しろうるりをくらうるり 芋頭道の人
The 悠々人列伝─────────巻の一 盛親僧都
古今東西、独立独歩、世事にとらわれず超然として生きた男たちがいた。いや、女たちもいた(かもしれない)。
その強烈な個性は、世俗の目には通常滑稽に映ぜられることの方が多かった。
しかし、ひとたびことをなさんとするや、一大事を成し遂げ、世人はそれに瞠目せざるを得なかった。
一方、ご当人たちは、世間のそんな評価も「どこ吹く風」、平素の姿勢を決して崩そうとはしなかった。飄々乎として、しかもいっこくなその風体こそまことに痛快無比