に本)で、“余白”がほとんどない状態だ。……これは私が悪いのだけど。
 でもその要素を廃しても、廃したところで居心地のいい空間になるかというと、ならない。だって、部屋の形なんて、ただの四角い箱でしかないわけだから。その閉ざされた空間をいかに美しくするか、が大事だ。
 またその空間同士がどのように続いているか、とか。洋館は個室があって、その隣にサンルームがあり、その向こうへ行くと食堂に繋がっていたりする。どんな部屋が続いているか、とか、どういった部屋が見通せるか、そういうことにも神経が注がれている。一般住宅だとそういう空間作りまでなかなか意識が向いていない。

 私は漫画でその居心地のいい空間を作り出したかったのだけど、明らかにそれは失敗した。要因は技術不足と作り込み不足。空間を表現できなかった……ということがずっと頭の中で引っ掛かっていて。ずっとやり残した宿題みたいに感じている。

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 フィクションの世界では洋館といえば何かと物騒な事件が起きる場所。殺人が起きたり、ゾンビが出没したり……。洋館といえば、そういう非日常の舞台として扱われがちだし、確かに洋館は私たちの日常からどこか切り離された浮世離れした世界のような感じがある。
 でも私が漫画で表現したかったのはそういう殺伐とした場所としての洋館ではなく、ただただ美しい少女がいて、静かにくつろいでいるだけの世界だった。

 しかし……うーん。私一人で作り込んでいくのは、正直、つらい。一人でやれることには限界がある。なにかいい方法はないものか。何か、というか、どこかから融資を受けて制作をリスタートできないものだろうか……。

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 余談。
 写真のいくつかにカメラを持っている私自身が映っているわけだけど、キャスケットを深く被り、サングラスにマスク姿でカメラを構える……完全に不審者の格好だった。今そういう時期だから仕方ないのだけど、もうちょっとどうにかならんものかな……。


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