参観日に延長保育をしたのは娘一人だった【共働きエピソード】
今は、仕事をやめているのだけれど、
まだフルタイム、正社員で働いていた時のこと。
娘は年中さんで、その日は参観日でした。
通っていた保育園は、午前中が参観で、午後は延長保育もでき、そのまま給食を食べずに親と帰宅することもできるシステムでした。
午後から仕事を始めても、中途半端になるし、
延長保育をしたとしても、夕方にはお迎え。たった数時間の仕事をバタバタするよりも、そのままお休みにする親は多い傾向にありました。
いつもなら、私も1日お休みをとっていたけれど、その日はどうしても仕事をしなければいけない状況で、延長保育になった娘。
参観が終わって、ざわざわする中、先生が娘に声を掛けました。
「今日は、(娘)ちゃん一人だから、先生といようね」
なんと、その日の延長保育組は、娘ひとり。
(一人…そんなことあるんだ、みんな仕事のお休みとれたのか)と驚きでした。
甘えん坊で、天真爛漫、感情を隠すこともせずにストレートだから、分かりやすい性格な次女。
クラスでも、有難くみんなにお世話をしてもらう、妹ポジション。
その言葉を聞いて、(これは、やばい。イヤイヤが始まるぞ。)ととっさに娘の方を見ると。
口を結んで、我慢して先生の片足にしがみついていました。
娘に声をかけても下を向いたまま。園を後にしました。
帰ったら頑張ってくれたことにお礼を言おう、私が今できるのは、仕事をサクサク終わらせることだけだと、思いながら。
園を出たところで、知り合いのお母さんがいたので、
挨拶しがてら、
「お仕事休みとれたんですね。延長、うちの子だけだから、びっくりしました。」と言うと、
「とれたよ、パートだから。こういうことができるから、みんなパートなんだよ。」と返されました。
そういわれて、思いを巡らせながら仕事に向かいました。
(子どもをもつとパートにするのが一般的な正解なのか?正社員でも、休めてる人はいる、私の段取りが悪いだけ?色々思いながら働いているのに否定された気分。パートを選択していない私をとおして、子どもがかわいそうと言われてるみたい。)
そんなことを思うのは、被害妄想だったと思います。自分を苦しめるのは、起きた現実よりも、自分で作った勝手な想像であることは多く、時間の無駄です。
だから、私は、想像で気分が揺れ始めたら、意識してストップしています。
もしも、その一言が非難であったとしても、自分と他人の境界線があいまいになって、他人の考えが少し浸食しちゃっただけ。忙しかったり、弱っているときはそうなりがちですよね。
それに、私は、正社員でフルタイムで働きたいと自分で決意して働いていたし、それが悪いとは全く思っていませんでした。
だけど、今でもこのシーンを覚えているのは、女性の働き方って難しいなと感じたから。私が、働き方をつらぬいても、園で一人先生と残される娘はどんなだろう。
思い出す今でも、その気持ちの落としどころは見つかっていません。
だけど、
仕事をしていない今、娘たちが「ママ、働いていたよね、お金ももらって、頑張ってたよね」と話すんです。「ママ、もう一回お仕事したらいいじゃん」とも言ってきたり。
”お金”というフレーズがリアルですが(笑)、頑張っていたことは伝わっていたみたいで。当時にもらうお手紙には、だいたい「おしごとがんばってるね」「おしごとありがとう」ってフレーズが入っていました。
一般的な、正解は分からないけど、頑張っていたらもうそれで自分たちの正解かもとも思います。月並みの言葉ですが、子どもは親をよく見てます。
だから、もしも私のような状況にあるお母さん、お子さんはしっかりお母さんの頑張っている背中や横顔を見てると思います。
私も、これからどうするのか、考えなければと思いながら、思い出話でした。