学習法にも生かされる 人が持つ優位感覚とは?
人間には、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の五感があるのは、皆さんご存知かと思います。
私たちはその中で自分により適している感覚を、重点的に働かせながら生活を送っています。
コーチング講座の学びの中において、「優位感覚」の話が妙に自分の心に刺さったことも有り、備忘録も兼ねて、記事にまとめてみたいと思います。
ちなみに感覚については、以前こんな記事を書いたことがありました。↓
優位感覚とは何のこと?
人間が持つ五感を通じて(みる・きく・におう・あじわう・かんじる)、この世界を認識したり、表現をしたりしています。
人にはそれぞれ優位的に使っている感覚があるのですが、それを「優位感覚」と呼びます。
🔶今から簡単なテストをしてみます。
①まずはゆっくりと目を閉じて、心を落ち着かせて下さい。
②次に「滝」という言葉を聞いて、連想することを頭に思い浮かべて下さい。(約10秒)
③イメージをハッキリさせた状態で、そっと目を開けましょう。
◎何が思い浮かびましたか?
実はあなたの頭で思い浮かべたものは、普段、優位的に使っている感覚と強い関連性があります。
■視覚タイプ
・滝の風景を、頭の中で実際写真のように表せた人や、水が落ちている様子などを動画化できた人(視覚からのイメージが中心)
目から入った情報を画像や絵で記憶したり、映像として頭に焼き付けるような感覚を使っているタイプといえます。
■聴覚タイプ
滝が流れてくる迫力音や水しぶきの音などをイメージできた人(聴覚からのイメージが中心)
耳から入ってくる情報を言語化したり、音を具現化することで、物事を理解しようとするタイプといえます。
■体感覚の人
手足に当たる冷たい水しぶきや、滝にうたれるイメージを想像した人(体感からのイメージが中心)
ひとまず体を動かしながら、情報を取り込んでいくタイプといえます。
ちなみに触覚、嗅覚、味覚を活用するので、(暑い・冷たい・痛い)などの肌を通した感覚も大切にしています。
自分の優位感覚を分析
自分に照らし合わせてみると、インプットは体感覚、アウトプットは視覚感覚が強めかなとも思っていますが、聴覚タイプでないことはハッキリと確信しています!
これは学生時代、飲食店で働いていた時のお話。
仕事内容は、お客さんからの注文を取ったり、料理を提供したりする、ウェイターの仕事がメインでした。
更に人手が足りない時や、別の従業員に休憩を取らせる間は、厨房の仕事も時折兼務するいわゆる便利屋さんタイプの働き方。
個人店ということも有り、特別なマニュアルも無いゆる~い感じの働きやすい職場だったのですが、一点だけ悩みがありました。
通常のお店は伝票に書き込みをしながら、お客さんから注文を取ったり、厨房で調理を進めていくスタイルでした。
しかし、あまりに忙しい時は紙に書き残す余裕も無いので、全て口頭だけでのやり取りになってしまっていたのです。(いわゆる戦場状態です)
他の従業員は案外ソツなくこなしていましたが、自分は口頭伝達からの記憶インプットがとても苦手でした。その為、よくミスをして周りに迷惑をかけていた覚えがあります。
当時は、「なぜ音声からの記憶がこんなに苦手なんだろうか?」と悩んだりもしていましたが、結局、問題が大きく改善されることはありませんでした。
今改めて冷静に振り返ると、自分は聴覚を優位的に働かせるのではなく、元来視覚や体感覚を前に押し出すスタイルが特徴だった。そして現在も進行形であると、おおよそ分析できます。
誰しも得手不得手はあるものですが、その区分けに自身で気付くには、実際に経験してみて、ようやく理解できるというステップを通る必要があるのかもしれません。
学問に生かすには
どんな学問でも、暗記という作業は欠かせません。
特に資格試験などでは、その能力はより重大な意味を持ちます。
例えば、英語のTOEIC試験がある場合、自分の優位感覚タイプに応じて、暗記方法を従来のやり方にはなかった工夫を加えてみるのも、有効かもしれません。
■視覚タイプ
とにかく参考書や単語帳をひたすら何度も読み返す。ノートを画像としてそのまま脳内イメージしたり、単語帳をペラペラ動画再生するような感覚で、頭に叩きこんでみる。英単語や英文を家の壁などに紙で貼り付けると、場所の特徴も加わるので、画像感覚で記憶しやすい。
■聴覚タイプ
英文、英単語などの音読をとにかく繰り返す。周りに人がいて、声に出せない状況ならば、心の中で発音してみる。自分の声を録音して、後に再生するなど、自身で発音検証してみるのも一計。
■体感覚タイプ
ひたすら手を使って英単語や英文を書き出す。触覚をフル稼働させるようなイメージ。意外と体を使うやり方は時間が経っても、しっかり記憶に残っている場合が多い。
まとめ
人が持つ優位感覚は、それぞれ個人によって違いがあり、特徴があります。
自分が苦手とする感覚であったとしても、相手は得意な感覚なのかもしれない。もちろんその逆の状況も有りうる訳ですが。
まずは、自分にあったやり方を見つけ出すことで、心にちょっとだけでも余裕を作ることが大事なんだと思います。
余裕ができることで、自分の自由な時間や空間ができる。それが人を手伝うことにつながり、しいては己を助けることにもつながる訳です。
たとえ僅かだとしても、己を知ることは大事なことなのです。
ここまでご愛読ありがとうございました。
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