古いものより古すぎるものを
鵠沼アートフェスティバルで紹介されていた、一つ隣の駅の小さな映画館"シネコヤ"に自転車を走らせました。
映画のお供といえばポップコーンとコーラを思いますが、こちらのミニシアターには、天然酵母のパンが売っています。
トレイにパンを乗せてお会計をする段に、2通りの選択肢に出会います。
"Take out" or "Ticket"
そうです、パンの会計と一緒に映画のチケットを買って中に入るのです。
映画が始まるまでは、外にいても中で本を読んでいてもOK。
わたしは10代の頃によく読んでいた、吉本ばななのラインナップをみつけた瞬間に気分が上がっていました。
『キッチン』を読んでいたのは、中学生のときだったかな、そのときの自分の部屋に月明かりが差していたことを思い出します。
当時、作中のキッチンと自分の部屋と意識が行ったり来たりしていたから、同時の思い出されるのでしょう。
そんな昔を思い出しながら、手に取った美輪明宏さんの「人生ノート」
パラパラとめくると、再び時代を感じて、吹き出してしまいました。
「イモねえちゃん」を略して「イモ」
裏表紙を見ると90年代初版です。
そういえばその頃は、そんな言葉がありました。
もし今使ったら、人との関わりが減りそうな懸念があるくらいの死語。
さらにページを進めると、そういうナウい言葉を使うのではなく丁寧な言葉を使うことを、美輪様がおすすめしていらっしゃいました。
「ごめんください」「ごめんあそばせ」「ご無礼つかまつりました」
「ご無礼つかまつりました」
もし私が、今さらりとこの言葉を発しても、ちょっと洒落っ気がある上品な感じがしそうです。
明治時代によく使われていたとのこと。
今日得た教訓
昭和の言葉は使うなかれ。
明治はいいよ。