「介護後うつ」
「介護は何のためにするかと言えば、長年、育ててくれた親と笑顔で“さよなら”を言うため」とあるが、俺は状況に流されて仕方なくだなぁ。
すでに逝った親父には、散々、自分が壊れそうになるほど憎ませてくれて感謝してると言える。
図書館で、“介護の終わった後に襲ってきたウツ”とあれば、手に取ってサクッと読んだ。
著者の次女って、「万引き家族」で素晴らしい演技をした安藤サクラさんなんだな。知らなかった。長女は映画監督。
やっぱり、著者は、母の介護だけじゃなく、全ての家事や仕事まで、座る間もなく寝る間もなく、ひたすら動きっぱなしで、全て自分の力で完璧にこなさなければ気が済まない性格だったのだ。
だから介護してた母を失った後、生きる軸を失ってしまったと感じて、“燃え尽き症候群”に陥り、長期間に渡って、虚しさと無気力に支配されてしまう。
でも、介護後ウツが長引いても、そのウツを丸ごと受け入れてくれた家族の存在があったからまだ良いだろう。
俺も、今は、ショートステイを利用して距離を保ったから、大事にならずに済んだけど、密着して面倒を見てたらどうなってたかわからないね。
俺の場合、多分、逃げてたかもしれんが、たくさんの本や映画など表現に接したことも、冷静に対処できる要因になったと思ってる。
人間は一度壊れたら、人間だけど人間じゃないのだ。
100%の介護なんてあり得ない。
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