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伊集院静「でく」のおかげで飲み過ぎた

現実なのか幻覚なのか。
深く考えていたら読み進められない。

 ーーーあの女、窓を開けたままにして行ったな。
 私は逆上して窓辺に歩み寄った。すると開け放った窓から白い大蚯蚓(おおみみず)がいつせいに闖入(ちんにゅう)してきた。よく見ると蚯蚓は淡いピンク色のぬるぬるした表面から彼等の子供か分身のような蚯蚓を次から次に畳の上に吐き出し部屋の中を蠢(うごめ)いている。兎は渦巻いている蚯蚓の群れを器用に飛び跳ねて避けながら障子戸のそばを離れずにいた。内田と猿は蚯蚓を身体に巻きつけて喜んでいる。
 内田が引き千切った蚯蚓を猿はバナナの皮を剥くように美味そうに食べている。

伊集院静 「でく」抜粋引用

こんな馬鹿な飲み方あるかと思うけど、後先考えずという生き方への無いものねだりのような感情を呼び起こされる。

で、昨夜はワインボトルを空けた後にひとりでウイスキーロックを数杯。
今朝は重い頭で目覚めて、無頼派には程遠い凡人を自認して、飲み過ぎを反省した。

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