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石井ゆかり「星占い的思考」

石井ゆかり「星占い的思考」読了。

文芸誌「群像」での連載を単行本にまとめたもの。

主に文学作品から一文を抜き出してフックとし、そこから「その時期の星の動き」を読み解いていくという、かなり乱暴な連載企画を続けて来た。それを「単行にまとめましょう」というお話を頂いた時は、正直「ムリ」と考えた。

石井ゆかりさんの心配は杞憂に終わり、とても好評なようです。

石井ゆかりさん曰く、星占いは科学的に見れば「インチキ」の部類で、「統計」でもなく、「象徴」の世界とのことだが、2022年の現在も必要とされていて、何なら一般人にも相当深いところまで知られているのが面白いなと思う。

星占い師はたくさんいれど、「ホロスコープ」の世界を分かりやすく提示してくれたのは石井ゆかりさんが初めての人だと思っている。(石井ゆかりさんは自称「占い師」ではなく「ライター」と仰っている。)

日々の星占い、月間占いが何に基づいているのか、日々の惑星の動きなど、難解な西洋占星術の世界を巧みな文章で解説してくれた。

12星座を理解することは隣人を理解することで、好き嫌いはあっても優劣はない。

石井ゆかりさんの星占いの考えに触れることで、世界と自分と他人が愛おしくなる。

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