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世界一のコンサルファーム_マッキンゼーのマーケティング分析

マーケティング7.0、第三回目の投稿は、世界一のコンサルティングファーム・マッキンゼーのマーケティングトレース(分析)です!

※マーケティングトレースに関しては、マーケティング7.0の第一弾noteでも書いておりますので、そちらをご参照頂くことができればと思います。

※今回のマッキンゼー分析に関しては、以前に黒澤がマッキンゼーのマーケティングトレースを実践した記事内容の進化版となっています。

このnoteでは、マッキンゼーが世界一のコンサル会社というポジションを築くために、どんなマーケティング戦略を実践しているのかを分析しています。

コンサルティングサービスを提供している会社・人にとってマーケティング戦略を考えるヒントになったら嬉しいです!

目次
①事業・サービス概要・PEST・3C分析で優位性のポイントをトレース

②組織の根底にある哲学と4C分析からのサービス価値をトレース

③具体的な営業・マーケティング戦略・戦術をトレース

④まとめ-コンサルティングビジネスに必要なマーケティングとは?-

マッキンゼーの事業・サービス概要

まずは、マッキンゼーの概要をつかむために、会社概要、サービス概要を書き出していきます。

事業:経営コンサルティング

顧客:世界の一流企業100社の9割、米一流企業100社の8割を顧客とする

設立:1926年
※日本支社は1971年

売上:非公開
フォーブスのデータよると8,300億円強とのこと※1ドル100円で簡易的に計算

組織規模:14,000人近く

マッキンゼーの売上・組織規模や、コンサルティング業界の市場規模やプレイヤーを把握するのには、下記URLが参考になります。



マクロ環境をフレームワークで整理

企業のマーケティング分析をする際は、テーマ企業の事業が成長してきた社会・経済背景を理解するようにしましょう。
マーケティングの施策は、マクロ環境によって大きく変わってくるためです。

マッキンゼーののマーケティング戦略を想像する前段階として、基本的なフレームワーク分析を行い、マクロ環境・ミクロ環境を把握していきます。

コンサル業界の構造とマッキンゼーの立ち位置をPEST・3Cのフレームワークで分析で整理すると下記の形となります。


大きな時代の変化とマッキンゼーの時代適応力

マッキンゼーが歩んできた時代背景を整理すると、下記となります。

1900年頃の企業合併の流れ→その後の事業部制の流れ→大恐慌時代(ダウンサイジングの需要)→大戦時の軍需産業→戦後の大きな政府の誕生→アメリカ企業のヨーロッパ進出→株主資本主義の時代・・・

この変化する市場・業界構造の中で、マッキンゼーはコンサルティングというサービスを進化・時代適応させている点が興味深い点です。

読み解く上での大きな問い3つ

把握したマクロ環境をもとに、下記3つの問いをもって、マッキンゼーの詳細を読み解いていきたいと思います!

①なぜマッキンゼーコンサルティング業界でナンバー1+独自のポジションを築き続けることができているのか?

②マッキンゼーのコンサルサービスの価値とは何か?

③具体的な営業・マーケティング施策はどうなっているのか?

早速はじめていきます!

マッキンゼーの哲学・思想について

問い①
なぜマッキンゼーコンサルティング業界でナンバー1+独自のポジションを築き続けることができているのか?

最初にマッキンゼーがコンサルティング業界の中で独自のポジションを築いている根底にあるものを読み解いていきます。

根底にあるもの=組織の哲学・思想

この章のキーワードは、マービン・バウワーです。

コンサルティングに関わる人であれば、マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワーは必読なのでぜひ読んで頂きたい!

マッキンゼーは近代のコンサルティングという職業を再定義した会社です。

この基盤をつくったのがマービン・バウワーという男です。

コンサルティングという職業を、グレイヘアコンサルタントからプロフェッショナルコンサルタントと位置づけたのがマービン・バウワーなのです。

※グレイヘアコンサルタントとは、その道のプロが自らの経験を基に、アドバイスをする人のたとえです。

プロフェッショナリズムを経営理念の中核に据えて、コンサルティングという職業を生み出したのがマッキンゼー。

下記は、マッキンゼーをつくった男マービン・バウワーから引用です。

経営コンサルティングもプロフェッショナル・サービスでなければならないと確信するバウワーは、 プロフェショナリズムをマッキンゼー社の経営理念の中核に据え 、 一人ひとりのコンサルタントに プロフェショナルとしての使命感と規律を求めた。

このプロフェッショナリズムという、当たり前に使われるようになっている言葉を、組織の根底の思想に落とし込んでいるのは、マッキンゼーがナンバー1&オンリーワンを確立できている大きな要因だと考えています。

組織の知を集約する根底にあるワンファームモデル

また、コンサルタントに使命感や規律を求めるだけではなく、組織全体にその考えを根付かせて、ハイレベルなコンサルティングサービスの標準化を図ったことが、マービン・バウワーの大きな功績です。

その考え方の根底には、「ワンファームモデル」という考え方があります。

マービン・バウアーの時代から、マッキンゼーはその「ワンファーム」モデルを誇りにしてきた。世界中のすべてのオフィスをひとつの組織ととらえ、ほぼ同一の採用・評価・報酬制度や統一された行動規範によって一貫性のある組織文化を維持しているということだ。だが、このきわめて民主的なパートナーシップにおいてさえ、オフィス・マネージャーという当たり障りのない名称のポジション、すなわち特定の地域とその地域に本社を置くすべてのクライアントとの関係を取り仕切るポジションに多くの権限が集中する。

マッキンゼーは組織哲学を競争優位性に昇華している素晴らしい事例です。

個人的な解釈が入っていますが、マッキンゼーの組織哲学を図解すると下記のような形です。

マーケティングで成功している企業の根底には、強い組織文化が潜んでいます。
マッキンゼーの場合は、マービン・バウワーがつくった組織文化が引き継がれていることが、コンサルティング業界における独自ポジションを確立することに大きく繋がっているはずです。

成功企業は、マーケティング施策レベルでは、一般企業と何が違うのかわからないけど、実は組織文化レベルで大きな違いを出しているケースが多いです。

創業者の思想が、いまの組織文化や戦略にどのように反映されているかを読み解くのは、マーケッターも大切にしたい視点です。

この後は、もう少し具体的な「サービス価値」レベルに落とし込み、マッキンゼーを分析していきます。

コンサルティングビジネスのサービス価値とは何か?

問い②コンサルティングサービスの価値とは何か?

コンサルサービスの理想の姿をマッキンゼーは定義→体現しているわけですが、このサービス価値について、もう少し深堀りして分析をしていきたいと思います。

マーケティングは、施策の話ではなく「価値」の話を深堀することが大切というのは、マーケティングトレースの原理原則だと考えています。

コンサルサービスの4C

4C分析というフレームワークを活用して、コンサルサービスの価値を読み解いていきます。

4C分析とは?

「4C 」は、ロバート・ラウターボーンによって提唱されたマーケティングのフレームワークです。

有名な4Pとうフレームワークは、売り手側が商品・サービスをチェックするフレームワークとして設計されています。4Cは顧客側の視点で商品・サービスをチェックするフレームワークとして設計されています。

4C分析でクライアントへのサービス価値を整理すると下記のようなイメージ

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