【映画】「ジェイコブス・ラダー」
社会派サスペンス・スリラー、「ジェイコブス・ラダー(Jacob's Ladder)」(1990・米、エイドリアン・ライン監督)。
コレはベトナム戦争の後遺症がもたらす悲劇の物語だ。しかし…。
最初から最後まで、えっ、どっちが本物?とわからなくなる、悪夢と現実?の間を行ったり来たりで、観ててイライラ、気持ちが悪くなる。こっちまでおかしくなりそう。
ベトナム帰りの、ニューヨークの郵便局員である主人公のジェイコブスが、時折、ベトナム戦争時の体験がフラッシュバックして(映像も入る)、NYでの生活も、今の恋人と前の妻と子供と、現実と夢、妄想と区別がつかなくなってしまう。
かかりつけの医師が突然死んだり、自分を轢き殺そうとする車が現れたり、地下鉄に奇妙な人物が乗ってたり、ベトナム戦争時の友人から電話が入って誰かに追われてると怯えていたり…。
結局、米軍が開発した、戦場において使用するドラッグ、意識を変えて闘争本能を強くする薬「ラダー」を実験的に処方されていたというオチ。旧約聖書のヤコブの話がモチーフになってるというけど、その辺がもっと理解できてれば面白かったのかもね。
ジェイコブスが、フラッシュバック等で苦しんでいたのは、自分が自分でなくなる、自分の存在がハッキリとしない、最終的には死への恐怖ではないかと思う。ラストで、ジェイコブスは戦場で腹を刺されて死んでいたことになるが、では、これまで観せられていたストーリーは夢?なのか?うーむ。
戦場で恒常的にドラッグが使われてたという話は古今東西よくいわれてる。あまり表に出ないけど。日本も特攻隊や前線の陸軍においてヒロポンが使用されてたのは有名な話だ。
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