みどりの日なので緑のものを持ち寄ったら、思いがけずいい話が聞けた|会話ログ#24
みどりの日だ! というわけで「緑のもの」を持ち寄ってみたら、友達の意外な話が聞けました。
『隣の席のふたり』
日々の思ったこと、楽しかったこと、挑戦してみたことを、仲良しのふたり【osi = デザインする人】【しづむ = 漫画を描く人】が話します。(毎週水曜日更新)
osi:
「みどりの日」って、なんで「みどりの日」なの?
しづむ:
調べよう。「みどりの日は国民の祝日のひとつである。日付は5月4日である」。──あ、これ、Wikipediaの最初の文章ね。
osi:
知りたい情報そこになかったわ。
しづむ:
「GWを構成する休日のひとつである」。
osi:
知っとるし。
「自然にしたしむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ」ことを趣旨とする祝日だそうですよ。
というわけで今日は「みどりの日」にちなんで、自分のうちにある「緑色のもの」を持って来て、ふたりで紹介しあいました。
みどりの日なので緑のものを持ち寄ったら、思いがけずいい話が聞けた|会話ログ#24
↓音声版はこちら
osiの持ってきたみどりのもの──気分を上げてくれる「砂時計」
osi:
わたしの持ってきた「みどりのもの」は……砂時計。
しづむ:
かわいいね! 砂時計か。素敵じゃない。
osi:
かわいいでしょ? わたしはこの砂時計を、飾るだけじゃなくて使ってるんですよ。ストレッチとかやってると、「この姿勢のまま30秒耐えろ」「左右で1分ずつ」みたいなのがあるでしょ? わたしは寝る前のストレッチにこれを使ってる。
しづむ:
あ、そっか。実用的な砂時計なんだ。(実用的な砂時計を見たことがない人みたいな発言)いいね。
osi:
そうそうそう。買ってからずっと使ってなかったけど、「あれ、使えるじゃん」と思って使い始めたの。おしゃれでしょ。ストレッチってマジできついからさ、ちょっとでもおしゃれにして気分を上げないと無理! って思って、あったのを使ってみた。
しづむ:
アラーム音が鳴らないのがいいね。砂時計だから、すっと時間になっても終わってくれる。
osi:
そうそう、止めるの面倒くさいし。
しづむ:
いいな。わたし家に砂時計あったことないかもなぁ。いつ買ったの?
osi:
何年か前かな。ハイタイドストアのやつだと思う。いいグリーンだよね、これ。
しづむ:
うん。かわいい。
osi:
でもね、これ、測れるのは3分で、ストレッチは1分くらいなことが多いから、かなり目分量でやってる。「だいたい3分の1だから、これで1分かな……」みたいな。
しづむ:
まあまあ。だいたいでいいときに使うしね、砂時計は。いいなぁ、おしゃれだなぁ。
osi:
そうなんす。
しづむの持ってきたみどりのもの──恩師にもらった思い出の「ペンケース」
しづむ:
わたしの持ってきた「みどりのもの」は……ペンケース。これね、ペンが一本入るくらいの小ぢんまりしたペンケースで、おそらくあんまり実用的なものではないんだけど。これ、もらった経緯がね……。
osi:
もらいものなのね。
しづむ:
そうそう。わたし、中学生のころに趣味で短歌を書いててね。当時の国語の先生──担任の先生というわけではなかったんだけど、信頼できるなと思っていた先生がいて。その先生に、短歌を書いてるんだけど見てください、ってある日勇気を出してノートを渡したことがあったの。
osi:
ええ、すごい! そんなことしたの。
しづむ:
うん、すごい勇気を振り絞って。そしたら次の週に、先生からのコメントが添えられたノートとこのペンケースをもらった。オイルドレザーの素敵なカーキのペンケースをね…。
osi:
粋なプレゼントだ。
しづむ:
当時中学生だから、この大人っぽさにもドキドキしたし、もらった経緯もありがたくて……忙しい中見てくれて、プレゼントしてくれたわけだから。なのでいい思い出で、宝物ですよね。お守りのような存在。
osi:
これは宝物だねぇ。いいね。色にも色がありそうな。勇気を出してノートを渡したっていうのがいいね。大人に見てもらうのって勇気がいると思うから。
しづむ:
生徒に人気の先生で、お昼休みとかにも常に他の生徒が周りにいたから、でもそれにも混ざれなくて(陰キャだったから……)授業の終わりに恐る恐る話しかけたんだよね。
osi:
頑張ったね。
しづむ:
卒業以来、その先生とはやりとりがないから、近況も知らなければ伝えることもできないんだけど。若い先生だったから、今の自分の年がその当時の先生の年齢も超えてるだろうな。
osi:
先生、うれしかったんじゃない? うちらも大人になって先生になれる年になって、子供時代の先生がどんなこと考えていたかなんとなくわかるようになったよね。
しづむ:
嬉しいよね、きっと先生も。そうだといいな。こんな素敵なものをくれたわけだから。
osi:
中学生のときに知ってるペンケースなんて、でっかいやつにペンをちゃらちゃら入れてた時期だもんね……。その中学生にこんな大人っぽいものを。
しづむ:
大人の立場から子供への応援の意味でくれたのかなぁ、とも思う。
osi:
うん。いい話だ。ああ、会えないのかなぁ〜、その先生。
しづむ:
どうかなぁ。でも、この間その先生が夢に出てきてね……。その先生が──めっちゃギャルになってた夢。
osi:
なんやそれ。
しづむ:
マジでしょうもない夢で自分にがっかりした。きれいな思い出が台無し。
osi:
いや、本当よ。
しづむ:
でも、できるなら先生に伝えたいよね、感謝を。短歌も今もときどき書いてるし、短歌には限らないけど創作活動は続けているから。
osi:
そうだね。いい話だなぁー……。
しづむ:
色からものの話をすることってあんまりないから、意外な話が聞けてよかったな。
osi:
じゃあ勝手にいろんな色の日を作って話そっか。……待って、みどりの日だけ? 色が入る祝日って。ない? ない?
ありませんでした。みどりの日だけのようです。みなさんの家にあるお気に入りのみどりのものは何でしょうか?
毎週水曜日に更新しているマガジン「隣の席のふたり」ですが、来週からしばらく隔週の更新でお届けします。よいゴールデンウィークを!
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