「倚りかからず」
最近では、最も売れた詩集だと聞いたが。
茨木のり子といえば、「自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ」が有名だと思うが、この「倚りかからず」も、思想、宗教、学問、権威にも頼らずに、自分の足だけで立っていたい、という反骨の精神は共感できる。
「倚りかかるとすれば それは 椅子の背もたれだけ」。
ダイレクトに、時代の流れにプロテストするような詩は小気味良いけど、目線が低くて、優しさを感じる。
「人間には 行方不明の時間が必要です なぜかはわからないけれど そんなふうに囁くものがあるのです」。
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