町のクスリ屋さん

薬じゃなくて、クスリと笑う。とりあえず届く人に届けばいいなと。InstagramとTw…

町のクスリ屋さん

薬じゃなくて、クスリと笑う。とりあえず届く人に届けばいいなと。InstagramとTwitterもやってます。http://instagram.com/tomoki_akiyama https://twitter.com/machinokusuriya

最近の記事

  • 固定された記事

35歳からのウソ日記118『やられてもやり返さない、忍耐だ!』

2020年9月23日 私には兄がいる。 吾輩は猫である、みたいになっている。 いやなってない。 兄には名前がちゃんとある。 私の兄は東京の中央にある銀行で働いていて、名を直樹という。 数いるバンカーのうちの一人だ。 年齢より若く見え、爽やかな雰囲気の中に信念を持った目をしている。 幼い頃からスポーツを真面目に取り組んでいたために根性もある。 そして原田泰造さんのように曲がった事が大嫌いで、幼い頃から弟である私に厳しかった。 未成年の時にタバコや酒に手を出し

    • 35歳からのウソ日記128『韓国風反省の仕方』

      2020年10月3日 マッサージを受けにいった。 そして聞こえてきた他の客の声。 「これはすごい気持ちいい、プロの技に違いないね。」 「コリアすげーキムチいい、プロの技にチゲーねー。」 韓国ドラマにハマっている私にはこう聞こえていた。 同じ客がまた何か言っている。 「次はそうくるか、すんごい気持ちいいよ。」 「次はソウルくるか、スンドゥブキムチいいよ。」 韓国の家庭の冷蔵庫には必ずあると聞く自家製のキムチと同じように、キムチが必ず聞こえてくる。 店員さんは

      • 35歳からのウソ日記127『おでんから学ぶ人生設計』

        2020年10月2日 おでんを煮込みながら自分も煮込まれているんだろうなとふと思った。 たくさんの具材があるおでん。 今では変り種としていろんな物が入り、それはいつか変り種ではなくスタンダードになるのかもしれない。 流行りなだけで去っていくものもあるだろう。 一発屋芸人のように。 流行りのファッションのように。 白い雲のように。 いっとき遠ざかーり、戻ってきたり来なかったり。 しかしその時には必要な存在であったから現れたのであろう。 具材によっては下ごしら

        • 35歳からのウソ日記126『マグマ色の赤提灯』

          2020年10月1日 9月から10月に変わるときに毎年大きな変化がどこかで起こっている。 桁違いという言葉の通りで、9月から10月は1桁から2桁へ変わり、その変化は他の月とは桁違いなのだ。 私が営んでいる酒場にも大きな変化を遂げた物が届いた。 それは提灯。 提灯と聞くと思い浮かぶのは居酒屋の店先にぶら下がっている赤提灯ではないだろうか。 おでん、やきとり、居酒屋などの文字が書かれていて、役割としては目立つ表札みたいなものである。 赤い灯に釣られてお店に入っていっ

        • 固定された記事

        35歳からのウソ日記118『やられてもやり返さない、忍耐だ!』

          35歳からのウソ日記125『四つの嫌いな四字熟語』

          2020年9月30日 新幹線での席を自由に決めたいから自由席ではなく指定席を早めに買った。 私は自由と旅をこよなく愛する。 新幹線の中での自由席は決して自由ではないのである。 特に乗る前の自由を奪われる。 万が一のことを考え早めにホームに向かわなければいけないし、できれば窓際を確保したい。 トイレによく行くから通路側の方が迷惑かけないで済むので通路側かなと思うが、やはり窓際だ。 実際、窓際から席は埋まっていく。 なので早めにホームに並び、窓際をとっとく。 窓

          35歳からのウソ日記125『四つの嫌いな四字熟語』

          35歳からのウソ日記124『チョモランマを越えたピエロ』

          2020年9月29日 あなたから見て右側は、誰かから見て左側である。 あなたが見ているピエロは、あなたがピエロに見えている、かもしれない。 滑稽な格好、行動、言動で人を楽しませるピエロ。 初めて見たとき自分がこんなにも笑うことができるんだと涙を流しながら思った。 涙が出るほど笑っていたのと涙が出るほど笑えていることに感動したのが混ざって流れた涙である。 私は極度の恥ずかしがり屋で自分の感情を解き放つことが出来ない。 なぜかと言われても分からないものである。 よ

          35歳からのウソ日記124『チョモランマを越えたピエロ』

          35歳からのウソ日記123『サジを槍に変えても日本一』

          2020年9月28日 継続は力なり。 これは継続したことのある人で、なおかつ力になったと感じた人だけに響く言葉だ。 私には継続する力がなかった。 何かを始めればすぐにやめてしまう。 それは出来ようが出来まいが。 すぐ出来てしまうような事はつまらなかったし、全然出来ないことはさらにつまらなかった。 私は早々にサジを投げてしまう。 両親は私が好きなことは何かないかと色々な習い事をさせてくれたが、どれも続かなかったので、私に期待することをやめた。 サジを投げられた

          35歳からのウソ日記123『サジを槍に変えても日本一』

          35歳からのウソ日記122『ただのデジャヴ』

          2020年9月27日 初めてガラケーからiPhoneに変えたのは約10年ほど前だ。 周りの中では遅い方だった。 ガラケーで貫こうとしてのだが、スマホなどに変えたほうが友達同士なら通話料タダみたいなお得なプランなどが続々と登場してきて、私は泣く泣くガラケーを捨てた。 悲しい思い出である。 昔のことを振り返ると、意外と楽しかった思い出より、悲しかった思い出の方が色濃く残ってたりしないだろうか。 私はそういう傾向にある。 今日、昔を振り返ってみて出てきたのも悲しい方

          35歳からのウソ日記122『ただのデジャヴ』

          35歳からのウソ日記121『パシリのジーンズ』

          2020年9月26日 秋の到来というよりは夏がどこかへ行ってしまった寂しさを感じ、私はクローゼットの中を衣替えした。 そこで久々に高校時代にずっと履いていたジーンズを見つけた。 ずっとの意味は本当にずっと履いていたのである。 寝ている時もだ。 父親がジーンズがすごい好きで、中学生の頃私にデニムと共に成長していく楽しさを酔っ払った時にだけよく話してくれた。 どんどん色落ちしていく様がその人の生活を現しており、初めは一緒だったジーンズが唯一の物に変わっていく。 ジー

          35歳からのウソ日記121『パシリのジーンズ』

          35歳からのウソ日記120『BOSEが教える悟りの道』

          2020年9月25日 音楽を24時間営業させている。 私はいつでもどこでも音楽を聴いていたい。 なので通勤はもちろんだが、仕事中も寝ている時にも音楽を流している。 起きたと同時に気持ちいい音楽が耳に流れ込んでくる心地よさは中毒性すらある。 すごく酔っ払って記憶がないのにメイクはいつもちゃんと落としていると不思議がっている女性と同じで、どんだけ飲んで帰ってきても必ず音楽を流すことを忘れていないくらいだ。 しかしそういった時は流す音楽を選ぶほどの余裕はなく、運が悪いと

          35歳からのウソ日記120『BOSEが教える悟りの道』

          35歳からのウソ日記119『おデブちゃんのオカワリで転げ落ちる私たち』

          2020年9月24日 今日友達4人で昼飯を食べに行った。 そのうちの1人におデブちゃんがいる。 なので、オカワリ自由の定食屋だ。 各々注文を終え、雑談が始まる。 もちろん、おデブちゃんはボリュームたっぷりチキン南蛮定食をオーダー。 雑談のお題は「おデブちゃんは優しすぎる」というものであった。 優しい優しいおデブちゃんタイプなのである。 このおデブちゃんはみんなの言うこと、頼み事を聞きすぎてパシリ同然の扱いになっていることが度々あるのだ。 私たちがいる時は頼ん

          35歳からのウソ日記119『おデブちゃんのオカワリで転げ落ちる私たち』

          35歳からのウソ日記117『満員電車が連れていってくれた過去の記憶』

          2020年9月22日 昨日の昼ごはんはスッと思い出せないのに、生まれてすぐの記憶は鮮明に残っている。 ということに気付かされたのは満員電車に乗っている時だった。 すでに満員の電車に自分を押し込む。 すでに乗っている人からは嫌な顔をされる。 すでにその事には慣れてしまっていて、あなた達と私は同じ境遇で、早く乗ったか遅く乗ったかの違いなのだから気にしていては生きていけないという考えを素手に強くギュッと握りしめながらギュッと自分を押し込む。 パンパンに人が詰まっている車

          35歳からのウソ日記117『満員電車が連れていってくれた過去の記憶』

          35歳からのウソ日記116『4種のボケ』

          2020年9月21日 家族の話である。 私の髪はとても長い上に、ヒゲも長く伸ばしているので、シャワーを浴びた後にしっかりと髪とヒゲを乾かさなくてはいけない。 シャワー後にすぐに乾かそうとするとドライヤーの時間が果てしなくかかるのでタオルを頭に巻きつけてしばし放置する。 巻き方はインドに行った時に習得したターバンのような巻き方。 私があらゆるタイプの帽子をかぶった中で1番似合うと思われる。 前世、もしくは少しだけカレーの血が流れているのではないだろうか。 好きな食

          35歳からのウソ日記116『4種のボケ』

          35歳からのウソ日記115『ウソで決まる結婚』

          2020年9月20日 ♂ 「俺と結婚してくれ!」 付き合って5年になる彼女に私は言った。 私はまぁー遊んできた。 彼女にバレたらまずいことも何度もしている。 浮気に、 浮気に、浮気。 常習犯だ。 だが、バレたことはない。 中でもバレたらまずいのが彼女の親友との浮気である。 つい1週間前だ。 これは墓場まで持って逝く。 しかし、何度浮気をしてもやはり彼女が1番なのである。 これは男のいいわけなのだろうが確かな事実だ。 オリンピック選手がフレンドパー

          35歳からのウソ日記115『ウソで決まる結婚』

          35歳からのウソ日記114『金の道、銀の道の真ん中の道』

          2020年9月19日 金の斧と銀の斧の話に似ている話。 自分が使っていた斧を川だか池だか湖に誤って落としてしまい、途方に暮れていたんだか、泣いていたんだかしていると、精霊なんだか神様なんだかが金色の斧を持って出てきて、お前が落としたのはこの金の斧かと聞かれ、違いますと答えると、ではこれかと銀の斧を持ってきて、それも違いますと答えると、ではこれかと自分の落としてしまった斧を持ってきて、それですと答えると正直者だと褒められ、金の斧、銀の斧と自分の斧を全てもらえたという話を他の

          35歳からのウソ日記114『金の道、銀の道の真ん中の道』

          35歳からのウソ日記113『ゆずのからっぽの素』

          2020年9月18日 帰ってきたら家の中がからっぽになっていた。 今まであったモノがそこにない。 泥棒が入って実際に物がなくなっていたわけではなく、家具などはそのまま定位置にいた。 しかし全ての色味がなくなっている。 そこにあったはずの温かみが色を失い、まだ夏が最後の力を振り絞っている季節なのに冬のピークを思わせた。 彼女が出ていってしまった。 もう戻ってこないと分かる。 部屋がそれを教えてくれている。 からっぽになっているのだから。 今朝仕事に行く前の彼

          35歳からのウソ日記113『ゆずのからっぽの素』