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柔道でいきなり大技は使えない

例えば柔道を習い始める時、いきなり一本背負いや巴投げのような大技をやろうとしたらどうなるだろう。

それは大怪我する可能性があるので、指導者はそれを止めて、まずは受け身や基本の型を繰り返すことを教えるだろう。

マクロビオティックにおいて、動物性や砂糖などの極陽や極陰の素材を調理して食べることは、いわばこの「大技」をいきなり繰り出すことと同じことなのである。

まずは身体にとって比較的やさしく扱える中庸な食材を調理して食べることが、柔道における「基本の型」の練習になるわけである。

現代人の多くは、この「基本の型」を知らずに、日々大技を繰り出し続けている。これでは、大怪我(病気ともいう)する人が増えるのは当たり前なのである。

とは言え、我々マクロビオティックに携わる者も、近年、この「基本の型」を強調し過ぎた感がある。

結果、「とにかくこの基本の型から外れない食事をしていれば、あなたは健康で幸せな人生が送れる」といったマクロビオティックとはおよそかけ離れた奴隷的人生観を広めることになってしまった。

柔道を習いたいという人に、「あなたは一生涯、受け身や基本の型の練習だけしていなさい」と言ったら、おそらくほとんどの人はいづれ「柔道」を辞めるであろう。

だって一生涯、コツコツと基本の型だけをし続ける人に、誰が魅力を感じるだろう。

ここぞという時に、ダイナミックな大技を繰り出せるからこそ、柔道は魅力的なのである。

マクロビオティックを創始した桜沢如一の人生は、世界という大きな畳の上で、とてもダイナミックな大技をこれでもかと繰り出す名勝負の連続であった。

それはもうワクワクドキドキで、私もいつかこんな名勝負をしてみたい、マクロビオティックを極めて桜沢先生のような「自由人」になりたいと思ったものである。

だからいま巷に流布するマクロビオティックの不自由で凝り固まったとてもダイナミックとは言えないイメージに憂いを感じてしまうのである。

今は、とにかく桜沢如一のダイナミックなマクロビティックの世界観、そして東洋哲学、道(タオ)の原理としてのマクロビオティックのルーツと思想、そして陰陽という人生を面白くする魔法のメガネを知ってもらい、巷の浅薄なるマクロビオティックのイメージを塗り替えていく活動に専心いたします!

次回12月13日(日)は池尻大橋CI協会で、「マクロビオティックの陰陽がわかるセミナー」を開催します。

年内最後のリアル&オンラインセミナーです。
ご興味のある方はぜひご参加下さい。

◆12/13日 マクロビオティックの陰陽がわかるセミナー
http://www.ci-kyokai.jp/event/takakuwa.html


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