「占い」がちょっと便利で合理的かもしれないという話|会話ログ#10
このnoteもこれで10回目の更新。いつもふたりの世界なので、今後自分たちのことや、この活動がどうなるのか、第三者に聞いてみたいなぁ〜……。
ということで、ふたりでいっしょに「占い」に行ってきました。今回はその感想をつらつら話します。
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占いに行ってみよう
osiは一度占い師さんに見てもらったことがあり、周囲にも行ったことがあるという友人が何人かいます。しづむは占いに行ったのは今回が初めてで、そんなカジュアルに行くものなんだ、と軽いカルチャーショックを受けていました。
しづむ:
わたしは占いに行ったことはなくて今回がはじめてなんだけど、そもそも占いに行くタイミングって何だろう……と思っていた。
osi:
けっこう友だちも行ってるけどね。わたしは今回の前に一回行ったことがあって、そのときは悩んでた。どうしようかな…と思うことがあって。占いにすがりたくて行ったわけではないけど、「どっちを選んでもいい」みたいな状況になったときに、ちょっと聞いてみてもいいかなと思って、軽いノリで行ってみた。
しづむ:
なるほどねえ。
osi:
しづむさんは今回どうだった?
しづむ:
行く前か。純粋に楽しみだったな。占いに対してそんなに良いイメージも悪いイメージもなくて。
osi:
今回はお互いに悩みがあって行ったわけじゃない、っていうのもあるかもね。
三人で話した40分
行ったのは老舗の「占いの館」然としたところ。数人の占い師さんがおり、それぞれ個室になった小さいブースの中でお話されていました。
予約をしていなかったわれわれは、そのときにたまたま空室だった占い師さんを案内され、支払い後すぐに通してもらえることに。ふたりで占い師さんの対面のベンチに並んで座りました。
占いはひとりずつで、最終的にふたりの運勢を占ってもらうという形になりました。ひとりあたりの持ち時間は20分だったので、占い師さんとお話していたのは合計40分ほど。
最初に紙に名前と生年月日を書いて、そこからのそのひと個人の「土」「水」などの性質や、大殺界(運気の流れがよくない年)などを。
次にタロットカードを使って、主にその人個人がどんな性格なのか、今の仕事についてを。
最後に謎のカード(あとで調べたら「神託カード」らしいです)を使って、ふたりのこの活動がどうなるかを。
という感じで、大きく分けて三つを見てもらいました。
友人同士で一緒に見てもらうと、占い師さんに相談しているのを隣で聞かれてちょっと照れてしまいますが、言われた内容と比較したりできて面白いです。
ものは言いよう、と感じてしまったけど…
しづむ:
占い師さん、優しそうな人で助かったね。
osi:
なんか、いい意味で普通の人っぽい感じだったね。不思議系のオーラ……みたいな感じじゃなくて、話が上手くて。
しづむ:
ひとことで言うと「カウンセリング」だったなあ。そもそも、占いってカウンセリングの面あると思う。
osi:
ああー、たしかに。今回占いしてくれた方は特にその性質が強かったかもね。
しづむ:
占い師さんが先にどっちともとれるような少し曖昧な言い方で聞いて、それにわれわれが「こういうことがあるんですよ」という悩みみたいなものを答えて、それに後出しでレスポンスする形で説明をして話を導いていくような感じだったね。
osi:
うんうん。
しづむ:
でもなんか「ものは言いようだなぁ」とは思ったよね。
osi:
わかる。話を聞きながら、ものは言いようだな〜と思う瞬間はあった。
しづむ:
うん。けっこう終始冷静に聞いちゃったな。
osi:
「占い師さんってこういう話し方をするんだ」って観察する聞き方もしてたところあるもんね。特にタロットカードを使った占いのとき。場に出てきたカードの絵柄で物語を作って、その絵と相談内容を即座にリンクさせて話してたのがすごいなと思った。
しづむ:
瞬発力があったよね。場にカードを広げられた後に「どうしようか迷ってるんです」って相談をしたら、すぐに絵柄を見て「クイーンが出てます。今まで通り真っ直ぐやり続けていい、というように出てます」と返してくれたり。
osi:
うんうん。
しづむ:
タロットカードといえば……。わたしが見てもらったときに「たくさんあるタロットカードの中にクイーンはたった四枚で、この場にはそのうちの二枚が出てます」と言われて「おお〜……」ってなったくだりがあったけど、(その場では流れで驚いてしまったけど)何が「おお〜……」だったんだろう。
ふたりとも占いなんて嘘くさいぜ……といううがった見方をしていたわけではないですが、「ものは言いようだな」という率直な感想はありました。が、しかし。だからこそ占い師さんの話運びの上手さに感心させられました。
しづむ:
でも、ずばりあなたはこうです! って決めつけられるような占いもされてみたかったなぁ〜。わたしたちのわからないような理屈で。もともと占いのイメージってそういう感じだったっていうのもあって。
osi:
占いって未来について聞く印象の方が強いけど、今回占ってもらったところは自分が過去に選択してきたこととかを評価してもらったり肯定してもらうことが多かったよね。
肯定してもらえる嬉しさ
ふたりの活動について見てもらった神託カードで出たのは「聖なる屋久杉」と「悟りが響く場」の二枚。「聖なる屋久杉」は根っこの広がるイメージで、このnoteの活動は今基礎を作り上げている段階ということを示しているそうです。いいカードが出ましたね、と言ってくれました。
osi:
ね、なんかそれを聞いてちょっとほっとしたというか。今まさに試行錯誤してるけど、それを根っこという言葉で表してもらったから。今は迷いながらでもいいんだなって思えて。
しづむ:
肯定してもらえるの嬉しいよね。第三者からもいいんだよって言ってもらえるのは。
osi:
占いによると、わたしたちふたりの相性はよくて、ふたりともないものを創り出すことに向いている性質だから、これから面白いことやっていけるんじゃないか、ってことだったね。今回の占い師さん、めちゃくちゃ具体的なアドバイスしてくれたよね。
しづむ:
うん。アイデアも出してくれたよね、こういう企画はどうかとか。
osi:
そうそう。具体的にやることを提案してくれた。ラーメンの一杯の中に麺が何本か数える企画はどう? とかね。
しづむ:
ああいうアイデアがさらさらーっと出てくるのすごくない?
osi:
やっぱり話のプロでもあるわけだから、人が興味を持つこととかにもつねにアンテナを張っているのかな。
しづむ:
うんうん。具体的なアイデアがあるおかげでより話がわかりやすかったし。
osi:
「ブログみたいなことをやってて……」みたいな簡単な説明からすぐに核心的なところをつかんで、わたしたちがやろうとしていることや大事にしてる部分を汲み取って言語化してくれたよね。かなり納得したというか。
個人の仕事のことについても、ふたりの活動についても基本的に「その決断をしてよかった」「あなたはそのスタンスでいい」のように肯定してもらいました。
結論。ものは言いようだし、とらえようでもある
しづむ:
占い行ったのは今回がはじめてだし、お金もかかったけど、「行ってよかったな」とは素直に思ったかな。
osi:
お店を出たとき不思議な満足感があったね。
しづむ:
面白かったし、褒めてもらったし、肯定してもらったし……嬉しかったのは最後「がんばってね」って占い師さんに言ってもらえたことかな。
osi:
そうだね。
しづむ:
占いってぱっと見、眉唾ものというかさ、素人はどういう理論で占ってくれてるのかよくわからないから、理屈が通ってないように感じるじゃない? なんで生年月日だけでラッキーカラーが導き出されるの? みたいな。だけど、こうやって肯定してもらったり、こうしたらどうかと提案してもらったり……自分が迷ったときに「『選択する』というストレスを減らしてくれる」という点では合理的だなって。
osi:
うんうん。「ものは言いよう」だなってさっき言ったけどさ、それと同じように「とらえよう」でもあるというか。いい占いだけ信じるみたいな人もいるわけじゃん。いいときだけ信じてウキウキして……みたいな。今回の占いも、どんな内容であれ「とらえ方次第」かなと思った。
しづむ:
なるほどね。ものはいいようだし、とらえようでもある。
osi:
話をしながらいろんな「言葉」をくれるから、ものごとのとらえ方の幅を広げてくれるのかもしれないと思った。例えば落ち込むことがあったんですよという話をしたとして、でも占い的にはそれがあるからこそ未来が開けてますよとか言われたら、「へこんでたけど、よかったのかな」みたいな気持ちになることもあるかもしれない。
しづむ:
うんうん。
osi:
そう思うと、卑弥呼さまって現代でも絶大な権力をふるったかもな……。
しづむ:
ひとを導くリーダーみたいなひとって、別に選択が間違っててもいいのよね。どっちでもいい。でもみんなが迷うときに選ぶという負荷を減らしてくれる。
osi:
誰もやってみないことにはわからないし、どの選択にも正解があるわけじゃないから。その選択が間違ってるかどうかとかじゃないんだよね。
しづむ:
そうそう。
osi:
みんなの心の中にひとり卑弥呼を……。
なぜか卑弥呼に着地してしまいましたが、占いはただ行って占い師さんに何か言ってもらうものというわけではなく、自分の思考を整理したり、肯定してもらって自信にしたり……という能動的な「使い方」があるんだねということを実感した機会になりました。
ちょっと便利で合理的で、使えるものかもしれない「占い」。なにかに迷ったら行ってみるのもいいかもしれません。