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視聴厳禁!自分でプレイしないと大損なゲーム『Braid』~一生心に残り続ける名作たち~

割引あり

 今ではゲーム実況は一つの文化となり、著作権だの公衆放送権だの細かいことなど気にせずに広く視聴されている。それに伴い、ゲームを自分でプレイせずに動画で見るだけで満足してしまう人も増えているのだとか。

 しかし、ゲームには自分でプレイしてこそ得られる体験や感動があるのも確かだ。これはすべてのゲームに当てはまることだと思うが、流石にそんな説教じみた話をしても面白くない。そこで、今回は"自分でプレイしないと大損"とまで言い切れるゲームを紹介する。

 ここからは先は、実況動画で見て済ませないことを約束できる人だけに読んでほしい。絶対に動画で見るな!分かったな!

『Braid : アニバーサリーエディション』

オリジナル版 発売年:2008年
対応機種:
Nintendo Switch、PlayStation5、Steam、Xbox Series X|S、iOS、Anroid
価格:2,200円(税込み)※Netflix加入者は無料DL可

 『Braid』は2008年に発売されたインディーズゲームで、2024年には『アニバーサリーエディション』として開発者の裏話などのおまけ要素が追加されたものが登場している。元々シンプルなゲームであるためオリジナル版と大差はない。特別な事情がない限りは対応機種が多く手に入れやすい『アニバーサリーエディション』をプレイするのが良いだろう。

 本作のジャンルはアクションパズルだが、「パズルは自分で解かないと面白くない」というだけのありきたりな理由でオススメしたい訳ではないことを先に断っておく。

ゲームオーバーが存在しないのには理由がある

 本作は『スーパーマリオブラザーズ』のような2Dアクションに、時間操作を駆使したパズルを足したゲームだ。操作は移動、ジャンプ、時間の巻き戻し、の十字キー+2ボタンと至極シンプルなものになっている。

 本作の特徴の一つとして"ゲームオーバーがない"ということが挙げられる。というのも、本作は敵や障害物にぶつかってやられてしまった際にゲームが一時停止してしまい、ゲームオーバー画面に進まないのだ。もし敵にやられてしまったら、ボタンを押して時間を巻き戻せば済んでしまうようになっているため、アクションが苦手な人でも問題なくプレイできる。

 この巻き戻しはプレイヤーへの救済措置のためだけにある訳ではなく、パズル要素に大きく関わっている。通常は巻き戻せば自キャラクターや敵、背景、障害物などすべてが同じように逆行して動き、戻るだけで何も起こらないのだが、中には時間操作の影響を受けないオブジェクトが存在する。
 これにより本来の時間の流れだったらあり得ないような矛盾を作り出すことができるのだ。たとえば、鍵を開けた扉は開きっぱなしで使用した鍵だけが手元に戻ってくる、そんな具合のパズルが本作のメインになっている。

 私はパズルゲームが苦手だ。あちらを立てればこちらが立たず的なものはイライラするし、それをいちいち考えるのは面倒くさいと感じてしまう。しかし、本作は一からのリトライではなく巻き戻しを使うため、試行錯誤がしやすく苦に感じなかった。
 当たり前だが、パズルゲームは自分で解かなければ達成感を得ることはできない。サクサクとクリアする動画を見てしまってはその巧妙さに感心することもできないし、かといって他人のグダグダプレイを見ていてもストレスが溜まるだけだ。本作を自分でプレイしないと大損と言い切る理由の一つがこれだ。

何かよく分からないけど気持ち悪い敵、テキスト

 本作の特徴として絵画風の美麗なグラフィックと、ストリングスによる華麗なBGMが挙げられる。特にBGMは難しいパズルのストレスを緩和するために一役買っているほど素晴らしい。

 しかし、そんな外見とは裏腹に、本作には常に違和感がつきまとう。物語はまともに語られずにゲームはスタートするし、ストーリーと思しき文章は意味が分からない。最初のステージに至ってはマリオの安いパロディにしか見えず、むしろ美しいBGMとはミスマッチにさえ思える。
 チュートリアルこそあるものの、なぜ主人公が時間を巻き戻すことができるのかも分からない。主人公が先へと進む目的さえプレイヤーは知ることができないままゲームは進行していく。

 決して敵キャラクターはグロテスクで不気味なデザインではない。しかし、何だか生理的な嫌悪感を感じてしまう不思議な見た目をしている。また、それらを無表情に踏みつけて倒す主人公もカッコ良くはないし、ヒーローのようにも見えない。
 総じて、『Braid』はまったく何も分からない美麗で不気味なゲームなのだ。

 分からないまま進めるのは通常は苦痛だ。しかし、パズルが解けたときの気持ち良さ、美しいBGMがそれを大きく緩和してくれる。だから、よく分からないまま最後まで楽しんでプレイしてほしい。そして、最後までプレイした後はしばらくの間余韻に浸って、きっとまた本作をプレイしたくなるはずだ。そのとき、今までプレイしていた『Braid』はまったく別のゲームに見えて、あなたの心に一生残り続ける名作となっているだろう。

これからプレイする人へのアドバイス(ネタバレなし)

 本作をクリアした後は、ネットで多少のネタバレを見ることをオススメする。ストーリー考察などを見る必要はないが、ゲーム内の隠し要素に自力で見付けるのが困難なものが含まれているからだ。
 自力でクリアしたなら、あなたはその隠し要素のために喜んで犠牲を払うことを選ぶだろう。これは断言しても良い。それだけの価値があるものがあなたを待ち受けている。

さあ、ネタバレを喰らう前に自分でプレイしよう!

 『Braid』は誰にとっても一生心に残るゲームになり得る。しかし、それには自分でプレイするという条件がある。SNS全盛のこのご時世、何がきっかけでネタバレを喰らうか分からないので、少しでも気になったなら直ぐにでもプレイしてほしい。

 本作はDL専売なので、下のAmazonリンクから対応する電子マネーを買おう。そうすると、その一部が私の収益になる。

 さらにこの記事の下部には、ネタバレありの私の感想ともう一つのオススメゲームタイトルについても少し書いておいた。そちらは有料になっているので、とりあえず買おう。別に読まなくても良いぞ。

画像引用元:Braid: アニバーサリーエディション | My Nintendo Store

ここから先はネタバレを含む私の所感を書いておく。

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