「土佐日記」

「男もすなる日記というものを、女もしてみむとて、するなり」の書き出しで有名な「土佐日記」。

紀貫之はなぜ、女を装って書き始めたのか?LBGTだったのか?もっと以前から、男もカナ文字を使ってただろうに。

行政官として出張してた四国・土佐から、仕事を終えて京(日本の首都であった平安京)に帰るまでの55日間を綴ったもの。934年頃のもので、日本初の、和歌(57首)も交えた日記文学だね。

土佐で亡くした愛娘を思う心情や、風景を見ていてしみじみ思うこと、船頭がなかなか船を出さずにイライラしてる様子、海賊出現への不安などを書いているが、すぐに泣いたりして、悲哀溢れることばかり。

ナギなのに船を出さない船頭をデクノボウ呼ばわりしてるところは面白いけど。

日本の古典文学は、お気楽に見える材料でも、とにかくなんでも悲哀がベースになってるんだなぁ。

現代語訳で読んでると、文の味わいってものがわからなくなるからイカンね。


脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。