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原稿の「ゴール」をイメージするってすごく大事

午前中、溜まっているお仕事をやっつけようと原稿を書き始めた。ところが、一個「あかん」ポイントが見つかると、芋づる式に「あかん」とこが見つかって、気づいたら静かに集中できる一日のゴールデンタイムともいえる午前中が、どっかに消えてました……。(しかも完成に至らず)

こういう失敗、よくやる。さらにまずいのは、ライターやっておきながら、「私にはやっぱり文章力がないんだ」と、能力のせいにして落ち込んでしまうことだ。

今日も、そうなりかけた。しかし最近は早めに寝るようにしているせいか、今日は「本当にそうか?」と自分に問う余裕があったこと、褒めたいと思います。

何度も陥るパターンなのであれば、その入り口になる癖を外せばいい。文章力の問題などではない、だとしたら……

なぜダラダラと原稿を修正し続けてしまうのか?

ない頭で5分くらい考えてみたところ、それは、原稿のゴールが見えていないからです、と答えがかえってきた。

そうだ、それ以外にない。文章のうまい下手なんかではなく、「何を伝えたいか」私自身がわかっていないのだ。


原稿執筆におけるゴールとは、締め切りのことではない。

その原稿を読む読者が、どういう状態になってほしいかまでを含んだ、「伝える目的」「メッセージ」のことだ。

本当は見えているはずの目的が、今日はブレた。正確にいうと、見失ったのだ。文章力、という曖昧な基準でゆれてしまったために。


午前中の失敗は取り戻しようがないので、少し寝かせておくことにして(いじくりたおして何がいいのかわからんくなった)、午後から別件の原稿に取り掛かることに。

意識したのはもちろん、ゴールをイメージする、だった。

まずは、本全体のゴールを再度おさえつつ、それを達成するための小項目において小ゴールを設定。

頭でぼんやり思い浮かべても、意味がないので、私は、100均で買った正方形の付箋に、イメージするゴールを書き出した。例えば、こう。

クライアントの現在の具体的な事業のありかた、またそれを遂行することによって、今後どのようなビジョンを描いているのかを伝える。

堅いですが、まあ「展望」を伝えたい、ということですね。そしてざっくり、3段落くらいに想定して、必要な素材をおいてみた。

・事業内容
・起こった変化、コメント(成果)
・この先見ている方向を示してまとめ

実際のメモはもっと具体的です。

加えて、この原稿を読むことになる読者の顔を想像し(身近にペルソナさんがいれば、その方)、彼らがこれを読んだ時、どのような感情になるかを想像した。

ちなみに、これは書き出さず。書いた方がいいのかわからんが、とりあえず今日は、想像して感じてみる、にとどめ、ニヤニヤしてから、原稿に取りかかった。


午後からの成果は、ブックライティングに入って新しいる書籍原稿の本文の一部修正と、1000字程度のコラム三本を、三時間で書き終えたということであります。早くもなんともないと思います。

ただ、午前中と違うのはですね。

「終わったー!」

という感覚があることです。ゴールが見えているので、そこにさえ行けたらいい。たどり着く先がわかっていれば、人は余計なこと考えずに済むんだと思う。終わりがある、というのは、実はありがたいことなのだ。


ゴールとは、締切ではない(締め切り守るのは当然のことでありまして)。何を伝えたいか、読者にどのような発見や感動や行動を促したいか、でございます。

それを、今の自分で、力一杯精一杯、イメージして、書き始める。(そのゴールがズレてるよ、は自分ではわからんことのほうが多いので、誰かに読んでもらってから判断)


これが大事なことだと思うのは、読む人も、読むのに時間を使うわけであるからして。

命をつかって、時間をかけて読んでくれるその人に、いただいた時間のぶんわかりやすく、明快で、心を込めて、ズバーン!と直球を送りたいなと思うのは理想が高杉くんですか。

このように、もうライターやめようかと思うくらい、私は常に、一進一退、円滑さのかけらもなく、いつまでも書くことに取り憑かれています。


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