「一握の砂・悲しき玩具」

思い出して、読了。

はたらけど、はたらけど、なおわがくらし、楽にならざり ぢっと手を見るーー汚れているwww

そりゃ当たり前だろう。先生になっても、新聞社に就職しても、お金が入れば、すぐに女遊びに使っちゃうんだから。しかも借金しまくりで、ほぼ踏み倒す。奥さんと子供がいたけど、仕送りもせずに、不倫、浮気、芸者遊びの連続で、前借りと借金を繰り返す。まさに明治の鬼畜サイテー男。女の敵として、さぞかし憎まれてたんだろうな、と思いきや…どーしても憎めない奴だったらしく、周りからは好かれてたみたいで、支援者も途切れなかった。

散々やり過ぎたツケが26歳の若さで死んじゃったことかな。

啄木ちゃんを見ると、田舎の純朴な青年みたいな、かわいいデコっぱち顔してるしなぁ。

国語の教科書に載るような、ビンボーに苦しむ病を患った勤勉な薄幸の美青年というイメージだけど、中身は、みんな死んじまえ!てめーら俺に頭を下げろ!ピストルで撃っちまうぞ!などの恨み節の歌もけっこう多いから面白い。「一握の砂」だけでも「死」という単語がいっぱい出て来るよ。

彼を思うと、俺の中では、ジョン・ライドン(ジョニー・ロットン)と重なる。永遠と毒を吐き続ける餓鬼んちょだ。だから憎めない。パターンにハメようと思っても、ワザとキッチュに振る舞うことで、必ず外して逃げるのだ。言い過ぎかもしれんが(笑)。

当然、田舎の純朴な青年らしい「ふるさと」を想う歌も出て来るけどねー。

都会で女遊びをしながらも、理想のふるさとを思うと同時に死への憧憬も消せず、仕方なく隅っこに座り込んで、いじいじと砂遊びをしているーーーそんな啄木ちゃんの姿を想像しちまうね。

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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。