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それは象徴的な出来事だった
先日、MacBookに砂糖をたっぷり入れたミルクティをこぼしてしまった。
指の間からするりとこぼれ落ちたカップから、机の上にぶちまけられたのだ。
なぜかわたしは大切なMacよりも先に机を拭いていた。
人は混乱すると、順番を間違える。
M1のMacは、購入してから1年も経っておらず、極めて快適に動いてくれていた。それなのに紅茶をぶちまけるなんて、わたしはなんて酷い仕打ちをしてしまったのだろう。
紅茶にまみれになった、Macbookを片手にぶらさげ、水分を垂らすべく数回大きく振ってから紙で拭いた。
以前、別のラップトップに水をこぼしたときに、しばらくは電源を入れてはいけないと書いてあったことを思い出した。
でも、いまどきのラップトップは、キーボードに触れるだけで電源が入ってしまう。拭いていると勝手にONになり、OFFにして、またONになってを繰り返して、かえってまずいことをしてしまった。
余計な機能つけるなよ!とイライラしたが、悪いのは私だ。
ところが、Macは普通に動いている。
若干糖分のついたキーボードは、下まで押しにくいが全部のキーボードは効いている。
メールが来たので、返信していたら、普通の業務に戻ってしまい半日が過ぎた。
あーあ、もうやってしまった。
もうこのMacとはお別れか。次はなにを買おうかな。ってそんな急な出費には悠長なことを言っていられない。
わたしは前から、使ってみたかったChrombookを買うことにした。
最小限の機能で作られた、廉価のPCとはいったいどんなのなのか。
よく考えると、わたしに必要なのは、Webブラウザくらいである。
なんだか不要なものを流行りにのって使っているのを止めるチャンスなのかもしれない、と都合よく解釈した。
ところが届いたクロムブックは、すべてにおいて雑だった。
もっとスペックの高いPCを買えばよかったのかもしれないが、キーボードからスクリーン、カメラまですべてが大味で、必要最低限とりあえずの形になっているようなもので、とてもつまらなかった。
流行りのミニマルは、もっと洗練されていてこだわりがなければならないのだ。
わたしの好奇心は、ChromBookを1日使っただけで満たされて、再び洗浄ずみのMacに戻ってきた。
洗浄に出したら、基幹システムは無事だとのこと。
なんてMac君は丈夫なの。
かゆいところに手が届き、スペックもよく、丈夫でもあり、かっこいい。
ごめんなさい、もうApple一筋でいくわ、と思いつつ目の隅に見えているi phoneが気にいらない。
もう1つ別のgoogle製品Pixcel 5を試してみたくてしかたないのだ。
芸が細かいのは、きっとAppleで間違いないはず。でもそこに安住してしまえば、その良さにも気が付かず、変わり映えのしない日常を過ごすことになってしまう。
安パイではなく、挑戦だ。