
翻訳ノートサンプル② パダーヴァリ、ゴウラチャンドラ2
シュリーゴウラチャンドラ 聖なる黄金の月
※詩の属性を示す
ベーハーグ
※ラーガ名
今日 誰が 笛を 吹く[奏でる]
これぞ クリシュナとラーダー[シャーマ・ラーヤ]に違いない
※ কভু নহে 「けして〜ない」と出てくるが、ここでは「〜に違いない」でとってみました
この 黄金の色の 光を放つ
冠を 誰が 載せたのか[とめた/結びつけた]
かのひとの サファイアの 美しきからだ
ナンダの息子 クリシュナに違いない
この 光景を見る(と) みずみずしい すがた
踊りびとの 衣装を どこで 得たのか
※光景、としたのはルーパで、最初は「すがた」としていたが、ルーパ自体何度も出てくるし、姿と訳せる「かたち」系の言葉が多く出てくるので、ルーパはこの詩ではいったん「光景」を固定訳にした。
花の輪が 首(にかかって) 揺れて 美しい[良い]
こんな 装いは どこの 国のひとか
誰が こんな光景を 認めよう
このひとの 左に 見える 輝く 美しき女
※হেন は辞書だと 如 のような意味に思われるが、以前師匠は多様な意味があると言っていた。たとえば目のはじで見つめる、あるいは感嘆詞的な挿入。また音が近くもしかしたら関連がある?動詞 হানা は打つ、射止める、などの意味があるのでそのニュアンスも入るのかも。いずれにせよ訳には反映しづらいのでひとまず特に訳出していない。
※বরণী は色のある女、で美女で良いかと思う、調べると星座の固有名詞として出てくるが。
青く 輝く サファイア
このひとの もしや 美しき女か
※হবে বুঝি は「(私は)わかる/理解するだろう」とも読めなくもないかもしれないが、文法的にはおかしい感じ。বুঝি が間投詞で可能性や質問を意味すると出てくるので、こちらか。とりあえず「もしや」と入れてみた。
女友だちたちが 互いに 合図し合っている
森に いた クリシュナ[カーヌ]と 蓮の瞳の君(ラーダー)
どこに 行ったのか わたしには ちっとも わからない
今日 どうして 逆さまに 見える
おふたりの 歩み
※বিপরীত は「逆」の意味が基本だが、この二人の在り方が世の常識に合わないという意味とも取れるが、そもそもの解釈が違うのかは分からない。「強烈すぎる」「おかしい」などのニュアンスもありうるようだが、どちらにしろ「逆=普通ではない」の変形である。
※この二行目にもহবে বুঝি があるが、ここでは「もしや」はそぐわないので、とりあえず訳出せず。
チャンディーダースは 心の中で何度も 笑う
この光景は どの国で 見られる[起こる]?
(これはサンボーガ・ミランの詩。)
※サンボーガ・ミランは文字通り訳せば交歓。
*この翻訳文の著作権はパロミタ友美に帰属します。仮の訳でもあり、間違いもあるかもしれませんので、無断転載等はお控えください。
*原詩はこちらを種本としていますが、1930年代の書籍などもネット上にはpdfで上がっているので、そのうち変えるかもしれません。
*[]内は直訳や元の単語で重要なもの、()は内容的な補足。
*ベンガル語の原詩はこちらには載せません。ご関心の方は上のリンク先からご自分でご確認ください。
今のところこの詩 আজু কেগো মরলী বাজায় を歌っている動画は見つけられませんでした。
※この記事はサンプル用の無料記事なので、この下に文章はありません。
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