【viva不登校】第11話 新たな学校との「関係」
初めての面談
息子が学校に行かなくなった原因はおぼろげながらに分かってきた。「学校」に行きたくない、というよりは「教室」に行きたくないのである。「学校」には行きたい想いは息子の中にあるらしく、さて、それをどのようにしていこうか?考えてみた。(この先の展開は各環境により様々であろうからご理解を)まずは学校との対話から始める他ないだろうと、学校との初回の打ち合わせを、それは軽やかに華麗にアポ取りした。お相手は、教頭先生と担任の先生の二人とのこと。少し心躍る自分がいた。何だかちょっと気難しいクライアントへのヒアリングに向かう感覚に似たものがあったからである。当日、妻と二人で学校に向かう。事務の方に案内され通された会議室、扉を開けるとそこには既にクライアント、いや教頭先生と担任の先生がいらっしゃるではないですか。
先手を取られた。やるな、先に待っているとは。このクライアント、手慣れている。戦闘力もかなりのものとお見受けした。ただ、ここで勘違いして欲しくないのは、我々としては「学校」に対して何かクレームを言おうとかそのような想いでこの場に来たのではない。共にこの状況をクリエイティブに共創していきたい、そんな想いであった。
エキサイティングな面々
挨拶もほどほどに、今起きていることの現状把握から入ってみた。詳細は割愛するが、いやはや、絵に描いたような「当事者意識の欠如」である。金八先生の教頭先生を彷彿とさせる。
それは澄み渡るほど「他人事」である。何も聞いても「〇〇のような機関やカウンセリングがあります」とか「とにかく無理はさせないでください」とか。ここまでくると気持ちが良い。また同席している担任の先生、
何も口を開かず、もはや会社組織の縮図をみるかのごとくであった。
こういった場合、コンサルタント的には、「❶この人を相手にするか?」或いは「❷相手を変えるか?」二者択一である。❶の場合、相手を育成していく必要がある。即決だ。❷である。この澄み渡るほどの「当事者意識の欠如」の先にあるものは荒野しかない。不毛な戦いは避けるべきだ。共創する相手にしてはエキサイティングすぎる。まずは、息子の今の状況を共有し、学校を後にした。
これは壮大なプロジェクトになる、そんな直感が私に何かを知らせていた。
viva不登校。