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また、仕事を辞めることになった



どうしようもない理由。


そう、夫の転勤です。



二週間ほど前。仕事中に夫から着信が入っていた。

( 何?こんな時間に。めずらしい。)

保育園のお迎え前にかけ直すと、夫は「動揺してすぐに電話してしまった。また今晩話す。」と言った。



何だろう? と思ったけど、
そこからむすめのお迎え、晩ごはん作り…などいつもの夜を過ごしていると、あまり気に留めている暇は無かった。

そしていつもより早く、
むすめに「ねぇ?晩ごはん食べよう?。。。」と最後の力を振り絞り声をかけていたところ、夫が帰宅。



「あら、早いね。そういえば電話、何だったの?」


「仕事が手につかなくなって早く帰った。」

「・・・転勤言われた。」

「・・・え・・・・・?!!」




以前から、夫の会社が、とある県にまた新しく支所を建てるらしいとは聞いていた。

でも、私たちは1年半前に広島へ転勤してきたばかりだから、「うわぁ、誰が移動するんだろうね。」と、完全に他人事だった。

だって、広島に来る前の土地では、8年勤めてたんだよ?

自分達が今まで生活してきた土地、それらも十分田舎ばかりだけど、それらと比べても少々辺鄙なそのまちでの暮らしなんて、少しも思い描いていなかった。


まさか夫に白羽の矢が立つなんて。



驚きつつも、話を聞いた直後、私はワクワクしていた。

大学から実家を出ているからか、土地への執着もあまりない。


そっかぁ。引っ越しかぁ。

行った先では、また間借りカフェができそうなところはあるだろうか、田舎の古民家とか素敵じゃん。
安易だけど空気も綺麗そうだし、子育てにもいいかも。なんて呑気に思っていた。



夫の方は、転勤したばかりのため一応この話を断ることもできるらしく、ものすごく迷っていた。

月曜日に話があって、木曜日までに返事をしないといけないと。


現状維持と転勤先では、
勤務内容、立場、責任、人間関係などがけっこう違ってくる。

じゃあどう違うのか、どっちが自分に合っているのかということを、
あまり時間は無かったけれど夫婦で少々?割と?喧嘩も交えながら整理した結果、

転勤先の方が負担が少ない可能性が高い。
けれど、今の場所で頑張って少しずつ成果が出始めているのに、途中止めで終わりたくない。

夫はこの二つの気持ちでひとしきり揺れ動いたあと、
転勤を決めた。



結婚の時も、そして前回の転勤の時も、仕事を辞め転職を繰り返すうちにキャリア形成なんて諦めた私は、夫が「選べる」ことが、少し羨ましかった。

でも、転勤先で、会社から課せられた目的を果たすためにはたらくということは、責任が、荷が重たいこと。

私が同じような立場に立たされたとき、それでも涙を呑んで家族のために勤め続けることができるかどうかは、わからない。
だから、私は私で今の働き方が軽やかでちょうどいいのだと思う。
夫を、陰ながら尊敬する。
面と向かうとツンケンしてしまうけど。




そんなこんなで正式に決まると、いよいよ転勤が現実味を帯びてくる。

年が明け、暦の上で春が訪れるころ、新しい土地へ引っ越すのだ。

ああ、そっかぁ。 

私、仕事辞めるのかぁ。



今の職場には、今年の1月から働き始めた。
もうすぐ1年だなぁと思っていた矢先の出来事。


面接で、夫の転勤で広島へ来たことは伝えているので、
「いつかは辞めていく人」と思われてはいるだろうけど、
自分でもこんなに早いとは思っていなかったので、センター長へ言うのが憂鬱だなあ。なんて思われるかなぁ。

でも、人の補充のことを思うと、来週頭には言わなくちゃ。

大人なんだから、仕事なんだから。

どうしようもないんだから。





でもちょっと、今、今だけ、くよくよさせてください。


広島に越してきて、最初数ヶ月は焼き菓子屋さんで勤めていた。
不定期の間借りカフェに挑戦したくて相談したら「事業をやる人はこのまま雇い続けられない」って言われて(一応面接で夢のことも伝えてあった)、泣く泣く辞めた。
(今思えば、クビじゃん。)

もう、お店の人を裏切るようなことをするのは、自分が辛かった。
色々本を読んで、無理にカフェやケーキ屋さんで働かなくても、自分でお店をオープンすることだってできると言い聞かせた。


この機会に自分の心と向き合った結果、
あと少しだけ、福祉の仕事をしてみるのもいいかなって思って、
就職活動を始めた。

社会福祉士なので、
施設や病院に ”相談員” として配置されていることが多く、
パートでの募集は少なかった。

保育園の在園のリミットが近づき、初めて利用した転職サイトで、アツい担当者に出会った。
その方が、正社員しか募集していなかった今の職場に掛け合ってくれて、
そして職場も条件を飲んでくれて、なんとかパート採用で入職した。


色んな人に迷惑をかけて、色んな人に助けてもらって、今がある。

なのに、こうもあっさりと、
1年もしない間に、辞めることになるなんて。


福祉士の仕事をするのはこれで最後になるかもしれないと、
できるところまで頑張りたいと、思っていた。

ひとつとして同じ相談内容なんてないので、
毎回ドキドキしつつ、少しずつ、できることも増えていた。

「元気になりました!」とハツラツと話す高齢者の方に、私も元気をもらっていた。

「あなたが担当になってくれて、よかったわぁ」と言っていただき、恐縮ながらも、こんな自分でも誰かの役に立てるのだとじんわり嬉しかった。

「極力、(予定)空けとくわ。」「いやいや、よろしくお願いしますねっ(笑)」
担当している方との冗談のやりとりが楽しかった。



同僚や先輩も、今までで一番暖かい人達ばかりだった。



週明け、センター長へ辞めることを伝えたら、少しずつ退職の実感が湧いてゆくのだと思う。

「そっかぁ・・・。残念だね。」
「しょうがないことだもんね。」

今までの職場の上司の顔を思い浮かべると、
言い出すのに勇気が要る。


そこさえ頑張って 時間が進み始めたら、
担当者の方の引き継ぎや資料整理に追われて、退職まであっという間だろうな。


ほんとうに、
次またこんな職場に出会えるかわかんないくらい、いい職場だったなぁ。

やっぱり、福祉の仕事好きだなぁ。



さて、

保育園の来年度4月入園の申し込みは、12月いっぱいなんだよう。
現地へ行って、保育園見学して、申し込みに(多分)必要だろうハローワークでの手続き、申請書の提出が待っている。

私生活の方も、これから忙しくなる。


流石にまだ向こうの求人までは見れていないけれど、
次は、何のお仕事をしよう。

ある程度落ち着いたら、また間借りカフェもやってみたいな。

どんな人がいるかな、どんなお店があるかな。

どんな出会いが待っているかな。
私はどんなことを思い、何を選ぶんだろう。


noteでも、広島のつながりでフォローしてくださってる方がいます。
コメントくださったり。嬉しかったです。

引っ越してからは、
広島にまつわる記事も少なくなると思いますが、
よかったら引き続きよろしくお願いします^^



最後にひとつ、言わせてください。

来年3月にあるハンバートハンバートの広島公演のチケット、
取ってるんですけどー!!!!!!!!!!!




お読みいただき、ありがとうございました。













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