いつだって人を苦しめるのは人で、救うのも人だ
私の妹は不登校だった。
幼稚園からはじまり、小学校もよく休んでいた。
昔から繊細なのだと思っていたけれど、今話題の(?)HSPなのだと思う。
親の転勤で学校が変わるたび、慣れない環境に私以上に苦労していたのだと思うと切ない。
妹が小5のとき、本格的に学校に行かないようになり、仲が良かった家族ともあまり話さず、部屋にひきこもることが多くなった。
かわいい妹だ、元気でいて欲しい。なんとなく、心の元気がでないのだとは、当時高校生ながらに感じとっていた。しかし、なにかをしてあげられるわけでもなく時間ばかりが過ぎた。
ある日の部活が休みの日、本屋さんに行って漫画を立ち読みした。立ち読みなのに笑いをこらえられなかった。1~3巻を買って家に帰った。
笑いのセンスは似ているので、妹も好きなんじゃないかと貸してみた。久しぶりに声を出して笑っていた。
部屋から出てくる時間が増えて、表情が明るくなった。漫画のことで会話も増えた。楽しそうで、よかった。本当に良かった。
ここまで変わるなんて、正直思ってなかった。
中学校は1年行けたが、クラス替えでまたいけなくなった。でも、カウンセリングを受けて、高校はフリースクールに通った。夢も見つけたようだ。
すてきな作品を創ってくれた空知先生には感謝しかない。なにがあっても大丈夫と思わせる、人間のたくましさとやさしさと、たくさんの笑いに救われました。
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