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2024年夏アニメ感想 逃げ上手の若君

 変態だらけの室町活劇!

 今期夏アニメ文句なしのベスト作品『逃げ上手の若君』。私はこの作品があまりにも好きになりすぎて、毎週の配信が楽しみで仕方なかった。


『逃げ上手の若君』の時代背景


 しばらくアニメ本編の話しないので、飛ばしていいですよ。

 まずは時代物なので、時代背景を見ていきましょう。
 私のブログでは、これまでに歴史物アニメを取り上げてきたけれど、そこを手がかりに掘り下げていきましょう。

 アニメで学ぶ日本の歴史・・・ですな。
 まずは山田尚子監督『平家物語』。

 平家物語はだいたい1179年頃から始まり、平家が急速に没落していく治承・寿永の乱が描かれていった。

 寿永の乱のクライマックスが、「壇ノ浦の戦い」だ。旧暦で1185年3月24日に起きた戦いである。

源頼朝と北条政子

 平家撃破後、源頼朝は鎌倉の地に武家政権を築き上げる。これが「鎌倉幕府」である。鎌倉幕府成立の年代は曖昧で、かつては1192年。しかし最近では1185年ということになっている(壇ノ浦の戦いと同じ年)。
 ちなみに1185年説は、全国に守護・地頭を設置したことを基にしている。守護・地頭とは武家の役職の一つで、その地域の治安維持や支配管理をするための役職である。この守護・地頭を全国中に配置した……ということは源氏権力が日本を制圧した、ということになり、この時点で鎌倉幕府成立……というのが最近の考え方。
 1192年説は源頼朝が征夷大将軍に就任した年。征夷大将軍はもともとは東へ逃亡した蝦夷討伐の役目を請け負う将軍のことだったが、源頼朝から「武家の棟梁」ということになった。
 「今から鎌倉幕府です!」……という宣言があったわけではないので、それで「成立はいつか?」と後にもめることとなった。
 その源頼朝も1199年に死亡(鎌倉幕府1192年説だとすると、将軍時代はわずか7年)。享年53歳であった。ただ奇妙なことに、源頼朝の死因は不明で、病気説、落馬説などがあるが、いずれも当時の日記などを手がかりにした「どうやら…らしい」というものしかないらしい。なにかしらの陰謀めいたものを感じる。当時の最高権力者の死因が曖昧で、しかも武家の棟梁が落馬で死亡なんてあり得るだろうか?
 陰謀の匂いがプンプン漂うが、当時の状況を説明する証拠資料が出てこないので、なんともいえない🤐

 頼朝死後は、息子であった源頼家、源実朝が将軍を引き継いだが、やがて陰謀で源頼家は追放され、源実朝は暗殺される(弟の源義経も、ご存じの通り追放された)。
 その後もゴタゴタが続き、色んな人が鎌倉幕府の統率者となり、北条氏はその裏で権力を握る……という立場になっていった。

 鎌倉幕府はやがて足利尊氏に滅ぼされるわけだが、その統治は144年。その間、平和だった……というわけにはいかず、天皇家と対立する権力機構であったから確執はずっと続いていたし、蒙古襲来などもこの鎌倉期。なかなか難しい時代だった。
(蒙古襲来については『ゴースト・オブ・対馬』をプレイしてくれ)

 そして運命の時である1333年5月
 足利尊氏が後醍醐天皇と共謀し、鎌倉を襲撃。北条家を一族郎党もろともジェノサイド。女子供1人も逃さぬくらいの徹底した虐殺だった。これが「元弘の乱」である。
 だが、この時、北条家の生き残りがたった1人……。それが北条時行
 アニメでは8歳ということになっているが、実は生年不明。兄の北条邦時が1325年とハッキリしているので、それ以降ということになる。「金沢貞顕書状」という文献には「今度御出生の若御前」という記述があり、これが時行のことだろうと推定されている。そこでおそらく1329年生まれだと推測されている。
 ということは、北条時行が元弘の乱を生き延びたとき、実際には4歳だった(8歳というのは兄・邦時の年齢だ)。
 ここから、北条時行による、人生を賭けた復讐劇が始まるのだった……。

 お話しは飛んで、湯浅政明監督『犬王』に登場する将軍・足利義満。彼は足利尊氏の孫。年代はおそらく1375年頃。『逃げ上手の若君』から『犬王』まで、2世代くらいしか時間感覚がない。鎌倉幕府崩壊から見てもわずか40年後。
(ちなみに足利義満は『一休さん』に出てくる将軍でもある)

 この辺りの時代を深く知るためには、次のアニメを順番に見ていけば間違いないだろう。
片渕須直監督『つるばみ色のなぎ子たち』966~1025年(?)(※まだ公開されていない)
山田尚子監督『平家物語』1179~1185年
松井優征作『逃げ上手の若君』1333~?
湯浅政明監督『犬王』1375年
 『もののけ姫』も室町時代なので、傍流作品として押さえておくといいだろう。

 学校のテスト対策にはならないけどね😅

 では北条家とはなんなのか?

 北条家はもともとはハイラル王家の一族であったが、その末裔が日本に転生。「真の継承者」には手の甲に三角形▲のアザが浮かび上がり、厄災ガノンとの宿命的な戦いに挑まねばならない。
 三つの三角形には、力・知恵・勇気の意味がある。

 冗談だ😚
 あんまり笑えない冗談でごめんねー(半端にネタを入れるから、スベる)。

『平家物語』の北条政子

 本当の話をしよう。
 北条家は、ハイラルから日本に転生した後、伊豆周辺を束ねる豪族となった。この時代の関東は荒れていて、地方豪族たちが天皇の力の及ばないところで権力を振るっていたが、北条家はそのうちの一つだった。
 北条家のその以前の系譜は定かではないが(ハイラルから来たかも知れないし、違うかも知れないし)、歴史書にはっきりと姿が描かれるのは、源頼朝と関係を持って以降の話である。もともと源頼朝は「平治の乱」の失敗で伊豆に島流しにされていて、その頼朝の監視役が北条家だった。
 ところが、北条家のご令嬢がまさかの頼朝と恋仲になり、おそらく1177年に結婚。以降は源氏家の御台所(妻)として、一気に権力の中枢に食い込んでいくようになる。

北条政子木像(安養院所蔵)

 後に鎌倉幕府が成立し、源頼朝が1199年に死去すると、北条政子は出家して尼となったが、その後も政治に関わり続けた。源頼家を追放し、源実朝の暗殺に関わると、北条政子の父・時政が鎌倉幕府の実権を握る。
 これで鎌倉幕府安定……というわけにはいかず、北条政子&いとこの北条義時が反発し、対立。父である時政を伊豆へと追放させた。
 北条政子の女傑っぷりはまだまだ続く。
 父との諍いを解決した後、北条政子は皇族を将軍に迎えて幕府を安定させよう……と後鳥羽上皇の皇子を将軍に……と提案したが、上皇から「やなこった😜」と拒否される。そこでまだ3歳だった藤原頼経(幼名:三寅)を迎えて将軍の座に就けて、北条政子自身が実権を握った。以降、北条政子は「尼将軍」と呼ばれるのだった。
 北条政子は1225年に死去するのだが、北条家による鎌倉支配はその後100年以上も続くのだった……。

 では北条時行はどんな人物だったのか?

 北条時行について、あまり詳しくわかっていない。
 そもそも歴史は勝った側から語られるので、負けた側の北条時行についての記録は少ない。それに、北条時行は鎌倉幕府滅亡後、逃亡し、諏訪大社に潜伏して生活していた。身分を隠して暮らしていたわけだから、記録が残っているわけがない。足跡がわからないので、北条時行をテーマに研究した……という歴史家も少ない。
 それに、北条時行が大人になってやったこと、というのは視点を変えればテロリスト。時代を変革させた英雄格の足利尊氏の「敵」の1人……でしかない。
 Wikipediaには歴史人物を取り扱った記事の最後のほうには、「この人物が登場する作品」としてタイトルが列挙されているものだが、北条時行にかぎっては『逃げ上手の若君』しか書かれていない。
 ということは、本作は創作史全体から見ても、かなりユニークな作品だといえる。日本にはありとあらゆる歴史小説・歴史漫画・歴史映画があるわけだが、北条時行を主人公に据えた作品はこれまで1本もなかった。しかもまさかの「週刊少年ジャンプ」の作品。創作で埋もれていた歴史人物が再評価されることはあるが、本作は間違いなくそれくらいのインパクトのある1本となるだろう。

アニメ『逃げ上手の若君』の感想文


 ではそろそろ本編のお話しに入っていこう。
 『逃げ上手の若君』は松井優征による作品。週刊少年ジャンプにて2021年8月号より連載が開始され、2024年時点で単行本の累計発行部数は300万部に達している。
 アニメーション制作はCloverWorks。もとはA-1 Picturesの高円寺スタジオだったのだけど、A-1 Pictures自体が大きくなったため、2018年に分社化した制作会社のようだ。『ぼっち・ざ・ろっく!』『明日ちゃんのセーラー服』『その着せ替え人形は恋をする』など最近話題になったアニメはだいたいここから生まれている。
 アニメーションの監督は山﨑雄太。検索をかけると同名のタレントが出てくるし、山﨑雄太のWikipediaはまだ存在しない。仕方ないので「作画Wiki」を頼りに探ってみると、2006年『家庭教師ヒットマンREBORN!』で原画マンに昇進。その後、作画監督に昇進はせずに、そのまま『Wake Up,Girls』で演出を担当。そこから原画、演出の二足草鞋になっていき、シリーズアニメとしては本作で初の監督を務める。初監督が本作だから、ただならぬ才能の持ち主だと言える。
 キャラクターデザイン&作画監督の西谷泰史は動画マンとしてのデビューは2007年の『デルトラクエスト』。彼もWikipediaが作られていないアニメーターだが、年代的には山﨑雄太と同年代だと推測される。2008年『みなみけ~おかわり』で原画マンに昇進。2011年『Rio RainbowGate!』で初の作画監督。そこからの仕事ぶりがなにかがおかしい。こんな本数の仕事……ありえるか? というくらいの本数で仕事をこなしている。2022年の『サマータイムレンダ』の15話では380カットほぼ一人で作監をやりこなす獅子奮迅ぶりを発揮する。
 業界内では実力が知られているが、世間的にはほぼ無名……そういう才能が集まって作られた作品だ……という見方もできる。もしかするとこの作品が彼らにとっての大きな一歩になるかも知れない(山﨑雄太のWikipediaは作られるでしょう)。

 では本作の主人公、北条時行の姿を見よう。

 こちらが……あ、あれ? 間違えた😳

 改めまして、こちらが北条・メタルキング・時行。第1話最初の登場シーン。
 あー可愛い😍
 毎話、大量のキャプションを取るのだけど、北条時行が可愛いからこの作業が楽しくて仕方なかった。

 推定ステータス
レベル:1
HP:20 攻撃力:1 防御力:1
素早さ:256(覚醒時:9999)
ヒット率:3%(特定条件下で100%) 回避率:99.999%

 ステータスの振り方がおかしいキャラクター。ジャンプキャラクターには名だたるバトル漫画主人公が名を連ねているわけだが、だいたいの主人公は打撃系に特化していた。打撃力0、回避率99.99%の主人公なんて、さすがに初めて。あらゆる意味で、異色の作品で、異色の主人公。絶対に倒せない最弱キャラ。

 回避率99.99%の特殊ユニットだが、相手が会心の一撃を出すと、すこーしだがダメージが通る。メタルキングと較べて、どっちのほうが倒しやすいだろうか。

 とりあえず『逃げ上手の若君』のストーリーとともに、歴史がどうだったかを見ていこう。

 1331年(元徳3年)、鎌倉幕府と後醍醐天皇の軍隊が衝突する元弘の乱が起きる。はじめは北条氏が率いる鎌倉幕府が優勢だったが、1333年足利高氏が裏切り。ここで一気に形成が逆転して北条軍が総崩れ。

 足利高氏とともに寝返った新田義貞が鎌倉を攻略。敗北を覚悟した北条家は一族郎党とともに自害。鎌倉幕府は滅亡した。

 第1話、北条時行に襲いかかる武者たち。ちゃんと「新田軍」となっている。

 北条家全員殺されるか自害するか……という最中、北条家最後の一人が生き延びることになる。それが北条時行。
 この時、北条時行の逃走を手助けしたのは、諏訪盛高だったと言われている。アニメでは「諏訪頼重」となっているが、頼重と盛高はどうやら同一人物だったらしい。
(らしい……というくらいこの時代の資料は少ない)

 それ以降、北条時行は信濃国(長野県)の諏訪大社を奉じる諏訪神党にかくまわれ、潜伏生活を始めることになる。アニメでは牧歌的な潜伏生活が描かれるが、実際はもっと過酷だったんじゃないだろうか……。

 見ての通りだいぶトンチキな歴史アニメだが、実は意外と史実通り描かれている(アサシンなんとかクリードシャドウズよりきちんと作られている)。ただ歴史をどう解釈して描写をするか。実際の様子がどうだったかなんてわからない。NHKの大河ドラマだって、正しいかどうかなんてわからない。ならば、その解釈の部分でいかに面白おかしくするか、遊びを入れられるか。歴史物作品にどれだけの「振り幅」が許されるのか、その実験を見ているようでもある。

 時行の兄・邦時を捕らえ、処刑台に送り出したクソ野郎・五大院宗重🤬 彼も実在人物。土壇場で主君を裏切り、幼子だった邦時を処刑台送りにした。
 この時の処刑はさすがに酷かったらしく、集まった人々が涙を流しながら見守ったという……。

 怪人…じゃなくて宿敵・小笠原貞宗。彼も実在。弓馬術の達人で、現代まで続く「小笠原流礼法」を再興させた人として名も伝わる。怪人や奇人ではなく、実は偉人😮

 トンチキなようでいて、実はきちんとしている。実は真面目にこの時代の状況や文化が調査された上で描かれている。
 ポイントは、北条時行の潜伏生活がどんなものだったか……。それがわからない。そこはどの文献にも残されていない。わからないところをいかに面白おかしくするか。いかに「自分の物語」に変えてみせるか。どこまで真面目にバカをやれるか。そこがあまりにもうまくいって、唯一無二の歴史物語に化けちゃっている。その手があったか……と妬ましくなるくらいにうまく作られた作品だ。

 ではそろそろ歴史から離れて、この作品の中で、どのように物語が描かれたかを見ていこう。

 北条時行。はぁ~可愛い💘
 お勤めや習い事から逃げるため……というより、逃げることそのものに喜びを見いだす変な子。ポイントは「逃げること」のほうに重点が置かれていること(逃げるシーンの、この喜びに満ちた顔よ!)。もしかすると、公務や習い事はそんなに嫌だったというわけじゃなかったかも知れない。

 ただ、私には北条時行の神業的な逃走術には一つ疑問があって……。果たして北条時行の逃走術は、本当にユニークスキルだったのか?🤔

 第1話の問題シーンといえばここ。なぜ諏訪頼重は、こうまでして危険な手段を使ったのか?
 諏訪頼重には未来が見えるという。それはだいぶ雑でいい加減な未来予知だが、しかし「確定未来」が見えていたとしたら? 諏訪頼重には、翌日もまったくの無傷でいる北条時行の姿が見えているとしたら。そういう確定未来が見えていたとしたら、ここで何をしても死ぬことはない。それどころかかすり傷一つ負うこともない。そういう確信があったから、放り出したのではないか。

北条時行「おい!」

 武者たちに囲まれ、狙われ、鮮やかな回避を見せつつ、諏訪頼重に対し、激高する。
 そして駆け上がり、

絶望先生「死んだらどーする!」

 おっと間違えた。絶望先生は引っ込んでてください🫷🫷

北条時行「こら。死んだらどうする」

 額に血管が浮かび上がっているので、「怒っている」はずなのに、口から言葉が出る時には「陶酔」しちゃっている。
 ここで北条時行自身、「目覚めちゃった」んだよね。逃げるという行為自体に快楽を感じる。ただの快感を通り越して、陶酔しちゃう。それも、命が狙われるギリギリの状況に追い込まれれば追い込まれるほど、快感が大きくなる。そういう快感に気付いてしまった。
 それに、北条時行自身、この一件で自身の逃走技術を自覚するようになる。「私には優れた逃げ足がある」……と。
 ただ、ここにこそ引っ掛かりがあって、それ自体、諏訪頼重のはかりごとだったのではないだろうか? 諏訪頼重にはこの場面では絶対に死なないという確定未来が見えている。何をやらかしても、奇跡が起きて生き延びてしまう。かすり傷一つ負わない。そういう未来が見えていたから、諏訪頼重はこういう行動を取ったのではないか。
 何にせよ、この一件で北条時行自身、自覚することになる。自分の逃走技術を。そして信じるようになる。自分には神がかった逃走技術がある、ということを。
 ここでそう思い込まされたんじゃないかなぁ~…🤔

 ここも妙な描写。こんだけ矢が撃ち込まれているのに、なんで1本も当たらないの? 北条時行だけではなく、諏訪頼重にも雫にも矢が当たらない。矢が当たらないのは、当たらないという確定未来が見えているから。何をやらかしても、奇跡が起きて当たらない。

 第7話、唐突に「未来見えない期」が訪れる諏訪頼重。すると一転して、北条時行が死んでしまうんじゃないか……という不安に捕らわれる😰
 こういうのを見ると、やっぱり確定未来が見えているからこそ……の行動だったんじゃないかな……。

 そしてことあるごとに示唆される同性愛描写。

北条時行「あなたのせいで生きる喜びにときめいてしまった。頼重どの、責任は取ってもらうぞ」

 隙あらば差し挟まれる男性同性愛を思わせる描写。「頼重どの、責任は取ってもらうぞ」……BLセンサーが多少でもある人なら、意味わかるよね。あんな珍妙な快楽嗜好を引き出されてしまったから、もうお嫁に行けないものね。
 あれ? 時行はお婿に行くんだったか、お嫁に行くんだったか?🙄 んー……こんなに可愛いんだから、お嫁さんでいいでしょう😆

 追い詰められ、命の危険に晒されるほどに、快楽が増大していく。こんな快感に目覚めさせられちゃったら、もう普通のお嫁さんになれないよね。
 弾幕シューティングで避けることに快楽を覚える人の感性ってこんな感じなのかな……?

 この作品は、男性キャラになんともいえない色気が描き出されている。例えば足利高氏。敵側のキャラクターなんで、見落としそうになるけど、私にはこのキャラクターになんともいえない色気を感じる。

 その足利高氏と対話する北条時行。頬を赤らめちゃって……可愛い🥰

 一方の清子には塩対応😒

 ここの描写も「オイ!」だよ。おじさまとショタじゃないよ。BLだよ、この描写😳

 好きだったかも知れないおじさまに裏切られて、傷心の最中、やさしくしてくれる変態おじさん……。こんな変なおじさん、嫌なはずなのに……でも気持ちが動いちゃう……🫣
 やっぱりBLだよ、この作品。

 オモシロ合体をする小笠原貞宗と市河助房😝 もはや隠そうともしないBL。
 一方で男と女、女同士ではぜんぜん絡まない。色気あふれ出させて絡み合うのは男同士だけ。
 信じられるか? これ週刊《少年》ジャンプなんだぜ?

 女の子キャラクターも可愛いんだけど……ぜんぜん色気を感じなくて。可愛くは描けるけども、あんまり気持ちは入ってない感じ

 ただ、女の子キャラはアニメーターたちに愛されている。こちらは祢津狐次郎と望月亜也子の登場シーン。

 例えばこのシーン。乙琴主を撃破して、タッチ。この後、亜也子が腕をグルグル回し始める。このシーンに限らず、狐次郎と亜也子を較べると、明らかに亜也子のほうが作画枚数が多い。動きが生き生きとしている。あ、亜也子が好きなアニメーターがいるな……というのがわかっちゃう。

 この作品には突き抜けた要素がいくつもあるけれど、やはり「少年愛」。隠さない「BL」。ためらいなく尖らせている。ショタをどこまでも可愛く描きたい……あらゆるシーンからその貪欲さを感じさせる(もちろん倫理コードを踏まない範囲で)。
 でも温泉に入る場面は、ちゃんと脱いでおくれ(肌が見たいんじゃ😤)。

 いろんなコスプレ(?)をやってくれるのも嬉しい。第5話ではくのいちコスプレ。ああ、可愛い
 あれ? 男の子でもくのいちって言うんだっけ?🙄 んー……こんなに可愛いんだから、くのいちでいいか🥰

 続きは会員限定! ショタをえんえん愛でるぞ!


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