資本主義についてまとめ(日本経済新聞の動画より)
今日は太陽を浴びながら1時間ウォーキングし気持ち良かった。そして、午後は「資本主義の終わりか、人間の終焉か? 未来への大分岐」を読み終えた。ポスト資本主義については20年位前から関心があるので本著は非常に面白く読むことができた。
資本主義の終わりを考える前に資本主義について確認しておこうと思い。下記の動画を視聴。6分18秒の動画なのでオススメ。自分自身の復習ため、文字起こしをしてみた。
内容は、封建主義の紹介からはじまり重商主義⇒資本主義⇒新自由主義⇒保護主義・国家資本主義⇒ポスト資本主義?へ。
主な登場人物は下記のおじさんたち。
アダム・スミス(国富論)、カール・マルクス(資本論)、ケインズ(「雇用・利子および貨幣の一般理論」)、新自由主義:フリードマンとハイエク(この二人はノーベル経済学賞を受賞)
そもそも資本主義とは、資本家が銀行や集めたお金で土地や工場などを用意し、労働者を雇って事業をする仕組み。資本家は利益をためて再投資、資本を増やしながら経済の成長を促す仕組み。
15世紀くらいまでまで、資本主義が広まる前は封建主義(領主の土地で農民が働かされる)
権力を持った各国の王様は貿易で稼ぐようになった=重商主義。イギリスやオランダで東インド会社を設立し東方との交易が活発になる。株式会社の仕組みが生まれる。最初の株式会社がイギリス東インド会社かと思ってたけど、オランダみたいですね。
オランダ東インド会社(オランダひがしインドがいしゃ、正式には連合東インド会社、オランダ語 : Verenigde Oost-Indische Compagnie、略称VOC)は、1602年3月20日にオランダで設立され、世界初の株式会社といわれる。
出典:Wikipedia
転機は1500年代の宗教改革、キリスト教も「もうける」ことを容認(カルビン主義)。1700年代イギリスで産業革命到来し資本主義が花開く、機会化が進み生産拡大、農民は工場で働くようになる
ここで登場したのはイギリスの経済学者アダム・スミス(経済学の父・国富論)「国民が利益を追求すれば見えざる手に導かれ全体が反映する」
産業革命を経て資本主義は大いに発展(イギリスの実質GDPは1700年代は約200億ポンド⇒1900年代には1500億ポンド超)
資本主義は中身を変えながら経済成長を促してきた
1776年 アダムスミス「国富論」自由競争のある市場が社会の利益に
1800年代になると、たびたび起こる大不況で労働者が貧困になる。1867年ドイツの経済学者カール・マルクスは資本論で資本主義を批判「資本主義経済では資本家に富が集中する。社会で共有すべき」と主張。
1914年、第一次世界大戦が勃発。大戦後、人々の生活が苦しくなったロシアでは、1917年ロシア革命、レーニンの指導のもと、社会主義国家ソビエト連邦が誕生。その頃、アメリカでは復興需要で新産業が勃興。しかし、1929年の株価暴落で深刻な不況になる、失業者があふれる
見えざる手に待ったをかけたのが、イギリスの経済学者ジョン・メイナード・ケインズ「政府の経済介入を強めてお金を使うべき」と主張。アメリカ、ルーズベルト大統領は公共投資を増やした(1933年ニューディール政策)
危機を脱出するも1939年第二次世界大戦勃発
大戦後、資本主義のアメリカと社会主義のソ連が対立、冷戦時代に突入、1961年ベルリンの壁建設(ドイツが東西に分断)。この頃、アメリカでは公共投資が重荷になり財政赤字が膨らむ。1970年代には2度のオイルショックに見舞われる(原油価格が急騰)。不況と物価高が同時に進むスタグフレーションが起きる
再び見えざる手を引き出そうという主張が勢いを増す=新自由主義(ミルトン・フリードマン「政府の規制はないほうが良い」とハイエク「経済は自由な市場に委ねるべき」)。この主義に基づき政策を実行したのが、イギリスのサッチャー首相とアメリカのレーガン大統領=大きな政府から小さな政府へ 1980年代
一方、社会主義陣営では経済が低迷、計画経済が行き詰まり低成長に。計画経済に対する人々の不満が高まり・・・1989年にはベルリンの壁崩壊、冷戦の終結へつながっていく。東側諸国が相次ぎ資本主義へ。資本主義経済がグローバル化が加速
しかし、2008年アメリカのリーマンショックや気候変動などが問題に。また、大国(アメリカや中国)のリーダーたちは自由競争とは異なる保護主義を掲げ推し進めている、国家資本主義が台頭
富は富裕層へ集中、富の偏りが目立つように(低所得の38億人=超富裕層26人)。経済のデジタル化でデータが大きな価値を生み、GAFAをはじめとするIT企業が市場を独占
資本主義の土台が大きく揺らいでいる。資本主義これからどうなる?、どのような未来を描いていくのだろうか?というメッセージで動画は終了。
以下の記事もあり。
▼記事より抜粋
「幸せ、お金以外の方向へ」
――ミレニアル世代の台頭は資本主義にどのような影響を与えますか。
「高度経済成長を知っている上の世代は家や車の購入に価値を感じて未来に希望を抱けた。だがミレニアル世代は資本主義のひずみの部分を物心ついたころから体験してきた。このため未来に対してあまり期待をもっていない」
「ミレニアル世代は高収入や出世が人生を豊かにするという従来の資本主義が振りかざしてきた価値観を信じていない。対極にある価値観に目を向けている。お金や物質的価値ではなく、心の満足や精神的価値を追求する傾向がある」
「今後は目に見えない資本を大切にする成熟した資本主義に向かっていく。ミレニアル世代は新しい価値観に基づいたパラダイム転換に取り組み、推進役を担ってほしい」
個人的にも目に見えない資本を大切にしていきたい。今回の動画を通じて、時代ごとの変化を改めて感じた。政府や国民の動き、経済政策や社会運動も大切。2020年代も変化が起きる時代であると捉えている。資本主義の終焉?、AI・テクノロジーの影響?、ベーシックインカム? 民主的に決めていきたい。