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ゴミの城~007~一難去ってまた一難

これまでのお話

 前回からかなり日にちが空いてしまったが、こまめに実家に帰り掃除をしている。前回の続きでいうと、庭とベランダをうろついていたハクビシンは、二階のベランダにまで伸びる葡萄の木を切って、ベランダを片付けたことによって居なくなった。

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 屋根の上は下から伸びた葡萄の木と発泡スチロールに入った水やら植物やらが沢山。全くどうやって運んだのだろう? 

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 何度も物を下へ運び、なんとかここまでに

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 とりあえず一階の部屋へ持っていったのだが、庭も物だらけで置く場所がないので、泥だらけの物を部屋の中へ運ぶ。プランターなんかは大きくてゴミでは持って行ってはくれないので、中古の工具屋さんで「丸のこ」を購入した。

 切ってみると、これが簡単に切れた。大きなプランターやらプラスチックのケースなんかは、簡単にゴミ袋に入る大きさになった。ただ使用するときは使用方法を必ず確認をする事と、かなり破片が飛び散るのでマスクをしてゴーグルをつけないと危ない。

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 なぜこんなに物があるのだろう……。ゴミ屋敷の心理をネットで調べると色々と要因があるらしいが、親父の場合は基本「もったいない」なんだと思う。
「これを捨てるのには何百万もかかる」と言っても通じなかったが、なにか苦言を言えば「使うんだよ」という返事。父にしてみれば物を捨てることはないから、そもそも何百万もかからないという事だろうか?

 とりあえず母親も兄も相変わらず普通に暮らしている。普通に暮らせるということは、とても幸せなことだ。改めてそこに気が付いた。

 九月の終わりに、弟から一通のショートメールが届いた。

 そこには「妻が病気になった」と書いてあった。とても悪い病気の名前がそこ書いてあったのだ。彼女はまだ四十代後半のはずだ。そのとき僕は愚かなことに「なにを弟に言っていいのか」なにも浮かばなかった。

 そのことを母親に伝えても「でも来週、退院するんでしょ」とよくわかっていない様子だった。

 ほんの数日前は普通の暮らしを送っていたはずだ。病気が発覚した後は? 家庭に不安や恐怖が襲い掛かっているのではないか? 心が折れる。

 今年もあと少し、今年は色んなことがあった。

動画をご覧になりたい方は~こちらから

続く 〜008~ 雨ニモマケズ、風ニモマケズ


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