元店員が語る、スト6で初めてゲーセンへ行く人の不安を払拭したい記事【順番待ち、プレイ方法、コミュニケーション】
※誤って削除してしまったので再投稿しています
※当記事は2023年12月に執筆されたものです
この記事ではスト6のアーケード版の稼働に伴い、初めてゲームセンターへ遊びに行こうとしている人へ向けて不安を払拭するために書いています。
特にゲーセンに行ったことがない人が不安に思いそうな下記のことについて、主観を交えてアドバイスさせていただきます。
書いている私は元ゲーセン店員ですが、すべてのゲーセンやプレイヤーを代弁するような内容ではないのであしからず。
順番待ち
1,入店後はまず店舗ルールを確認せよ
まず、順番待ちに関して店舗独自の店舗ルールがある場合、筐体付近に掲示されていますので確認しましょう。
【ルール例1】順番待ち表がある場合
飲食店の順番待ちと同じように、表に名前を書いて待ちましょう。
自分の順番になって席が空いたらチェックを入れて、着席してゲームをプレイすればOKです。
【ルール例2】列が形成されている場合
スペースに余裕がある店舗では、順番待ち用の席があったりして列を形成している場合があります。
その場合はそこに座って列が進むのを待てばOKです。
しかし、上記のようなケースはかなり稀だと思われます。
(主に、プレイ時間の長いカードゲームや、時間制のゲームで取り入れられているシステムです)
というのも、そもそもこういったルールが必要なほど人が集まるのかどうかも分かりませんし、ルール作りの手間、人員、スペースなど諸々のコストや問題がはらんでくるからです。
また、格闘ゲームは連勝によるプレイ継続があり、さらには個々に様々な事情や思惑があるため順番待ちの整備もかなりしづらく、店舗ルールがあることはほとんどありません。
それを踏まえた上で、ここからはゲーセンに行ったときの順番待ちの方法を伝授します。
2,まずは周りにいる人を確認すべし
飲食店などである普通の順番待ちは、列に並んだ順番にサービスを受けたり入店したりします。
しかし、ゲーセンでの順番待ちはまったく異なります。
筐体の近くにバラバラに待機するだけで、通常は列を形成しません。
後ろで観戦する文化もありますし、特定の相手と対戦するために特定の席に座りたい人もいます。
また、家庭用と違いプレイ料金が発生するため、お財布事情によっては対戦できる回数も限られます。
連戦した後に休憩しながら観戦したいという人もいます。はっきり言って誰がプレイヤーで、順番なんて分かったもんじゃありません。
そのため、入店して席が空いていない場合は、まずは観戦しつつ周りの人を見てみましょう。
そこで、先にいる人がだいたいプレイしたと思ったら次は自分の番だと思ってください。
3,順番は間違えても大丈夫!
この順番待ちは、ぶっちゃけ間違えても大丈夫です。というか、何が間違えなのかみんな分からないのです。
たとえば、Aさん、Bさん、Cさん、Dさん、Eさんの5人が自分より先にいたとします。筐体が1台だけならA、B、C、D、Eという順番にプレイしていけば分かりやすいですが、格闘ゲームでは連勝したらプレイが継続するため、この順番は容易に入れ替わってしまうのです。
それなので、あなたがテキトーなタイミングで着席したとしてもそれが割り込みなのかどうかは基本的には誰にも分からないのです。
例外的に、あなたより先に入店してまだ1回もプレイしていない人がいた場合のみちょっとかわいそうなことになってしまいますが、その人はあなたの次に率先して入って来るはずです。
あまりにも頻繁に着席してしまうと流石にマナー違反となりますが、この記事を真剣に読んでいるような人は恐らくそんなことはしないと思うのでご安心ください。
ここまでのことを端的に表すならば「空気を読むべし。それに正解は無い!」。これに尽きます。
プレイ方法
いざ着席した後は、いよいよゲームで遊びます。
しかし、家庭用とは異なりプレイ開始までいくつか手順があります。
1,プレイ料金を投入せよ!
格闘ゲームのプレイ料金は基本的には100円です。
100円玉のみを受け付けて、50円玉やそれより細かい硬貨は受け付けていません。(店舗によっては電子マネーを受け付けている場合もあります)
そのため、順番待ち中には財布の中を確認し、100円玉がない場合は店内にある両替機にて両替を済ませておきましょう。
100円を入れると、ゲーム画面の上部または下部にあるCREDITの表示が「CREDIT1」のように表示されます。これを消費して、ゲームを始めることができるわけです。
2,スタートボタンを押して開始!カードを読み取れ!
筐体の右側に単独で離れているボタンがあるはず。それがスタートボタンです。
家庭用のアーケードコントローラーでは側面に付いていたりすることがありますが、ゲーセン筐体では基本的にはコントロールパネル(コンパネ)も右側にあります。
このボタンを押せばゲームが始まります。
コンパネにはカード読み取り機も付いているので、カードを置いて読み取りしましょう。スト6のネット対戦はカード必須なので、やりたい場合はプレイ前に購入しておきましょう。
これも店内の自動販売機やカウンターで、1枚300円程度で販売されています。分からない場合は店員さんに「スト6で使えるカード」と言えば通じます。
3,もたついても大丈夫!
ゲームセンターのゲームはスタートボタンを押した後、いきなりゲームが始まるものもありますが、スト6ではモードを選ぶ必要があります。
それぞれ試合の保証数や連勝制限が異なるので、好きな方を選びましょう。これに関しては、本当にプレイヤーの好みや実力で選んで大丈夫です。「ライトモードを選ぶとプレイ時間が長くて迷惑」みたいな文化はありません。
また、キャラクターセレクトや操作設定などがあり、試合開始までに時間が掛かってしまうかもしれませんが、それも気にする必要はありません。
もたついてしまっても、他のプレイヤーはあまり気にしていません。
・初心者だから温かく見守りたい
・プレイヤーが増えて嬉しい
・そもそも他の筐体の試合を見ていて気にも留めていない
みんな案外そんなもんです。
4,コンティニューはしても良い?
対戦で負けた後、再度100円を投入することで同じ人と再戦することができます。しかし、順番待ちしている人がいるときにはしないのが基本です。
連続でプレイすることを「連コイン」略して「連コ」と言い、順番待ちを無視するマナー違反として捉えられてしまいます。
対戦が終わったらまずは後ろを振り返って、人がいたらやりたくても諦めましょう。プレイヤー同士顔見知りになってくると「連戦しても良いよ」と言ってくれるかもしれません。
ゲーセンのプレイヤーの実力
「みんな強くて、自分だけ場違いになるのでは」そんな不安を抱いている人もいるかもしれません。
スト6家庭用では、プラチナ1がもっとも人口が多いボリューム層になっていますが、ゲーセンプレイヤーの実力はかなりピンキリです。
ただ、わざわざ100円を払ってプレイする訳ですから、かなり情熱がある、あるいはある程度連勝する自信がある人も多いかもしれません。
また、店舗の規模や立地などで集まる層もかなり変わってきます。かつてスト4時代には池袋や新宿の特定の店舗にトッププレイヤーが集まり、聖地のような扱いを受け連日にぎわっていました。
対照的に、郊外や地方の店舗はプレイヤーが少ない傾向にあります。強い人は強いプレイヤーが多いところで対戦したがるので、都心部よりは全体のレベルは低い傾向にあることが多いです。しかし、小さい分グループが分かれず、温かいコミュニティを作りやすいという利点もあります。
それぞれの好みはありますが、ゲーセンらしさを味わいたいなら一度は盛り上がっている店舗に行って刺激を受けてみると良いと思います。
交流、コミュニティづくり
ゲーセンには、プレイヤー同士の交流という独自の魅力があります。
しかし、元からある輪に入るのはかな~り勇気が必要です。
そこで、ゲーセンで友達を見つける・コミュニティに入る方法をいくつか紹介します。
1,話し掛けられて嫌がる人は少ないことを認識する
家庭用のネット対戦が充実している今、スト6をわざわざゲーセンでプレイする人には何か目的・理由があるはずです。
・家にプレイできる環境がない
・家庭用を買う前に試しにプレイしてみたい
・時間を潰したい など
これは私の推測でしかありませんが、多くの人は「他のプレイヤーとの交流を楽しみたい」というのが目的だと思います。
かつてのゲーセンの魅力を知っている人は、あの楽しさをもう一度味わいたい。スト5や6で格ゲーにハマった世代は、有名プレイヤーの昔話で聞いたような体験をしたい。そう思っている人は少なくないはずです。
それなので「知り合いでもないのに急に声を掛けたら迷惑がられるかも」という疑念は捨てちゃってください。
2,話しかけるタイミング、きっかけ
対戦中に声を掛けると流石に迷惑になるので、基本的にはゲームプレイが終わった後に声を掛けましょう。
ただ、ほとんどの人はトレモは家庭用でやっているので、対人戦でなければ声を掛けてもOKな人も多いはず。そこらへんはやはり「空気を読む」しかないです。
声を掛けるときは「さっき対戦した〇〇使いの〇〇です。ありがとうございました」とか「家庭用もやっているんですか?」とか「あの技の対策はどうすれば良いんでしょうか」とかスト6に関する他愛のない話なら何でも大丈夫です。
そんな感じで一人に声を掛けると、他の人に声を掛けないの
は何だか人を選んでいるみたいに感じませんか?そうなったらもう思いのままに進みましょう。
「今日初めて来たんですけど」を枕詞につけて「あの〇〇使いの人強いですね」「いつもこんなに盛り上がっているんですか?」「人が集まる曜日とか時間とかあるんですか?」とコミュニティのことを聞くのも良いと思います。
こんな人付き合いのことを細かくアドバイスしてもしようがないので、一つだけ確かな教訓をお伝えするとしたらゲーム以外のプライベートなことを聞くのは絶対にやめましょう。
いきなり「どこから来たんですか?」「お仕事は何をしているんですか?」「恋人はいますか?」のような話題は流石に引かれます。
3,コミュニティづくり、SNSの活用
今の時代、コミュニティづくりに欠かせないSNS。個人的にはTwitter(現X)がオススメです。
独り言をツイートしたり相手のツイート見たりすることで、互いの趣向が分かりますし、関心のあることであればリプライで気軽に交流することができます。
また、万が一トラブルにあったとしてもリプライでやり取りすれば他の人も見ることができるので比較的安心だと思います。
ゲーセンで話してみて感触が良ければ、「良かったらTwitterフォローさせてください」と申し出て自分のTwitterIDを先に伝えれば不審に思われないはず。
とにもかくにもオープンかつ自由なので、相手の名前や出自も知らない中で交流するのにはうってつけといえます。
逆に、ゲーマーの間で主流なSNSであるDiscordは、チャット通話ツールなので必要なこと以外は書き込みづらく個人的にはオススメしていません。
また、過去にとあるゲーセンのコミュニティが人間関係でドロドロになったという噂も聞いているので、基本的にはオープンな場でやり取りする方が良いかと思います。
終わりに
スト6はかなり盛り上がっていますが、アーケードが後発ということもあり正直ひと昔前ほど盛り上がるとは思っていません。
ただ、ゲーセンを経験せず憧れを抱いている世代の人たちが盛り上げてほしい、と薄っすらとした希望も抱いています。
おじさん世代と若者が、お互いの出自を気にせず交流できる純粋な娯楽の場として、ゲーセンの格ゲーがまた盛り上がってほしいです!