【洋画】「愛のメモリー」

「ファントム・オブ・パラダイス」のブライアン・デ・パルマ監督の、1976年のアメリカ映画「愛のメモリー(Obsession)」。Amazonプライムにて。

ヒッチコック監督の「めまい」(未見)のオマージュ作品というが、けっこうムリがあるのでは?と思われる、ビックリな展開のミステリー・サスペンスであった。脚本はポール・シュレイダー。

妻と幼い娘を誘拐され、警察との攻防で2人を失った不動産業の男。そして、16年後、彼は仕事で訪れたイタリアで、亡くした妻と瓜二つの若い女と出会う。2人は恋に落ちて、アメリカでまた結婚することになるが…。

まず、誘拐事件の犯人を追い詰めた警察が杜撰な体たらくでそりゃねえだろうと思ってしまう。

妻と瓜二つの若い女というのが、なんと実は、妻と共に亡くしたと思ってた幼い娘で、不動産業の共同経営者の男の会社乗っ取りを目論む策略で逃げ出していたという展開。警察の捜査でわからないわけがないだろうに。

うーむ。よく練られた脚本だとは思うが、そりゃねえよなぁ。

不動産業の男を演じたのはクリフ・ロバートソンで、娘はジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド。

男はとにかく目力がスゴい。言葉も少なく、まばたきもせずに娘をジーッと見つめる。オッサンでもシブい中年男にこんなに見つめられたら、女は恋に落ちちゃうかも。

ラスト、娘は、共同経営者への復讐に燃える男に、「パパ!」と叫んだおかげで撃たれなくて良かったね。父子相姦も免れたし。

男と抱き付いた娘がクルクル回転する演出はパルマ監督らしいかも。でも、なんか中途半端だなぁ。

70年代の色褪せた感は良いけど。


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TOMOKI
脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。