映画「夜明けのすべて」の最後のセリフにグッときた
2024年2月公開の「夜明けのすべて」という映画を見ました。
映画のあらすじ👇
子育て中ということもあり、じっくり映画を見る機会が少ない私。
「これ見てみたいかも!」と久々に思ったのがこの作品でした。
この映画が気になったきっかけは2つあって、1つ目は、作家で精神科医で映画通の樺沢先生が「これは良い映画」と太鼓判を押していたこと。
この動画がアップされたのが、2024年2月。
ちょうど夫がメンタルダウンしていた時期でした。
「この映画を見れば、メンタルの回復が手に取るようにわかる」と先生がおっしゃっており、何か少しでも手掛かりが欲しかった。
しかも、主人公はPMSに悩む女の子。(上白石萌音さんが好演)
私自身も産後からPMS(生理前の憂鬱やイライラ)がひどくなってきていて、これを題材にした映画ってどんな感じなんだろう?と単純に興味が湧きました。
気になったきっかけの2つ目は、パニック障害持ちの青年を「松村北斗さん」が演じているところ。
先日まで放送していたTBSドラマ「西園寺さんは家事をしない」で、素晴らしい演技をされていました。(めちゃくちゃ好きなドラマになりました)
ドラマの中では完全にオーラを消しているので、まさか彼がアイドルだとは知らなかったのですが。笑
どこにでもいるような一般人のような雰囲気で、自然な演技ができて、かつ繊細な部分も表現できて・・・
子役ちゃんの演技にも泣かされたけど、松村さんの演技にも何度も心が揺さぶられました。
そんな彼が、「映画ではどんな演技をするんだろう?」「どんな役なんだろう?」となおさら気になったのです。
映画を見る前に、原作本も読了。
そして、映画版がアマプラで配信されていたので、レンタル購入しました。
結果、見てよかったです!
私は、本よりも映像の方がスッと入ってきて、見た後も、温かい気持ちがふんわり続きました。
一方で、二人の関係性が変わっていく様子は、本の方が丁寧に描かれていて好きだったかな。
少しでも気になった人は実際に見てみてほしいので、あまり詳しくは書かないでおこうと思います。
この映画や書籍を読んで、PMS以外にも「パニック障害」というものへの理解が深まったし、見た目だけで分からないものだと改めて感じました。
私の母も、若い頃はパニック障害もちだったそうなのですが、「人混みが苦手」くらいの理解しかなかったので💦
相手が抱えているものをどうにかできるわけじゃ無いけど、理解しようとしたり、寄り添ったり、思いやったり・・・
そんなことはできるし、できる人間でありたい。そんな風にも思いました。
誰かがレビューに書いていましたが、「さりげなく掛けられる毛布」のような心がほかほかする映画でした^^
そんな感じなので、特に大きな見せ場というシーンはないので、合わない人は合わないかも。笑
だからこそ、「上白石萌音さんの最後のセリフ」がとても印象に残りました。
きっとこれがこの映画のテーマなんだろうな。
たまに、「あなたの悩みなんて、宇宙や大自然に比べたら、ちっぽけなものだよ」みたいな励ましの言葉ってありますよね。
正直、私はあの言葉を聞いて、悩みが消えたことはないし、「なんか違うな〜」といつも思ってきました。
でも、映画の最後のセリフを聞いていると、
「私たちも宇宙の一部で、ずっと変化し続けていて、今のこの悩みもいずれ変わっていくんだな」
と思えて。
宇宙や自然の原理の中に私たちも存在していることに、心がホッと安心できるというか、そんなエンディングでした。
ということで!
ここからは、私が勝手に文字起こしした、最後の上白石萌音さんのセリフ(プラネタリウムでのナレーション)を残しておきます。
※ネタバレが気になる方はここまでにしておいた方が良いかもです。
(ちなみに、原作本にはないセリフです)
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つい最近、大先輩のノートにこんなことが書いてあるのを見つけました。
<夜についてのメモ>
夜明け前が一番暗い。
これはイギリスのことわざだが、
人間は古来から
夜明けに希望を感じる生き物のようだ。
たしかに、
朝が存在しなければ、
あらゆる生命は誕生しなかっただろう。
しかし、夜が存在しなければ、
地球の外の世界に気づくこともできなかっただろう。
夜がやってくるから、
私たちは、闇の向こうの、
途轍も無い広がりを想像することができる。
私はしばしば、
このままずっと夜が続いてほしい、
永遠に夜空を眺めていたいと思う。
暗闇と静寂が、
私をこの世界に繋ぎ止めている。
どこか別の街で暮らす誰かは、
眠れぬ夜を過ごし、
朝が来るのを待ち侘びているかもしれない。
しかし、
そんな人間たちの感情とは無関係に、
この世界は動いている。
地球が時速1,700kmで自転している限り、
夜も朝も、等しくめぐってくる。
そして、
地球が時速11万kmで公転している限り、
同じ夜や同じ朝は、存在し得ない。
今、ここにしかない、
闇と光。
全ては移り変わっていく。
一つの科学的真実。
喜びに満ちた日も、
悲しみに沈んだ日も。
地球が動き続ける限り、
必ず終わる。
そして、
新しい夜明けがやってくる。
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