#読書感想文「マーケティング基礎」
そんな時だからこそ、広義でのマーケティングを学び、デジタルマーケティングをその一部として使うという考え方が大事となってくる。
「マーケティングとは、顧客、依頼人、パートナー、社会全体にとって、価値のある提供物を創造・伝達・配達・交換するための活動であり、一連の制度、そしてプロセスである」
これがマーケティングの定義である。
つまり、企業が消費者のニーズやウォンツを満たすためのモノ・サービスを提供する際や、その間で行われるコミュニケーションに対してマーケティングは活用される。つまり企業活動全般に関わるツールのため、企業の存在価値にまで影響を与える重要なものとなる。
マーケティングを語る上で基本となるのが、「マーケティングミックス(4P)」「SWOT分析」「STPマーケティング」の手法である。
マーケティング・ミックス4P「Product/Price/Place/Promotion」
企業が戦略を練る際に、このフレームワーク「製品戦略、価格戦略、流通戦略、広告販促戦略」を使う事で、バランスの取れた戦略が取れる。
SWOT分析「Strength/Weaknesses/Opportunities/Threats」
自社の強みと弱み、外部的な機会と脅威について分析する事で、自社の内部環境と外部環境が理解でき、自社にとっての市場機会や事業課題、ビジネス戦略目標を発見することができる。
STPマーケティング「Segmentation/Targeting/Positioning」
STPマーケティングとは、マーケティングのプロセスのことである。
そのプロセスの手順は、
マーケティング機会の分析(市場調査)
↓
セグメンテーション(市場細分化)
↓
ターゲティング(標的を定める)
↓
ポジショニング設定(競合に対する差別化)
↓
マーケティング・プログラムの立案(マーケティングミックスの活用)
↓
実行とコントロール
であり、このプロセスを辿る事で精度の高く革新的な事業を作ることが出来る。
マーケティングを行う上で常に一番大事なのが、顧客理解である。マーケティングにおいては様々な分析を行う。特に競合分析を行う時などは、顧客理解の観点が抜けないように注意しなければならない。
また顧客理解の一つとして、AIDMAとAISASがある。これらは、人が商品を購入するまでの一連のプロセスとして有名なものである。
AIDMAは、
「Attention(認知)」「Interest(関心)「Desire(欲求)」「Memory(記憶)」「Action(行動)」の5段階で、ネットが普及する前から使われる基本的な購買行動だ。
AISASは、
「Attention(認知)」「Interest(関心)「Search(検索)」「Action(行動)」「Share(共有)」の5段階行動で、インターネット普及後に登場したモデルである。
インターネットが普及した事によって、従来のマスマーケティングからきめ細やかなマーケティングへ変化し、実行のスピードも速くなった。
また、テクノロジーの進歩によって、少量多品種生産が可能となり多様な消費者のニーズやウォンツに対応した商品を提供できるようになったことも、マーケティングに変化をもたらしている。
このように、広義でのマーケティングを念頭において、テクノロジーやインターネットによる変化にスピーディに対応してマーケティングを行なっていくことが今もこれからも求められている。