「涙の数だけ強くなれる」本当の意味がわかった日
今回は、日経新聞さんとnoteが共同で募集しているテーマ「#仕事での気づき」についてのエントリです。
岡本真夜さんの名曲「TOMORROW」にある歌詞『涙の数だけ強くなれるよ』の前には、「”本気になった”涙の数だけ」という前置きが隠れているのではないかということに気づきました。
仕事を通じて、そう思うに至った経緯を振り返っていければと思います。
あれほど嫌だった環境から、学んだ大切なこと
わたしは、ファーストキャリアからテレアポ営業をしながら、アポイントが入り次第、当日中に訪問、さらにリース契約まで獲得する企業に入社しました。
そこそこ名前が知れている大学から学歴を捨ててまで入った企業は、今だからこそ正直に告白すると、特別思い入れがあったわけではありません。
ただ学生時代の活動が評価されたことで有頂天になり、就職活動をしっかりと行わなかたった者の末路でしかありませんでした。
こうした営業手法であることも入社して初めて知り、合宿形式の研修があるような企業ということで、察する方も多いでしょう。
*20年ほど前の話ということと、単に私の調査不足の部分も大きいです。
新卒入社の同期は、3ヶ月で半数以下。
さらに、わたしに関しては、配属された支店が成績不振により解体、1カ月ごとに配属が変わり、引っ越しを繰り返すような状況でした。
そこで思いました。
この状況を変えなければいけないと。
転職を決意し、初めて仕事と本気で向き合う
なんとか、この会社を抜け出そうと思ったとき、気づきました。
第二新卒として転職をしようにも、胸を張れるような実績がない。
もちろん、新卒数ヶ月で華々しい実績を上げることは難しいですが、「嫌になってすぐ辞めたんだな」と思われるようなことは避けなければなりません。
初めて、評価される側の視点、今のマーケティング視点に繋がる原点を意識したのはこの瞬間でした。
また、同時にどこか人任せ・他責思考がデフォルトになっていた自分に、「自分がやらなければ誰がやる」という考え方と、誰かが売り上げを作らなければ会社は回らないという当たり前のことを、実感として叩き込んでもらったのはこの会社のおかげです。
結果的に、転職を意識したことで、新規部署の立ち上げ時のメンバー募集に手を挙げ、メンテナンス部隊と回りながら、クロスセル商材を売るという手法をモデルケースとして確立することができました。
それでも、葛藤は続く
無事に1社目で実績を作り、第二新卒として転職に成功したのですが、そこから順風満帆かというと、決してそうではありませんでした。
2社目はもっとクリエイティブに、頭を使う営業がしたいと思い、販促物の制作会社に入社。企画営業に就きました。ただ、デザイン方面でのクリエイティブな素養がないわたしは、自身の力で仕事を取ってくることはできず、さらには色を見るセンスもなく、刷り直しや作り直しで利益を圧迫する始末。
ここでは、若い頃に最年少役員まで昇進した実績を持つベテランの方につかせていただき、基本的な交渉の仕方や人としてのあり方をたくさん教えてもらいました。退職後も、自身の子どもを見せに行ったりもしました。
そんな形で、職場ごとに壁にぶつかり、精一杯もがくことで色々な気づきや教訓は得られたのですが、安定して成果には繋がらず、結果的に10年強で経験者数は5社。内容的には、ギリギリ営業としてステップアップしてきたような見栄えは保っているものの、社数や年齢がネックになることも多く、結婚や子どもが増えていくなかで、転職回数を増やしていきます。
思うように成績の上がらない営業職そのものに、ずっとモヤモヤしていました。
自分が勝負したい世界と出会う
その後、30代半ばで個人事業主として独立。副業として始めていたWebライティングを軸に、SEO対策やWebコンサルとも絡めて、フリーランスとして仕事を始めます。
結果的に、この事業は、私の実力不足で仕事を上手く切り盛りすることはかないませんでしたが、間違いなく経験は生きています。
あれだけ嫌だったテレアポや新規開拓、歴史が長い大手企業とのやり取りの仕方、業界特有のルール、手形が不渡りになりそうになり奔走した日々など、自身がやりたいことをやる上で、今まで経験してきた手法を前向きに使うときが来たという形です。
そして、現在へ
わたしは、40歳の節目となる年に、改めて自分が本当にやりたいことを整理しました。
現在は、自分が本当に関わりたいと思う分野での仕事を増やすための活動を行っています。
そして、先ほど書いたような営業や交渉の経験も、ベンチャー企業でのカスタマーサクセス、広報、新規事業などの部門を越えた動きも、今改めて役に立っています。
もちろん、だからと言って「無駄なことはない、ただがむしゃらに」と言うつもりもありません。実際、わたしは適応障害で休職・復職した経験もあります。ただ、確かなことは、そのときそのときの環境で、ぶち当たった壁に向き合い続けること、上手くいかなくてもあがき続けること。
だからこそ、本気になった分の「涙の数だけ強くなれる」のだと、わたしは思います。
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