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人間関係が驚くほどラクになるコツ9
☆褒められなくても気にすることはない
世の中では、「褒めて育てなさい」と言われていますが、
心理学者のアドラーは「褒めるな」と言っています。
なぜ褒めてはいけないのかというと、
褒められた人が褒めた人の価値観に染まっていくからです。
相手を褒めると、褒められた人は、
「どうしたらもっと褒めてもらえるだろうか」と
期待に添うことを考えるようになります。
アドラーは、本人にやりたいことを見つけてもらい、
それをやってもらうことを支援するのが勇気づけだと考えました。
褒めてしまうと、相手を自分の価値観に染めていくことになるので、
相手の本当にやりたいことを支援してあげられなくなる可能性があります。
母親が子供を褒めたときのことを考えてもらうと、
価値観に染まっていく様子を想像しやすいと思います。
たとえば、母親が子どもサッカーのうまさを褒めると、
子どもの中に「サッカーがうまいことがいいことだ」という
価値観が育っていきます。
母親がテストでいい成績をとったことを褒めると、
子どもは「勉強ができることがいいことだ」という
価値観を持つようになっていきます。
母親がアイドル歌手を見て「かっこいい」と褒めると、
「かっこいいことがいいことだ」という
価値観が生まれてきます。
子育てにおいてはある程度子どもを誘導していくことが必要ですから、
意図的に褒める手も使われます。
大人の人間関係では、褒めることによって相手の価値観を
簡単に変えられるわけではありませんが、企業社会では、
長い年月をかけて仕事のできる社員を褒め称えていくので、
「仕事ができることがいいことだ」という価値観が根付いていきます。
そう考えると、会社で「よくやってくれた」「頑張ってくれた」と
褒められたとしても、それほど喜ぶべきことなのか、
一概には判断できなくなります。
褒められることによって、気がつかないうちに
会社の価値観に染められているだけかもしれません。
そうこうするうちに残業が当たり前の文化ができたりします。
逆に考えると、会社で褒められなくても、叱られても、
大して気にするほどのことではないということになります。
褒められないほうが、
会社の価値観に染められずにすむかもしれません。
会社で褒められなくても、お叱りを受けたとしても、
「私は他人の価値観に影響されていないんだ」と思っていれば、
それほどイライラすることはなくなってくるのではないでしょうか。
~30代女性のための心と体の健康アドバイザー~