デザイン留学「丸だけで8つの感情を表現する」【#モンアカ Day3】
フィリピンはセブ島に本拠地を置く、デザイン学校「モンスター・アカデミア」の1ヶ月のデザインコース受講を初めて、3日目。
モンスター・アカデミアでデザインを学んでいて「いいなぁ」と思うところは、「デザインはコミュニケーション手段の1つである」という信念。
「フリーランスになって、どこでも働ける私を手に入れる!」とか「デザイナーとして生きていく」などを目標に据えるのではなく、あくまでも人生を豊かにするための学びとして、まずデザインがある、という教育方針が、私は好き。
そして実際の授業は、世の中のデザイナーがほぼ100%くらいの割合で使っているのではないかと思われる、Adobeの「イラストレーター」や「フォトショップ」の使い方を教わりながら、実際にソフトを触って操作方法やデザインの考え方などを身につけ、そして定期的にアウトプット課題をこなしながら進行していく(と認識している!笑)。
イラレとかフォトショ自体の操作方法を学ぶ方法は、世の中にいくらでもある気がするけれど(Youtubeなど?)、デザインとは一体何なのか?について、毎日、まいにちいろいろな角度から、現役のデザイナーでもある講師の方々が直接、少人数制で教えてくれて、質問にも答えてもらい放題、という環境って、とっても贅沢だな、と開始早々思っている。
さて。
3日目の授業は、早速「アウトプット課題」らしい。1日目、2日目の授業は、ゼロからのアウトプットではなく参考サイトをつぶさに観察して考察したり、参考サイトを「トレース=真似る」ことで、デザインの成り立ちやイラレの操作について学ぶ、という内容だったので、私たち生徒にとってモンアカでのアウトプット課題はこれが初めてで、ドキドキ。そして、肝心のお題はこちら!
「丸だけを使って、8つのさまざまな感情を表現しましょう」。
なるほど、丸だけを使って。感情を…
丸だけを使って……「感情を表現する……」?
えっ……。明るくて元気な場合は、「元気」という言葉があって、大爆笑して止まらない場合は、「あはは」という声があって、「箸が転んでもおかしい年頃」とか「息が苦しいほど笑いが絶えない」とか、色々と慣用句や決まり文句みたいなもの、それこそ私の仕事であれば写真や動画を活用するとか、表現方法がありまして……
感情を、「デザイン」で表現?
職業病なのか、編集・ライターとしての思考が凝り固まってしまっていたことに、授業中に密かに気づく。そうか、今まで私が表現していた方法以外に、デザインという側面から、色やカタチ、サイズや効果などを最大限活用しながら、感情を表すことができるのか。頭ではわかっていたことのような気もするけれど、この時初めて私は、そのことに対して強く実感を得ることができて、目から鱗、な心持ちになった。
さてさて。とはいえ、気づいたといえどもこちらはデザイン初学者。今回はイラレを使って、感情を表現するアートボード(イラレのキャンパスのこと)を8種類作るのだけれど、そもそもイラレの操作方法についても学んだばかり、全貌が見えているようないないような、表現のイメージが浮かんだとしても、それを具現化するスキルがまだ全然足りていない。
けど、やるのか! 作業時間は2時間ほど。8つ作るので、1つにかけられる時間は大体15分程度の見積もりだ。
ちなみに、お題である「丸だけを使って、8つのさまざまな感情を表現しましょう」のほかにも、制作をサポートするいくつかの条件をもらった(一部要約の上、抜粋)。
「では、やってみましょう!質問はいつでもOKです!」
始まってしまったからには、やってみなければならない(ちなみに授業中の作業時間は放置ではなく、やりながら詰まったら質問して解決したり、やりたいことを実現するための、まだ知らない方法などを教えてもらえるので、一人で考えるより効率よくてGOOD!!!)。
えっと、えっと、戸惑いは隠せないけれど、まずは最初の「[1]明るくて元気な丸」に取り掛かってみよう……!
えっ、お題を聞いた時点で簡単ではなさそうな響きがしていたけれど、やっぱり実際に取り掛かってみても難しい。なんと言っても、理想のイメージがは浮かべられても、イメージを具現化する操作ができない!けど、15分経ったので、次に取り掛かるが今回のマイルール……。
お次は、「[2]嬉しくて満足している丸」。
ううっ……成果物として未熟すぎて泣きたい。けどやっぱり時間がどんどんと過ぎていくので、次へ!
こちらは「[3]恥ずかしがり屋の丸」。
そして、「[4]怒りに満ちている丸」。
4種類目くらいから、イラレの「スタイライズ」「パスの変形」「グラデーション」などの機能を使うことを覚えたらしく、丸のシェイプをもとに丸以外のカタチを作ることに成功。
「[5]気分が悪く具合が悪い丸」。
潔く、次のお題へ。以下は「[6]朝起きてすがすがしい丸」。
……!そして、7つ目の課題に取り掛かっていると、残り時間がもうほぼないことに気がつく。どの課題で時間をたくさん使ってしまったのか。やはり怒りの底に沈んでいるあたりなのか……
ということで、次が今回の最後の表現になってしまうが、以下が「[7]眠る前のリラックスしている丸」だ。
いや、これ、絵やん。
よかったんかな……と思いながら、この日の授業内での作業時間は終了。
残りの時間は、8名の同期たちのアウトプットや、アウトプットの背景にある思考やデザインやカラー選定の理由、こだわりポイントや、困ったポイントなどの発表を聞き、みんなで感想を言い合ったり、講師の方に解決方法を教えてもらったりするタイムに充てる。
この日は、8つのアートボードのうち、6つになんとか取り掛かることができて、2つについては取り掛かることができなかった。モンアカでは、いつも授業の最初に「今日の目標」をセルフで設定して、授業の最後に「今日の振り返り」をやはりセルフで書くのだけれど、とにかく終えることができなかったことが残念だな、とこの日は書いた。
けれどすでに書いてきた通り、デザインの考え方の学びもあったし、授業の前よりイラレに慣れることができた、気がする。
3日目の授業を終えて思う。「これ、まだ3日目が終わったところだよね?」と(笑)。3日といえども、初日のガイダンスを合わせると、同じメンバーですでに14時間デザインについてのZoomをしていることになる。
モンアカのオンライン留学のデザインコースは、私が受講している1ヶ月コースのほかに、2ヶ月コース、3ヶ月コースもある。最初、正直「毎日、月〜金で19:15〜22:45の3時間半授業を受けるといっても、デザイン初学者が1ヶ月で果たして何ができるようになるんだろう?」と思ったけれど(というか不安だった!)、このペースなら、ちょっと納得、かもしれない……!だってまだ、3日目だよ!?(笑)
頭はパンパン、久しぶりに新しい勉強を始めているし、日中は普段の仕事もあるし、受講期間の6月は、週末の撮影仕事も結構入っている(というか今のところ毎週あるのでは……!!!)。なので、体力的に疲れていないか、と言われると、やっぱりかなりの疲労感はある。でも、精神的に疲れることが、不思議なことにぜんぜん私はなさそうだ。
やっぱり、楽しい。デザインって、楽しいし、新しいことを大人になって学ぶって贅沢だし幸せだし、しかも仲間もいるし、オンラインで自宅から参加できるし、うん、これとっても楽しいよ。
授業のブレイクタイムとして行われる、生徒同士の1on1トークタイムも、じつは結構好きで、いつも関わるジャンルの人とは、まったくレイヤーの違う、けれど「いま、デザインを学びたいと思った」という共通項を持つ人たちとの会話は刺激になる。
モンアカデザイン留学、3日目が終了したところの日記。引き続き、1ヶ月コースの完走に向けて、夜間学生を続けてみます〜!