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15分が一瞬で終わる、タイパ世代にもおすすめの朝ドラ「らんまん」

NHK朝の連続テレビ小説「らんまん」が面白い。

普段、朝ドラは見ない僕だが、題材が面白そうな時はチェックして見るようにしている。
特に「ゲゲゲの女房」や「なつぞら」など、モデルとなる人物が自分の職種と近いクリエイターの場合は、伝記物として楽しんでいた。

その意味では、今回の「らんまん」は植物学者の牧野富太郎がモデルということで、ちょっと毛色が違うのだが、あらすじを読んでフロンティア精神あふれる物語になりそうな印象を受けたのと、本作の脚本を担当している長田育恵さんのインタビュー記事を見て、これは骨太な作家さんだな・・・と感じて俄然興味がわくようになった。

実在の人物を題材にしても集めた情報は材料にならず、すべて消化した後に浮かび上がってくるものが作劇の醍醐味・・・といった下りが興味深い

それでも最初は様子見で評判だけチェックしているような形だったのだが、東京編に入って本格的に物語が動き始めたことと、ヒロインの浜辺美波が出演したタイミングで試しに見てみることにした。

彼女については自分が直接関わっていたわけではないが、同僚が開発に参加していたゲームのCMに出演していたり、雑誌「日経エンタテインメント!」の連載記事「気ままに美波」でしっかりと自分の言葉で文章を書いているのを読んで感心していたので、当時から注目していた。

「君の膵臓をたべたい」では、深キョンや綾瀬はるかの出始めの頃みたいな、「ヒロインが可愛いだけじゃん(誉め言葉)!」という印象で、演技の幅が広いとかはあまり思わなかったが、とにかく画面映えするのが素晴らしく、近作の「シン・仮面ライダー」でもそれは証明されていたように思う。

話が逸れたが、東京編の初回はまだ登場人物の紹介にとどまっていたが、主演の神木君はもちろん、トッキュウジャーで注目していた志尊淳など、他にも興味深い出演者が多く、面白くなりそうな素振りもあったので、継続して見ることにした。

主人公の槙野万太郎が通い始める東京大学の面々や、住居となる十徳長屋の人々など、登場人物は多いが皆個性的で魅力的なキャラクターで飽きさせない。

ピンチに陥っても、植物バカから転じた物事の本質を突く発言で皆を説得させ、周囲を巻き込んで物事を推進していく様子も頼もしく、感動を生んでいる。

最高の植物雑誌を刊行するために印刷所に勤めて技術を学び始めるなど、突飛な行動をするところも面白いが、結果的に印刷所の職人が万太郎を認めて親身になって技術を教えてくれるようになるなど、やってることはベタなのだが、それが良い。

単純とかありきたりという意味ではなく、多彩なキャラクターが適切に配置されて、良くできたコントのように役割を果たしていった結果としての王道展開なので、見ていて非常に気持ちが良いのだ。

寿恵子がゲス藤の誘いを断り、ドレスのまま万太郎の元に駆け寄るくだりなど、映画「卒業」かというくらいの安田大サーカス的ベタ展開だと思うが、それを大胆に描き切る勇気もすごいが、それを説得力のある絵面で表現できる浜辺美波の映え感もすごい。

その後も高知に戻って万太郎と祝言を上げるシーンでは、ジブリの「風立ちぬ」の嫁入りシーンの実写版か!というくらいの美しいシーンで、短いカットに白無垢と着物で着替えたりと、さすがNHK、うらやましいお金ある~と余計なことを考えてしまったくらいだった。

楽しかった志尊君とのバディが解消されたのは残念だったが、無事二人が結婚して物語は折り返しとなり、自分の名で研究を発表したい万太郎に対して、「仕様を一部変更する!」とちゃぶ台返しをする要教授にやきもきする展開が続いている中、また新キャラも登場して新展開を迎えそうで、後半戦もますます目が離せない作品となりそうだ。

逆釣りバカ日誌w

この頃は、白猫プロジェクトの桜井日奈子と双璧でしたね。

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