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寒さと呼吸器と感染症-温考知身の二十四節気養生-

はじめに

一年で最も寒さが厳しい「大寒」。この時期は、冷たい空気や乾燥が体に与える影響が特に大きく、東洋医学では 「肺」 への影響が大きいとされています。肺は呼吸器系の健康を保つだけでなく、全身の「気」の巡りや免疫機能とも深く関わる役割をになっていると考えられています。

年末からインフルエンザが猛威を振るっていますね。しっかりとポイントを抑えてインフルエンザに負けない身体づくりをしましょう〜

今回は、東洋医学が考える「肺」の役割を解説しながら、大寒の感染症予防のための養生法をご紹介します!


東洋医学でいう「肺」の役割とは?

肺は、東洋医学では「華蓋(かがい)」「嬌臓(きょうぞう)」という言葉でその特性が表されています。この2つの視点を理解することで、肺を守るためにどんなケアが必要かが見えてきます。

1. 華蓋:全身を守る傘のような存在

「華蓋」とは、大きな傘や天蓋を指し、肺が体の上部に位置し、全身を覆い守る存在であることを象徴しています。
肺は外気を取り込み、全身に「気」を巡らせる役割を果たしますが、その一方で、寒さや乾燥、ウイルスといった外界からの影響を真っ先に受ける灯されています。

2. 嬌臓:繊細で外界の影響を受けやすい

肺はまた「嬌臓」とも呼ばれ、繊細で壊れやすい臓器として知られています。呼吸を通じて常に外気に触れるため、冷たい空気や乾燥した環境の影響を直接受けやすいのが特徴です。
乾燥による影響
冬の乾燥した空気は肺の潤いを奪い、喉や鼻の粘膜を弱らせます。この状態が続くと、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。
冷たい空気の影響
冷気は肺を冷やし、機能を低下させるだけでなく、気道の収縮を引き起こして呼吸が浅くなります。肺が弱ることで免疫力が低下し、感染症にかかりやすい状態になります。

そのため、大寒のように寒さが厳しい時期は、肺を労わることが体全体の健康を守る重要なポイントとなります。

大寒におすすめの肺を守る養生法

大寒は一年で最も寒さが厳しい時期。この時期は、冷たい外気や乾燥が肺に与える影響を最小限に抑えるケアが重要です。以下の3つのポイントを意識して、肺を労わる冬の養生を実践しましょう。

1. 冷たい外気から守る

冷たい空気を直接吸い込むと、肺が冷えて機能が低下します。外気から守る工夫で、肺への負担を減らしましょう!
マスクやマフラーを活用
冷たい空気を直接吸い込まないよう、マスクやマフラーで喉や鼻を保護しましょう。温かい空気を吸うことで、気道の乾燥も防ぎます。
暖かい服装を心がける
特に首や胸元を温かく保つことで、肺を冷えから守る効果が期待できます。タートルネックやストールを取り入れるのもおすすめです。

2. 呼吸を促す

寒さや乾燥で肺の働きが弱ると、呼吸が浅くなりがちです。呼吸を意識して肺の働きを促しましょう〜
深呼吸の習慣を
静かな場所で鼻からゆっくり吸い込み、口から細く長く息を吐きます。5分程度繰り返すだけで、副交感神経が優位になります。
軽いストレッチや散歩を
肺を動かすには、軽い運動も効果的です。肩を回したり、胸を開くストレッチをすることで、呼吸が深まり肺がしっかり働くようになります。

3. 喉を乾燥させない

乾燥は肺にとって大敵です。喉の潤いを保つことで、肺を守り、感染症の予防にもつながります。
加湿器で湿度を調整
室内の湿度を50~60%に保つよう心がけましょう。濡れタオルを部屋に干したり、蒸気を当てるのも効果的です。
・マスクを着用
マスクは感染症の予防だけではなく、保湿の効果も期待できます。
少し乾燥してきたなと思ったらマスクを付けると良さそうですね。

まとめ

冷たい外気から守る、呼吸を深める、喉の潤いを保つ。この3つのケアを取り入れることで、大寒の厳しい寒さや乾燥から肺を守ることができます。日々の小さな工夫で、冬を健やかに乗り切りましょう!

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