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35歳からのウソ日記122『ただのデジャヴ』

2020年9月27日

初めてガラケーからiPhoneに変えたのは約10年ほど前だ。

周りの中では遅い方だった。

ガラケーで貫こうとしてのだが、スマホなどに変えたほうが友達同士なら通話料タダみたいなお得なプランなどが続々と登場してきて、私は泣く泣くガラケーを捨てた。

悲しい思い出である。

昔のことを振り返ると、意外と楽しかった思い出より、悲しかった思い出の方が色濃く残ってたりしないだろうか。

私はそういう傾向にある。

今日、昔を振り返ってみて出てきたのも悲しい方だった。

高2の夏の話。

高1の秋も終わりかけの時期に私はある女性に出会った。

当時は合コンというものをビックリするくらいやっていた。

まぁカラオケで遊ぶとかその程度のものだが。

私の通っていた高校は男子校。

都内でも有名な「ギャル男校」だった。

私服okな高校だったので、それはそれは派手な人たちがたくさんいた。

みんながみんな派手なわけではないけれども。

私の友達は中でも派手な人が集まった「ギャル男グループ」と呼ばれるとこだった。

なので合コンの話が湯水の如く舞い込んでくる。

ただ、私は彼女ができないから合コンに誘われ、いつまでたってもできないので合コンに誘われ、気づいたらほぼ全ての合コンに参加していることになる。

ついたあだ名は「合コンの帝王」

帝王界で1番かっこ悪い。

高校の時は理想というものが高かったというのもあるが、自分の好みの人が合コンに現れることなど滅多になく、現れたとしても、私ではない、属にいうイケメンの友達がゲットしたのを思い出した。

悲しくもあり、悔しくもある。

いいなと思った人たちからは「ただの友達にしか見えない」と。

ありがちなパターンだ。

そんな合コンライフを送っていた時に、友達から授業中に今日の放課後空いていないかと聞かれた。

ちょうど部活が休みの日である。

空いてるけど何で?と聞くと、2対2で女の子と遊べるんだけど行かない?

2対2。

これは合コンではとても珍しい人数だった。いつもはもっと多い。

どうせかわいい子来ないからどうしようかな~と9割5分行こうとしているのに言ってみる。

そしたら、俺の知ってる子はかわいいよと私の気持ちを9割9分にしてくるではないか。

なんてったって2対2だから可能性は高い。

ただ、場所が多摩の方。

遠い!

学校から1時間くらいで、そこから自分の家までだと2時間くらいかかる!

残念すぎる。

それを聞いた、私の行きたいという気持ちが9割8分に減ったので行くことにした。

かわいいという友達に期待しながら電車に揺られ、気持ちは踊り、近づいていくにつれ高まる緊張で電車で酔う。

いろんな気持ちや何かを胸や胃やらに押し込め待ち合わせ場所に向かった。

そしてご対面。

か、か、かわいい!!!

友達がかわいいって言ってた子の連れてきた友達かわいいではないか!!!!!!

2人ともかわいいなんて珍しいを越えて奇跡だ。

おそらくその年のおみくじは大吉だったであろう。

そんなテンションの中カラオケに行く。

もちろんテンション上がりすぎて何も覚えてはいない。

なんだかんだで解散して、私は友達に聞きそびれた(聞きたくても勇気がなく聞けなかった)あの子の番号を聞いてもらった。

そこからのアプローチや遊んだ話などは企業秘密なんで書きません。

話は飛びますが、告白の時。そう高2の夏。

やっとの思いで告白を決意した私はその子を呼び出した。

無理だろうと思う気持ちと、いけるのではという気持ちの葛藤はもう意味がない。

そして私は自分の気持ちをぶつけた。

そしたら彼女は、もう気づいていると思うが、「ごめんなさい。ただの友達にしか見えない」と。

まただ。

この台詞聞いたことある。

デジャブってやつかな。

しかし彼女はこれからも友達のままでいたいと言ってきた。

私は二つ返事で「もちろん!」と答えた。

今でもその子とは友達である。

その後、久々にメールが来た。

もしかしてiPhoneに変えたの?なら私もiPhoneだから「ただ友」じゃない?

ただ友…

ただの友達…

デジャブだ。

それでは また あした で終わる今日 ということで。

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