読後感想 「運動脳」  #読書の秋2022

「運動脳」 アンデシュ・ハンセン(サンマーク出版)を読んだ。
日頃から「ダイエットと体力向上のために」なるべく体を動かすように心がけているが、「運動は脳にどのような影響を与えるのか、もっと知りたい」という思いでこの本を手にとった。
期待以上に素晴らしい本だった。読み終わって、こんなに得した気分になった本は久しぶりだ。

本の内容は、とても盛沢山だ。
運動の効果は思ったより幅広いことを知ることができた。
これまで私が知っていた運動の効果は、
・カロリー消費(ダイエット)
・体力の向上
・老化防止
・気分転換
くらいなものだった。

運動で高まる能力(新たに知ったこと)
1)運動すると「集中力」が高まる。
  運動してから試験を受けたり、勉強したりすると効果的だという。
2)運動は「自制心」を高める。
  脳の「海馬」と呼ばれる部分は、ストレス反応のブレーキとして働き、 
  そのブレーキペダルは運動によって強化されるという。運動で「海馬が 
  大きくなる」という実験結果に驚いた。
3)運動すると「記憶力」が高まる。
  持久力系のトレーニング3カ月継続で暗記力がかなり上がる。
4)運動することで「創造性」が高まる。
  ランニングが最も効果的ということで、走り終えてから創造の力が高ま
  るのを実感できるそうだ。しかもその効果は2時間ほど続くという。

運動プランの紹介も参考になった。
持久力系の運動に効果があり、基本的には「心拍数が少し上がる程度」(最大心拍数の70~75%)の運動が必要であるということを知った。だらだらした散歩程度では駄目らしい。
有難いのは、
年齢には関係なく、いつから運動を始めても継続するれば効果がある」ということだ。

文章が読みやすく、すいすい頭に入る。
1)どのような実験で何が分かったのかと具体的な説明があり、しっかり根
  拠があるところが信頼できる。
2)翻訳文特有のもどかしさも感じなかった。

まだ読んでいない方には、是非お勧めしたいです。
自分で「脳を操作できる(鍛えられる)」ということを知り、すぐに運動したくなる本です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

  


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