[番外編]分解・解析に使っているツール(2024/5/5更新)
今回は番外編として、100円ショップのガジェット分解に使用している「手軽に入手できるツール」を紹介します。(2024/1/7: リンク切れを修正しました)
リンク先と価格について
この記事では基本的に更新時点のリンク先の通販サイト(Amazon, Aliexpress, Shigezone)の価格で記載しています。国内通販サイトのものは中国の海外向けECサイトのAliexpressでも同等品が購入できる場合が多いので、時間がかかっても安く手に入れたい方は商品名で検索してみてください。中国通販のいろんな意味でのワクワクした醍醐味も味わえます。
■分解用ツール
分解用ツールキット
外装ケースを分解するためのツールです。
OPPSK 39in1 携帯修理ツール
参考価格: 2,102円
通常使っているのは39種類がキットになったこちらです。特殊形状のドライバーも含まれていますので、色々と使えます。欠点としては、ドライバ部分の焼き入れが甘いのか変形しやすいところですが、安いので複数購入して使っています。
精密ドライバーセット104種ビット
参考価格: 1,799円
非常に特殊なビスを外す場合は、こちらの精密ドライバセットを使用しています。ほとんどの特殊ビスはこれで外せます。
外装の切断
超音波小型カッターZO-30
参考価格: 24,880円
ビス等で分解できない部分の成形品の切断には超音波カッターを使用しています。以前はホットナイフを使用していたのですが、これを使うようになってからストレスが1/100になりました。(当社比)
分解以外にもプラモデルの組み立てや、3Dプリントの仕上げ等いろいろなシーンで使えますので、少し高いですが一家に一台購入をお勧めします。
goot(グット) ホットナイフ HOT-60R
参考価格: 1,227円
とはいえ、ホットナイフを使えばカッターで切断するのに比べれば圧倒的に楽です。価格もお手軽なのでこちらもあると便利です。
ヒートガン
858D SMDホットエアーガン
参考価格: 10,587円
回路図を作成する時の基板上の部品の取り外しに使用しています。
以前は普通の半田コテで部品を外していたのですが、これも買ってからストレスが大幅に減りました。
不良基板のリペアや自作基板の簡易リフローハンダにも使えますので、電子工作のお供にも一家に一台備えておくことをお勧めします。
小型 ホットガン 350W 350℃ 300L/min
参考価格: 2,445円
最近は自宅以外にも移動先での作業も増えたので、持ち運べるように小型の簡易版も購入しました。風量や温度の調整はできませんが、部品の取り外しには十分使えます。
■解析用ツール
デジタル顕微鏡
G600 600X electronic USB microscope
参考価格: 6,657円
パッケージの表面のマーキングの確認やシリコンチップの表面の観察にと便利に使用しています。ベアチップ実装のモールドをダイヤモンドヤスリとカッターで削ってチップを露出させて、その表面を拡大するとシリコンのパターンを見ることもできます。
同等品は秋葉原ラジオデパートのShigezoneでも購入できます。(6,480円)
https://www.shigezone.com/?product=microscope43
40〜1000x倍率 8 LED USB 2.0デジタル顕微鏡
参考価格: 2,399円
こちらも持ち運べる小型の簡易的なものも購入しました。液晶画面なしでPCやスマートフォンに接続して使用します。
デジタル顕微鏡スタンド
参考価格: 1,184円
付属のスタンドが安定しない場合は、これに取り付けて使用しています。プラスチック製ですが付属スタンドに比べたら安定度が格段に上がります。
デジタル顕微鏡 LPE-06BK
参考価格: 30,720円
光学ズームは20倍~500倍、デジタルズームは最大4倍のデジタル顕微鏡です。静止画:最大5120×2880ピクセル、動画:最大 1080FHDで撮影できます。
HDMI(1080FHD)出力もありますので、HDMI→USB2.0ビデオキャプチャユニットを使用すればPC上でリアルタイムに撮影画像が表示できます。
■機能・性能評価用ツール
電子負荷
Constant Current Electronic Load 9.99A 60W 1-30V
参考価格: 4,109円
USB充電器やモバイルバッテリーの出力電流-電圧特性の評価に使用しています。実際にどれくらいの電流まで出力できるかを測定できます。
9.99A/60W/1-30Vの大きな放熱器がついたものを使用しています。
使用するには制御回路の電源用に12VのACアダプタが別途必要なので注意してください。(自分は外付けUSB HDDのアダプタを流用しています)
定電流電子負荷パワーエージング可変負荷モジュール
参考価格: 2,790円
電流容量は少ない(5A 35W 1.5V〜25V)ですが持ち運び用にこちらも持っています。本来は機器のフロントパネル用にケースに取り付けるタイプなのですが、コンパクトなので単品で使用しています。こちらも制御回路用に別電源(5V〜12V)が必要です。
テスター
マルチファンクションテスター TC-1
参考価格: 2,750円
通常は抵抗・コンデンサやトランジスタの測定に使用します。
また、本体にあるIR受光部でリモコンコードを解析して波形を表示する機能がありますので、リモコンコード(NECフォーマット)の解析に使用できます。秋葉原ラジオデパートのShigezoneの通販で購入できます。
オシロスコープ
FNIRSI 1013D 2CH 100MHz帯域幅 多機能オシロスコープ
参考価格: 19,770円
内蔵バッテリーで動作するポータブルタイプのオシロスコープです。
入力は2CH、SPEC上の帯域100MHz、最大サンプリングレート1GS/sです。測定精度をあまり必要としない動作確認のような用途には十分です。
波形メモリ機能もあり、PCと本体をUSBで接続して測定波形を転送できます。タッチパネルでの操作は癖がありますが慣れれば快適です。
英語版のマニュアルはここから入手できます。筆者が勝手に日本語化したマニュアルはこちらです。
電源関連 (2024年5月5日追加)
DROK DC昇降圧コンバータ
参考価格: 3425円
W 79mm x H 43mmのパネルマウントタイプのDC電源です。電源としての仕様は以下の通り。
・入力電圧範囲DC6.0-36V
・出力電圧範囲DC 0.6-36V
・最大出力電流5A
・最大出力電力80W
各設定のメモリ機能,電圧・電流のグラフ化,定電流による充電式電池の充電機能を搭載しています。
昇降圧タイプなので,3Dプリンタ等でケースを作成してUSB PD対応Decoyを組み込むことで、USB PD電源と組み合わせてDC 36Vまでの出力が可能となります。
販売ページの商品サポート(購入後に表示)から日本語版のマニュアルが入手可能です。
RD6006 定電圧・定電流 直流電源
参考価格: 13,700円
外付けのDC電源モジュールと組み合わせて定電圧・定電流を出力する電源コントローラです。テンキーやジョグダイヤルもついていて操作しやすいのもおすすめポイントです。多機能でバッテリーの充電機能やPCからの外部操作にも対応しています。
オリジナル版のマニュアルはここから入手できます。筆者が勝手に日本語化したマニュアルはこちらです。
DC電源およびケース Riden RD6006 / RD6006W用
参考価格: 6,500円
RD6006と組み合わせて使用するための、専用のDC電源モジュール及びケースも販売されています。自分はこれと組み合わせて使用しています。
電源+ケースのセットはAmazonでは販売されなくなっているようです。多少割高ですが別々に購入することもできます。
電源:S-400W-60V 10,382円
ケース:デジタル電源ケース S06A 17,679円
■USB解析ツール
USBテスター
UD18 USB 3.0 18in1 USB tester
参考価格: 6,276円
USB充電器やモバイルバッテリーの出力電流-電圧特性の評価に、電子負荷と組み合わせて使用しています。様々な種類の入出力端子に対応していていて、USBのD+/D-端子の電圧も測定できます。
ちなみに、UD18は外観より一部で「悪魔合体テスター」と呼ばれています。
USBケーブルの結線チェック
USB CABLE CHECKER 2
参考価格: 5,236円
各種USBケーブルの結線と電源供給に使うVBUSラインの抵抗値が確認できます。 USB PDのオプションであるe-markerの有無も確認できます。いつの間にか増えてしまうUSB充電専用ケーブルを区別するのに重宝しています。
USB充電機能のチェック
ChargerLAB POWER-Z KT001 12,500円
デバイスがサポートしている各種USB急速充電プロトコル(USB BC, USB PD, Quick Charge, Apple Charger等)の自動検出ができます。出力電圧切替のためのトリガ発生機能・USB PDのe-Markerの詳細情報の読み出しやUSB PD通信のログの解析もできます。
PCで解析するためのアプリ・ファームウエア・マニュアルはここから入手できます。
筆者が勝手に日本語化したマニュアルはこちらです。
USB機器の情報取得
USBView (Microsoft製)
USB Hubで使用されているチップの調査等に使用します。PCに接続された機器のUSB descriptorやPIPE構成を確認できます。
<Bluetooth解析ツール>
LightBlue Explorer
iOS用のアプリ。Bluetoothのサービスその他を確認することができます。AndroidでもnRF Connectというアプリで同様の確認ができます。
Bluetooth Scanner
Bluetoothの接続プロファイル確認することができます。一覧で表示されますので非常にわかりやすいので気に入っています。
<PCのキー入力解析>
Keymill
Bluetoothシャッター等のHID(キーボード)として動作するデバイスの各ボタンを押した時のキー入力を調べるのに使用しています
http://kts.sakaiweb.com/keymill.html
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