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サピエンス全史④~超ホモ・サピエンス時代へ~

トモーロです。

今回もサピエンス全史について解説していきます。今回で完結します。前回、科学革命がやってきたというところまで解説していきました。

そして、この科学革命が帝国主義と資本主義をというイデオロギーを生み出していきます。

それではいきましょう!


<帝国主義>

空白の地図によって無知を完全に自覚したヨーロッパの人々は、どんどん他国に侵略し、征服していきました。

コロンブスが東アジアに到達した時に。インドだと思っていたが彼は無知を完全に自覚をしていませんでした。

その後、アメリゴ・ヴェスプッチがインドではなく新大陸であるということを発見しました。その大陸が現在のアメリカ大陸でした。

アメリカ大陸発見と新たな知識が力になるという考えが重なり、アメリカ大陸を征服したくてしょうがないという欲求に駆られていきます。

最終的にヨーロッパ人は蓄積した富と資源のおかげでアジアも侵略し、数々の帝国を打ち負かし、アジアを分け合うことができました。

そして。このヨーロッパの帝国主義こそが新本主義の信用制度を創出していきます。


<資本主義>

帝国を建設するにしても、科学を推進するにしても絶対的に必要なものが「お金」でした。経済の成長は必要不可欠でした。

科学革命以前では、経済は成長しないものだと思われていました。経済の成長には、人口の増加と新たな土地の開拓が必要とされてきました。

現在では、例えばパン屋さんを開きたいというとき、大まかにいうと銀行からお金を借りる➝パンを焼いて売る➝将来の信頼を得る➝信用が発生し事業拡大という流れがあります。

しかし、当時はお金を貸してほしいと頼んだとしても競争相手のシェアを確実に奪ってくることができなければ、お金を出すことは許されませんでした。

この状況では、新規事業が生まれにくく経済成長がしにくい状況でした。ここに科学革命が起き、将来に投資をすれば発展し力を得ることができると考えられるようになりました。

人々によって将来に信頼を寄せることができ、そこから信用が生まれ、この信用こそが経済成長をもたらしました。

そして、今日では多額で長期かつ低利の融資を簡単に受けられるというシステムを構築できました。

このときに強く信じられたのがアダム・スミスによる「国富論」でした。

国富論の中で、「地主にせよ、靴職人にせよ家族を養うために必要な分を超える利益を得たものはそのお金を使って前より多くの下働きの使用人や職人を雇い、利益を増やすことが富の増加と繁栄につながる」と示しました。

強欲は善であり、個人の裕福が当人だけでなく、他の全員のためになるという考えでした。


<超ブラック企業を生み出す>

国富論の考え方が生まれた結果、資本主義が取締役会長、株式売買人、実業家といった新たなエリート層を生み出していきました。

世界征服のための資金調達に関しても次第に税金という集め方ではなく、信用という名のもとに集められていきました。資本家が主導権を握り始めたのです。

この信頼制度をめちゃくちゃ獲得して力をつけたのがイギリスであり、大英帝国が拡大していきます。

そして、このころに資本主義が地獄を迎えます。利益が出たら下働きを雇うという考え方が基本だが、もし強欲な経営者が従業員の給料を減らし。労働時間を長くし、自分の利益のためだけを増やしたらどうなるでしょうか。

もちろん優秀な人材は逃げていきますよね。しかし、ここで資本主義者が市場を独占したり、労働力を結託できたりした場合、労働者は自分の身を守れなくなります。

もうお分かりですね。今でいう超ブラック企業の誕生です。これが自由市場資本主義の欠点でした。

利益が公正な方法で得られることも公正な方法で分配されることも保証できず、人間は利益と生産を増やすことに取り憑かれ、周りが見えなくなってしまうという欠点です。

これが原因となり、大量の人間を死に追いやりました。しかし、これはまさに私たちの作り上げたイデオロギー、つまりフィクションなのです。


<産業革命から現代そして未来へ>

時代は、産業革命の到来により徐々に進化していきます。人間の肉体でしか働くことができなかったところから、機械に仕事を任せられるようになりました。

そして、資本主義というイデオロギーからげbb材の私たちの生きる消費主義へ変化していきました。

消費主義では、多くのサービスや製品の消費を好ましいとみなします。人々が自腹を切って楽しみ、甘やかし、過剰な消費により破滅に追い込んでいきます。

その中で豊かな人々は細心の注意を払って資産や投資を管理し、そうでない人々は必要のない自動車やテレビを買って借金に陥ります。

市場と国家はそのようにして「想像上のコミュニティ」の育成に成功していると言えるでしょう。

「国民」と「消費者」という想像上のコミュニティを育成し。何百もの見ず知らずの人の集合体で国や商業の必要性に合致しています。

同じ過去、利益、未来を共有していると想像させます。しかし、これらもまた我々サピエンスが作り上げたフィクションでしかありません。

さあ、そんな時代に住んでいる私たちは幸せなのだろうか。そして、我々サピエンスは限界を迎えつつあります。

遺伝子工学、生物工学、AIの到来により、サピエンスという存在に幕を下ろし、超ホモ・サピエンス時代が来る可能性が非常に高い状態にあります。

私たちが直面している疑問は「私たちは何になりたいか?」ということではなく、「私たちは何を望んでいるのか?」ということかもしれません。

しかし、それもまた現代を生きる私たちのフィクションに過ぎないのかもしれません。


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